2019年10月の消費税率引上げにあわせたキャッシュレス化が盛んに行われています。これまでの現金や預貯金といった判明しやすいものとは違い、デジタル通貨は相続が発生した際にうっかり忘れがちです。今回は、デジタル通貨が相続できるのか?相続税の対象財産になるのか?その評価額は?について解説します。
 

まずは、何の電子マネーを持っているのかを調べる

 
電子マネーや仮想通貨は相続できる?

電子マネーや仮想通貨は相続できる?


まずは被相続人が何の電子マネー等を持っているのか、カードやパソコン・スマートフォンを調べましょう。たくさんある場合はそれだけでも一苦労しそうです。ショップ系スーパー・コンビニ系交通系など、種類はとても多くあります。
 

現金チャージは相続対象になる

カードやスマートフォンアプリ等に現金をチャージする類のものは、それを相続人が引き継げるのであれば相続財産となります。引き継げるかはそれぞれの規約等を確認する必要があります。またポイントが貯まっていてそのまま支払いに使える場合はポイントまで含まれます。例えば10000円チャージしてポイントを含めて10100円の支払いに充てられる場合は10100円の評価額になります。
 

友の会積み立ても相続財産になる

デジタル通貨とは異なりますが、百貨店が導入しているサービスに友の会積み立てがあります。定期的に積み立てると金額がプラスされて商品の購入ができます。会員に相続が発生しても基本的に相続人が引き継げますので相続財産です。例えば毎月10000円を積み立てて1年後に130000円になれば、相続財産として130000円の評価額になります。
 

ポイント会員は相続財産にならない?

それではクレジットカードのポイントや、家電量販店などの単にお店のポイントは相続税がかかるのでしょうか?それぞれの規約によりますが、基本的にポイントは会員個人に帰属しており、死亡と同時に失効になり相続はできませんので相続財産にはなりません。
 

ポイントでも相続財産になることも?

大手航空会社のサービスに「マイレージ」ポイントがあります。航空会社によってはマイレージを相続できる場合があります。なお相続できる場合は会員の死後6ヵ月以内に航空会社に届け出るなどの手続きが必要になりますので各社に問い合わせてみましょう。相続できた場合はその経済価値が評価額となります。
 

仮想通貨も相続対象になる?

電子マネーとは異なりますが、広義でのデジタル通貨には仮想通貨も含まれます。まだ所有者は多くありませんが、被相続人が仮想通貨を持っている場合は相続財産になります。ただしカードがあったり通知が届いたりといった確認方法が無いため、所有していることを生前に聞いていない限りは仮想通貨の有無を調べるのは困難です。被相続人が利用していた取引所が分かればそちらに問い合わせてみましょう。
 

仮想通貨の評価額は?

被相続人が持っている仮想通貨と数量が分かった場合、その評価額はいくらになるのでしょうか?評価額は利用している取引所が公表する取引価格になります。なお購入価格と売却価格それぞれ公表されている場合には売却価格となります。また利用している取引所が複数ある場合は公表された取引価格を選択(最も安い価格を採用)できます。
 
 
これからの時代、キャッシュレス化は急激に加速していくものと考えられますが、便利になっていく反面、相続でうっかり漏れてしまったり手続きが大変だったりもします。それらを引き継ぐ相続人が困らないよう、持っているもの、パスワードのリストがあるのが理想です。ただそのリストの漏洩リスクもありますので何とも悩ましいものですね。

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