収入を「買う」のがお金持ち
「いくら働いても給料が増えない」「こんなに努力をしているのに、生活がラクにならない」といった声を最近よく聞きます。仕事は決してラクではありません。だからこそ、いっこうに良くならない生活を前に、心が折れかけている人も多いでしょう。同じ性別、同じ年齢、同じ学歴など、これだけ共通点が多い人を比べても、経済的な豊かさは人によってまちまちです。確かにこの差は、「運」や「相続」によって生み出される側面もあります。ですがそれ以上に、お金持ちになる人は「収入を買う」ことを見逃しません。
どうやってお金を増やす?お金持ちは収入を「買う」と考える
「収入を買う」とはどういうこと?
「収入を買う」とはどういうことか、理解できない方もいるでしょう。日本はお金の教育が遅れているので、仕方がありません。お金持ちの多くは「収入を買う」習慣があります。「不労所得を作る」と言い換えると、もう少し分かりやすいかもしれません。不労所得の代名詞といえば、株式投資が挙げられます。
株式投資では、「投資先の財産や収益の一部を受け取る権利」である株式を購入します。そして投資家達は、投資先の財産や収益の一部を受け取ることで収入を増やしていきます。
つまり、株式投資は「収入を買う」ことに他ならないのです。そして、増えた収入でさらに収入を買い、少しずつ収入を増やしていきます。収入は複利で増えていき、いつしか多額の収入を得るようになるのです。
もちろん、株式投資にはリスクがあります。僕らが生きている間に数回は、投資資金が半分になることもあるでしょう。しかしそれでも、長い歴史を振り返ると、「年あたり金利+4~5%」で利益を得られたことが確認されています(1)。
使う予定のないお金の半分は、株式投資に回す
少し前に書いた記事「もっとも手堅い自分年金の作り方」でも解説しましたが、僕ら日本人は、いささか現金を持ちすぎている気がします。確かに現金は安全に見えますが、物価が上がれば買えるものは減ってしまいますし、「株を買えば儲かったはずのチャンスを見過ごす」という、別のリスクもあります。
年金を運用しているGPIFですら、資産の半分を株式投資に回しています(2)。最も失敗が許されない機関ですら、「資産の半分を株式投資に回している」のです。そう考えると、僕は「使う予定のないお金の半分くらいは、株式投資に回してもよいのでは?」と感じるのです。
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【参考文献】
- 論文:山口勝業, 2016, "株式リスクプレミアムの時系列変動の推計 --日米市場での62年間の実証分析", 証券経済研究, 93, pp. 103-111
- 記事:年金積立金管理運用独立行政法人, 2014, "基本ポートフォリオの考え方", 2020年1月23日時点
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