食と健康

台風接近や外出自粛要請で慌てないためのストック食材・保存食

【管理栄養士が解説】台風接近や外出自粛要請などが伝えられると、スーパーには多くの買い出し客が殺到します。緊急時に慌てないためにも、日ごろから保存食をストックしたり作り置きしたりすることが大切です。ポイントをご紹介します。

平井 千里

執筆者:平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養ガイド

台風前や外出自粛時の大量買い出し、手に入れたいのは安心感?

買い出し

緊急時はたくさん買っておかないと不安? 有事の際の消費行動には少し注意が必要です


人間は食べずに生きていくことはできません。有事の際、手元に十分な食料がないと不安になるのは仕方のないことだと思います。しかし、台風前やコロナによる外出自粛要請時などの買い出しでは、慌てて無駄な買い物をしてしまうことも多いようです。

特に台風の前になると「カップ麺」や「菓子パン」が大量に買われ、多くのスーパーで売り切れます。その後の被災生活に備えての買いだめなのかもしれませんが、台風の暴風雨は普通3時間程度で過ぎさるもの。混雑するスーパーに駆け込んだりせず、お茶でも飲んで家でじっとしていても大丈夫では?と思ってしまいますが、食料を買うことで少しでも「不安な気持ち」を和らげたいという心理が働くのかもしれません。今回はいざというときに慌てない、ストックできるおすすめの保存食について解説したいと思います。
 

栄養価が高くアレンジもできるおすすめ保存食

いざという時に慌てないために、ある程度保存できる加工食品や保存食をストックしておくのもよいでしょう。

保存食と言えるか分かりませんが、乾物系も意外とよいものが多いです。高野豆腐や乾燥しいたけ、海藻類などはかなりの長期保存が可能です。どれも水で戻して醤油煮にするだけで食べられるので、料理の幅が広がります。

缶詰やレトルト食品も使い方によっては◎。基本的に、缶詰は開けるだけ、レトルトは温めるだけで食べられますが、栄養的に偏りやすいのがやや難点。どれも味付けが濃いめのものが多いので、他の食材を加えて、別の料理にアレンジすることもおすすめです。
 

自分で作れる保存食をストックするメリット

また、自前の保存食をストックしておくのもよいでしょう。家で過ごす時間を上手く使いながら、自分の好きな味の保存食を作るのも楽しいと思います。また、好きな保存食がある安心感を持てることもメリットです。ただ自前の保存食は「冷凍」か「塩蔵」になるため、保存にやや場所を取るかもしれません。特に冷凍庫は使用頻度が高いでしょうから、ストック食材があまりに場所を塞いでしまうと辛いかもしれませんね。

手軽なところから始めるなら、好きな野菜を使って作る「酢漬け」なども便利です。酸っぱさが苦手という人は、砂糖を多めに入れて酸味を弱めましょう。その分、高カロリーになるので食べ過ぎにはご注意を。

また、買い物に行けない状況ではビタミン不足になりがちなので、保存がきく野菜ジュースなどをストックしておくと、これも安心感につながるかもしれません。
 

非常時の買い出しも冷静に! 日ごろからのストックも活用を

緊急時の買い出しは、先述の通り、必要に迫られてというよりも安心感を得るために行く人が多いと思います。どうしてもスーパーに行かないと2~3日が過ごせないほど、自宅に食材を置いていないケースは少ないのではないでしょうか。

まずは、日ごろから「非常食」のストックを忘れないこと。そして有事の際も、買い物は本当に今買わないとどうにもならないのかを考え、冷静な気持ちで買い出しに行くようにしてください。基本的に有事の際も、食品業者さんや流通業などの皆さんは、通常通りを目指してお仕事をしてくださっています(多少の遅延は出たとしても)。お互いに最前線で働いてくださる方たちの負担にならないような買い物の仕方をしたいものです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます