誰でもお得な高配当株を見分けられる?
以前にアップした『株でたっぷり「配当」をもらいたい人はココをチェック!』という記事が人気です。この記事では、「外国人投資家に人気な株ほど、たっぷり配当を出してくれるぞ!」という話をしました。配当といえば、不労所得の代名詞です。株式投資では、投資先企業から配当(お金)をもらえます。とはいえ、投資先を間違えると、「3000円の配当金を受け取るために、3万円も損してしまった!」ということにもなりかねません。
そこで今回、配当金をもらえるだけでなく、株価上昇も期待できる「超おいしい高配当株」を見分けるたった1つのポイントを解説します。僕自身も利用しているテクニックなので、ぜひご活用ください。
超おいしい高配当株を見分けるには? ポイントは1つだけ
高配当株の目安は、利回り4%以上
手始めに、高配当株を探しましょう。投資家のジェームズ・オショーネシーによると(1)、高配当株はその他の株と比べて株価が上がりやすいのだとか。 ですから、配当金を受け取ることもそうですが、「株価が上がりそうな株を買いたい!」と考えている方にとっても、高配当の株は有利です。現在、日本には3700社ほどの上場企業があり、そのうち約3000社が配当金を分配しています。配当利回りの中央値は「約2%」ほどです(2)。
たっぷり配当金をもらいたい場合は、平均値よりも配当利回りの高い会社を選ぶとよいでしょう。目安としては、配当利回りが「4%」を超える会社がオススメ。日本の上場企業の中でも、この条件でだいたい上位1割の高配当株を抽出できます。
ポイントは、借金の少ない会社を選ぶこと
ここからがミソです。高配当株の中でも、「借金の少ない企業」の高配当株を探しましょう。単に配当利回りが高いだけでなく、借金が少ない会社の株式は、株価が上がりやすい傾向が確認されています。一部の研究では、「高配当かつ借金が少ない会社の株を買うだけで、年率18%を達成できたぞ!」というデータ(3)さえあります。
借金の少ない会社を探すときには、「自己資本比率」という指標を確認するのが有効です。目安としては、「自己資本比率が50%を超えると借金が少なく、財務が健全」と考えるとよいでしょう。
ちなみに、配当利回りが4%を超える高配当株のうち、過半数は自己資本比率が50%を切っています(2)。
つまり、高配当株の半分以上は「借金まみれ」といえます。借金まみれの企業の株を買うと、たとえ配当をもらえたとしても、株価が景気に左右されやすく、リスクが大きい可能性があります。安全に配当を受け取るためにも、借金の大きな会社の株は避けるのが無難でしょう。
ポイントを押さえ、賢くお金を増やそう!
「配当はお得だ!」というイメージが広まっていますが、それはあくまで「株価が下がらない」場合に限っての話です。本当においしい高配当株は、配当利回りが高いだけでなく、株価の値上がりも期待できます。配当を受け取りつつ、値上がりを狙う場合は、「借金の少ない企業」を買うのがオススメです。賢くお金を増やし、上手に配当を受け取るためにも、本記事でご紹介したポイントを覚えておきましょう。
また、別の記事で「超おいしい株主優待株の見分け方」も解説しています。本記事と併せて、ご活用ください。
●参考文献
- 書籍:ジェームズ・P・オショーネシー, 2001, 『ウォール街で勝つ法則』, Pan Rolling
- WEBサイト:会社四季報オンライン, "スクリーニング", 2020年12月3日時点
- 論文:Henry R. Oppenheimer, 1984, "A Test of Ben Graham's Stock Selection Criteria", Financial Analysts Journal, 40(5), pp. 68-74
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