空回りしていない?
本人は良かれと思って一生懸命やっているのに、人から煙たがられたり、避けられたりしてしまう人がいます。大人になっても精神的に成熟していない子供おばさん(子供おじさん)は、ただがむしゃらにがんばってしまい、空回りしがちです。そういう人が気付いた方がいいことは、何でしょうか?
相手の立場に立って考えることが大切!
一生懸命に何かに取り組むこと自体は、素敵なことです。でも、それが空回りしてしまうときは、大抵、“それを受け取る相手”のことが見えていません。
例えば、本人は風邪をひいていて体調が悪くても、仕事に穴をあけたらいけないと思って会社に行ってしまうと、他の人にとっては、「頼むからうつさないでほしい」と思われることもあります。つまり、相手にとっては、あなたががんばるよりも、ゆっくり休んでもらって、自分たちに仕事を振ってくれた方がいいこともあるのです。
また、「相手のため」と思っていても、それがおせっかいになったり、相手にとってありがた迷惑になったりすることもあります。そんなときも、本当の意味で「相手のためになること」が見えていないことが多いのです。
友達がアドバイスを求めていないときに、説教をし始めてしまう人もいます。最悪なパターンだと、「愛のムチ」だと勘違いして、相手をひどく傷つけるような“言葉の暴力”を浴びせてしまう人もいます。
本人は、「あなたのためを思って」とは言いますが、本当に相手のことを思っていたら、もっと“相手が受け入れやすい言い方”をするはずです。たとえ叱る場合でも、そこに愛情を感じるからこそ、相手は感謝することもあるのです。だから、もし相手がそれを聞き入れないときは、あなたのやっていることが相手にとっては、単なるおせっかいであることも少なくないのです。
思い通りにしたがると、煙たがれる
相手によかれと思って説教する人のなかには、「相手を従わせたい」「自分の思い通りにコントロールしたい」という欲望が隠れている人もいます。そういう人は、「相手のため」ではなく、「自分のため」に言っていることも少なくありません。それでは、相手に受け入れられにくくなってしまうでしょう。
つまり、「自分は一生懸命やっているのに!」と思いながら、空回りしてしまうときは、「自分が本当は何に対して一生懸命になっているのか」をきちんと考えた方がいいのです。心の奥底には、利己的な考えを持っていることもあるからです。
つまり、「相手のために」と本当に思えるようになったときには、“あなたが一生懸命になること”自体が変わってくることもあるのです。「一生懸命、相手が受け入れやすい言葉を見つけて話す」ようになるかもしれないし、「自分が行動している背中を見せて、大切なことを伝える」ようになるかもしれないですしね。
もしかしたら、「相手ができなくても、自分がフォローできる人になる」という選択肢だってあるかもしれません。そうなったときには、相手はあなたの器の大きさを感じ、尊敬するようになることだってあるでしょう。
自分が向かうべきベクトルを再確認
チームワークが必要な仕事をするときも、自分だけががんばりすぎて、空回りしてしまうパターンはよくあるものです。そんなときは、もっと全体を見渡せるようになること、そして、メンバーの声を聞くことも大切です。場合によっては、みんなと足並みをそろえてやった方がいいこともありますしね。もちろん、どう考えても自分のほうが正しくて、周りの人たちがやる気がなさすぎる場合は、「自分には合わない環境である」ということなので、自ら抜ける選択肢もあるでしょう。あなたが本当に正しければ、そんなあなたを受け入れてくれる、もっといい環境が見つかるでしょうしね。
でも、もしどこに行っても、自分が一生懸命にやればやるほど浮いてしまう場合は、やはり“あなたが向いているベクトル”と“全体が向いているベクトル”に違いがある可能性は高いので、今一度、“自分が向かうべきベクトル”を見直した方がいいでしょう。
あなた自身に真心があって、「相手を、そしてみんなを幸せにしたい」という気持ちがベースにあったときには、その一生懸命な行動が受け入れやすくなることも多いものです。空回りしているときほど、「自分の内側に何があるのか」を、よく見つめてみましょうね。