緊急避妊薬(アフターピル)とは
妊娠を望んでいないのに避妊に失敗してしまったら……。緊急避妊薬という選択肢もあることを、ぜひ正しく理解しておきましょう
主な緊急避妊薬の種類・値段
現在、日本で緊急避妊用のピルとして承認されているのは「ノルレボ」という製品名で知られている「レボノルゲストレル」のみです。未承認のものも含め、私が勤務するナビタスクリニックで処方している緊急避妊薬をご参考までに挙げます。■レボノルゲストレル(先発商品名:ノルレボ)
国内承認されている緊急避妊薬。妊娠率1.5%、妊娠阻止率82%。
■ウリプリスタル酢酸エステル(商品名:エラ)
国内未承認の緊急避妊薬。120時間以内に30mgを1回服用。妊娠率1.4%、妊娠阻止率62~85%。
■ノルゲストレル・エチニルエストラジオール錠(商品名:プラノバール)
適用外使用。72時間以内に2回2錠を服用します。妊娠率3.2%、妊娠阻止率57%。
緊急避妊は自費診療となるため、いずれも病院・クリニックによって費用は異なります。
緊急避妊薬の効果……妊娠率を1.4~3.2%にまで下げられる
避妊に失敗した性交後に正しく内服すれば、妊娠率を1.4~3.2%程度にまで、限りなく低くすることが可能です。ただし、確実にゼロにできるものではないため、緊急避妊薬を正しく服用しても妊娠してしまった例も、非常に稀ですがあります。緊急避妊薬の副作用・注意点・飲んではいけないケース
緊急避妊薬の副作用として、頭痛、悪心、腹痛、嘔吐、倦怠感、眠くなる、不正出血などが挙げられます。緊急避妊薬に対する過敏症の既往のある方や重篤な肝障害のある方、妊娠している方は禁忌となっているため、緊急避妊薬を服用することはできません。ノルレボについては詳しくは「医療用医薬品 : ノルレボ(医薬品情報)」でご確認ください。