晩御飯は遅くなりがち? 働く世代も高齢者も抱える夕食の問題

遅い晩御飯

仕事が忙しく、夕食を食べる時間がいつも遅くなる……そんな人は要注意です

毎日の帰宅時間が遅く、夕食を食べたらすぐに寝る生活をしている方は少なくないようです。

私は病院で栄養相談を受けていますが、病院に来られる患者様は高齢で、いわゆる「ご隠居生活」を謳歌されている方も多いです。意外に思われるかもしれませんが、遅くまで仕事をしている会社員やいわゆるバリキャリ系の方だけでなく、24時間を自由に使える高齢者の方でも、食事時間が不規則になっていて、つい遅い時間に食事をしてしまうという方も珍しくありません。

働く人も退職後の高齢者も、一日の締めくくりとなる夕食時間は、一度見直してみる必要がありそうです。
 

なぜ遅い時間帯に夕食を取ってはいけないのか? 明らかに身体に起こること

「遅い時間帯に食事をするのは健康に悪い」というイメージは多くの人の共通認識だと思います。では具体的にどう体に悪いのでしょうか?

何よりも言える明らかなことは、寝る直前はどうしても「エネルギーの消費が減る時間帯である」ということです。せっかく食事をとっても、ただ眠るだけなので、食べた分のエネルギーは活動源として使われる分が少なくなります。使われなかった余剰分は脂肪として蓄積されやすくなります。「寝る前に食べると太る」とダイエットに励む人たちが夜食や夕食時間を気にするのは当然です。

そして脂肪が蓄積されることで起こるのは、見た目の問題だけではありません。「生活習慣病」のリスクが上がります。つまり、糖尿病や心臓病、脳卒中、様々ながんなどの病気リスクが、遅い時間帯の食事によって軒並みあがってしまうということです。

慢性的に食事時間が遅い人は、体形の心配だけでなく、長期的な健康についても注意する必要があります。
 

理想的な夕食の時間帯・タイミング

では夕食は何時に食べるのが理想的なのでしょうか? 以前は「18時」「できれば19時までに」といった「理想の夕食時間」が挙げられたこともありましたが、個々人で生活リズムは異なるため、現実的ではないでしょう。一概に時刻で考えるのではなく、「就寝の2時間前までには食事が終わっていることが望ましい」と、時間帯で考えるのがよいと思います。

しかし、これでも会社員の方は難しいこともあるかもしれません。仮に帰宅が22時を過ぎる生活をしている場合、そこから食事をして食後2時間起きていたら、就寝は24時を軽く回ってしまいます。翌日の出勤時間を考えると、どうしても削られてしまうのは睡眠時間です。

食後の時間を空けるべきか、睡眠の時間を確保するべきか、はどちらも難しい問題です。仕事のパフォーマンスや長期的な睡眠不足による健康へのデメリットを考えると、食後にしっかり2時間空けることなどは考えずに、睡眠時間の確保も大切にすべきではないかと思う部分もあります。

ベストな状態を守り続けるのが難しい場合は、少しでもよい状態を目指して、バランスをとっていくことが大切です。
 

夜遅くの晩御飯になりそう日は「夕食2分割」も効果的

夕食の時間帯がどうしても守れない人は、まずは生活リズムを整えることを意識してみましょう。先ほどは時刻にこだわる必要がないと解説しましたが、あまりに食事時間がバラバラな場合は、朝・昼・夕食の大体の時間を自分の中で決めて、なるべく一定になるように揃えるだけでも、かなり効果的です(忙しい人は、これがなかなか難しいのですけれど……)。

それでもどうしても夕食を食べるのが遅くなってしまいそうな場合、夕食を2分割しましょう。残業や夜の予定が始まる前に、おにぎりなどのカロリーのあるものを先に食べてしまうのです。就寝前は野菜など、カロリーが少ない割にお腹にたまるものを少しつまむ程度にするという方法もあります。

自分自身の生活で無理なく続けられる健康的な食生活を送れるよう、ぜひ工夫してみてください。
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