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きれいな海を次世代にも残していきたい。そんな思いから生まれたのが「プラスチック・フリー」
 

近年、見聞きすることが増えている、海洋プラスチック問題。その大きな原因のひとつが、世の中はプラスチックであふれているということです。そこで、個人ができる解決策として欧米で始まり、今注目されているのが「プラスチック・フリー」という考え方です。

 

「プラスチック・フリー」とは

plastic- free

ガイドが「プラスチック・フリー」という考え方を知るきっかけとなった一冊『プラスチック・フリー生活』(NHK出版/2019年)
 

「プラスチック・フリー」とは、簡単に言うと、「プラスチックを使わないこと」です。日本では「脱プラスチック」「脱プラ」「ノープラ」「プラなし」といった表現も使われます。世界的にもこの動きは盛んになっており、「プラスチック・フリー・ジュライ(Plastic Free July)」というプラスチック・フリーを目指す運動には、177ヵ国から2億5000万人以上が参加しています 。
 
この考えが広がった背景には、深刻化している海洋プラスチック問題があります。プラスチックのごみは生分解(バクテリア、菌類、その他の生物によって化合物が無機物まで分解されること)されないため、どんな小さなプラスチックでもマイクロプラスチックという1mm以下の小さなごみとなり、下水処理施設から川を通り、最終的に海に流れていきます。

そして、半永久的に海にとどまり、微生物や魚の餌となります。そんな魚を食べる人間にも何かしらの影響が起こりうるとも言われています。

 

「プラスチック・フリー」をやってみよう

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プラスチックのタッパーをガラス製の保存容器に替えるのも「プラスチック・フリー」のひとつ
 

「プラスチック・フリーをやってみよう」と聞くと、プラスチックなしの生活なんて無理なのでは? と考える方が多いと思います。はい、そのとおりです。残念ながら、現代の生活からすべてのプラスチックをなくすことは、ほぼ不可能です。

プラスチック・フリーを実践するうえで大切なのは、完璧を目指さずに、楽しみながら少しずつ減らしていくこと。プラスチック・フリーというよりも「レス(より少ない)・プラスチック」を目指す感覚で進めるのが、続けるコツだと感じています。

以下で、ガイドが日々の生活でおこなっている、プラスチック・フリーの実践法をお伝えします。

1.毎日使っているものを少しずつ変えてみる

生活のなかからすべてプラスチックをなくそうと思うと、考えるだけでもクラクラします。毎日、少しずつ「今日は台所」「明日はリビング」「来週はバッグの中」など、家や生活の場面ごとに、プラスチック・フリーにできるものはないか考え、できることから実践してみましょう。
 
□プラスチック製のレジ袋を断れるように、エコバッグを持ち歩く
□ペットボトルの代わりに水筒を持つ
□キッチン用品を見直す
□普段の衣類を確認してみる(ポリエステル繊維のものはプラスチック由来!)
□食料品の買い物で意識してみる(小分け袋を避ける、量り売りを利用する等)
□出先で飲料を買うときストローを断る(もしくは、ストローを持ち歩く)
 
 
2.買い物をするときに「プラスチック・フリーにできないかな?」と考えてみる
 
プラスチック・フリーに慣れてきたら、新しいものを買うときに「プラスチック・フリーのものを選べないかな」と立ち止まって考えるようにしてみましょう。
 
パソコン、プリンタ、冷蔵庫、テレビなど「これは無理かも」というものも、もちろんあります。でも、考えてみること自体が「身の回りには、こんなにもプラスチックがあるんだ!」という気づきにつながるので無駄にはなりません。

また、自分ルールを決めておくのも良いと思います。「リサイクルポリエステルならOK」「古着ならOK」「アンティークならOK」など、ストレスにならないように取り組むのもポイントです(「服は天然繊維じゃないとだめ」と決めてしまうと、欲しいデザインのものが買えなくなってしますので!)。

 
3.プラスチック以外のものを使ったときの、自分の感覚に意識を向ける
 
私の場合、プラスチックのタッパーをやめて、ガラス製やホーローの容器を使ってみたところ、オーブン料理にも使えるし、見た目も素敵で気分が上がり、思っていた以上に使い心地がよくて、うれしくなりました。また、洗うのが楽で臭いもつきにくいので、一石二鳥以上の価値がある! と感じました。

衣類も、麻や綿、シルク、毛糸、カシミアなど天然繊維の服は着心地が抜群。着るたびに気分がよくなります。特に暑い日に着る綿や麻の服は、とても涼しく快適に過ごせます。プラスチック・フリーにしたところ、自分の身体がとても喜んでいることを、身をもって感じたのです。これは意外な発見でした。
 
地球のため、環境のためという理由だけだと続けるのは大変ですが、「心地いいから」という理由だと、無理なく続けられます。今後も自分の感覚を意識しつつ、楽しくプラスチック・フリーを続けていきたいと思います。

 

まずは「できるところから」が大切!

coffee

最近はコンビニでコーヒーを買うときにマイカップを持参。保温性が高く温かいまま飲めるので一石二鳥
 

プラスチック問題は、知れば知るほど問題の大きさに圧倒され、心が折れそうになります。そんなときに大事な心がけが「できることから」「楽しく」やること。プラスチック・フリーを続けていると、日々の生活を見直す楽しさ、変えてみたことで感じる心地よさ、など意外な発見やご褒美がたくさんあります。
 
ぜひ、みなさんも「これならできそう」ということから、気軽に「プラスチック・フリー」をやってみてください!

 
※詳しい方法を知りたい方は、下記の参考文献やサイトを見てみてください。
 
『プラスチック・フリー生活』
発行年:2019年
出版社:NHK出版
著:シャンタル・プラモンドン、ジェイ・シンハ
翻訳:服部 雄一郎

「プラなし生活 Less Plastic Life」
URL:https://lessplasticlife.com/category/take-action/
 

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。