ダイソーの腕時計は、100円、300円のデジタルウォッチ、そして500円のアナログ時計とバリエーション豊かに展開されています。なかでもミリタリーウォッチはコスパの良さやクオリティの高さから人気商品となっています。
数年前に発売されたダイソーのミリタリーウォッチは、2019年末にバージョンアップして、有名メーカーのミリタリーテイスト腕時計にも引けをとらないデザインに進化しています。今回はそのミリタリーフレーバーたっぷりの腕時計「MILI WATCH(ミリウォッチ)」を紹介します。
よりミリタリーウォッチ感が増したデザイン
3年ほど前にダイソーで500円のミリタリーウォッチが発売された時、いわゆる「チプカシ」などのカジュアルな腕時計を好む人たちの間で話題になりました。
当時、私も購入して電池交換しながら前のデザインのものをサブの腕時計として愛用しています。とにかく100均のものとは思えなく丈夫なので、少し荒々しい取材先の建築の工事現場などで着用していますが、止まったり壊れたりする不具合はありません。
その後、文字盤のロゴの変更などを経て2019年の秋に発売されたのが、このダイソー新作のミリウォッチ。店頭で見つけて速攻で入手しました。
前作からは仕様変更されて文字盤が大きくなり欧文のロゴがなくなりました。さらに24時間の時間表記が加わりリューズも大きくなったのでミリタリーウォッチ感が増した印象。大きさは直径約38ミリと変わりませんがケースの色が明るくなっています。
左の旧作のシンプルな文字盤で丸っこいカタチも気に入っています。旧作もダイソーの店舗によっては在庫があるので気になる人はチェックしてくださいね。
定番ミリタリーウォッチTIMEXと比較
TIMEX(タイメックス)はアメリカを代表する時計メーカーで、ミリタリーウォッチの復刻版を発売していることでも知られています。手持ちのTIMEXのミリタリー腕時計「キャンパー」とダイソーのミリウォッチを比較してみました。並べてみても、ぱっと見では違いが分からないほど似ていますね。ナイロン製のNATOタイプのベルト、プラスチック製のケースなどかなり似通っています。
外見からわかる違いはサイズと仕上げくらいです。ダイソーはケースが約38ミリでベルトが20ミリ幅。一方、TIMEXはケースが36ミリでベルト幅は18ミリ、とダイソーのものより若干小ぶりです。ベルトはTIMEXの方がかなり薄く作られており全体の重さもやや軽く感じます。
両方ともプラスチック製のケースですが、ダイソーは光沢のないマットな仕上げで、TIMEXは光沢のあるグロス仕上げです。並べてみてもかなり似ていますが「ダイソーが真似をした」とは言えない背景が軍用タイプの腕時計にはあります。 樹脂製のミリタリーウォッチは1960年代にアメリカ軍が「使い捨て」の腕時計として作っていました。当時のものは本体が壊れれば捨てる前提の設計だったことに加え、透明の風防も本体もプラスチック製で密閉されていたので修理もできなかったのです。
その後1980年代以降になってTIMEX社などがミリタリー腕時計の質実剛健なデザインをそのまま生かして、クオーツ駆動のものや電池交換や修理もできるファッション性もあるカジュアル腕時計として復刻させたという経緯があります。
樹脂製のミリタリーウォッチの復刻製品はTIMEXだけでなく、スイスのMWC(ミリタリーウォッチカンパニー)など複数のメーカーから発売されています。
レプリカはTIMEXは実勢価格5000円程度、MWCは1万円程度とダイソーとは桁違いの価格。ですがミリタリーウォッチは前述したように、もともと安価なプラスチック製ボールペンやライターのように「使い捨て」だったので、500円というチープ・プライスで売る、というダイソーの設計思想は正しいとも言えます。
同じくミリタリー由来の、PコートやMA-1フライトジャケットなどのファッションアイテムをカジュアルに着こなすように、ダイソーのミリタリーウォッチをカラフルなベルトに交換するなど楽しみながら使ってくださいね。
DATA
ダイソー┃MILI WATCH(ミリウォッチ)
ケース:ABS樹脂
ベルト:ポリエステル
バックル:ステンレス鋼
電池:SR626SW(1.55v)
(テスト用電池付属)