節約/通信費の節約

エリア内なのにADSLを断られてしまう謎の家

ADSLのサービスエリアに入っているのに、どこの会社に申し込んでも断られてしまう……最近,そんな相談がガイドに多く寄せられます。その真相はいかに……

執筆者:大串 明弘

ADSLのサービスエリアに入っているのに、どこの会社に申し込んでも断られてしまう……最近、そんな相談がガイドに多く寄せられます。その真相はいかに……

申し込み可能なはずなのに

NTTを始め、ADSLサービス提供会社のウェブサイトには、事前に利用可能かどうかを判断できるページがあります。自分の電話番号等を入力して「サービス提供可能」と表示されたため、いざ申し込んでみると、電話がかかってきて「お客様のお宅ではADSLはご利用になれません」という返事。どこのADSLに申し込んでも回答は一緒。こんな謎の家があるのです。

光収容だとADSLは利用できない

その原因は、家にあるのではなく、NTT収容局~家までの電話回線にあります。しばらく前までは、NTT収容局と家を結ぶ電話回線はメタル線(銅線)でした。しかし、メタル線は、効率的に通信を行えない、長距離になるとノイズが多くなる等のデメリットがあるため、2000年に入ってから新規のメタル線の敷設は無くなりました。メタル線の変わりに用いられるようになったのが光ファイバーなのです。

ADSLはメタル線の特性を利用した通信方法ですので、光ファイバーでは利用できないのです。

一部でも光化されているとNG

「でもうちにきているのはメタル線だから大丈夫」
そう思われる人も多いかもしれません。ですが、実は収容局~家のすべてではなく、経路の一部が光化されている電話回線が多いのです。一部でも光ファイバーがあるとADSLは利用できないのです。

ちなみに、このような電話回線は「光収容」と呼ばれています。

都市部や田舎に多い光収容

限りのある配管で大量の電話回線をさばくために、都市部にも光収容の回線が増えています。一方、収容局から遠い地域でも、ノイズの混入や信号の減退を防ぐためにも、光収容になっているケースも多く見られます。RTボックスなどと呼ばれる中継器までは光ファイバーで接続され、そこからメタル線で各家庭に接続されているケースも多いようです。

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