夫婦間の恋愛感情……夫への「恋心」を取り戻すには
「離婚するより消えて」と願う妻たちの本音とは……
私が運営する夫婦仲相談所では「離婚は法律もわからないし大変そうだから、未亡人になりたい」という、離婚より夫の死を望む妻がたの声を聞くこともあります。離婚より未亡人がラク……比べる事象のものではないので最初は驚きましたが、言葉にする妻たちの表情は真剣でした。
「消えて」までではないけれど、好きではなくなった夫と大変そうな離婚は避けて再度、恋心を持てるのか。この答えは悩める妻本人の胸の中にあります。
恋心の再燃は「結婚観」と「ヤル気」次第
恋心が再燃できるか見極めるポイントは2つ。「結婚観」と「ヤル気」。結婚観は人それぞれ。専業主婦希望、子供は絶対必要、妻も働き家計は別々、別居婚、事実婚……など多様です。時代によって大きく変遷しています。親の結婚観を参考にする場合もあれば、親みたいになりたくない場合もある。
「結婚は何があろうが最期まで添い遂げるもの」と親に教えられて、そのとおりにする妻。「子供が寂しがるなら自分は我慢して結婚を全うしよう」と子供を優先する妻。友達にバカにされそうだから結婚した世間体優先の妻。
各自取り巻く環境とキャラクターが結婚観を作り上げます。
経済面で効率的だから好きでない夫と結婚を続ける妻たちの生きる知恵も否定はしません。どの結婚観が正しいかはありません。とはいえ、長寿社会。お互い「視界に入らないでくれ」と思いながら延々と暮らすより「好き」と感じるほうが精神的によいに決まっています。結婚観を無理に変えようとせず、「ヤル気」(夫への恋心再燃道)を出す方法を探ろうではありませんか。
夫への気持ちが萎えた理由3点を提示しよう
まず、なぜ気持ちが萎えたのか? それには複数の理由があるはずです。ズボラ、家事協力しない、文句が多い、モラハラ、体型変化、稼がない、ギャンブル好き、セックスしないetc。
理由のトップ3を絞り込み、「この3つを直さなければ別れるかも」と危機感を与える。それくらい嫌なことなのだと伝えなければ夫は理解できません。馴れ合いの関係にメスを入れるんです。
言いだしたらキリがない……かもしれませんが、多すぎると焦点が定まらないので、まず3つに絞って伝えるのがポイント。
「ヤル気」を盛り上げるための3つのアクション
次に、気持ちを盛り上げる策を3つご提案します。1. セカンドハネムーンを企画する
不満を持ちながらの生活をリセットする意味での旅行を提案する。唐突に提案するのではなく、「ファーストハネムーンの頃の気持ちを取り戻すため」と告げた上で提案しましょう。夫が聞く耳を持つ旅にすることが肝心。リビングでは妻の言葉をスルーする夫でも、違う場所であらたまって言われればちゃんと聞いてくれるかれるかも。
2. ひと月別居に挑戦する(子供なし夫婦の場合)
あえて冷却期間をもうけて考え直すというのも、ひとつの手でしょう。実家に戻る、マンスリーマンションに住むなど経済的に許されるレベルで一人になってみる。好きではない夫と一生一緒にいるのがどういうことかを考えているうちに、ホントは必要だと気づく可能性があります。逆に、一人のほうが楽だと思うのであれば、自立への決心を固めることができる。
必ずしも夫婦仲が好転するとは言い切れませんが、あなたの人生にとっては背中を押してくれる別居ともいえるはずです。
3. NTR妄想をする
男女の愛の復活はセックスレス改善を伴います。セックスレス改善に効果的なのは相手の嫉妬心をくすぐること。つまり寝盗られるのではないかと動揺すること。
毎晩、夫がほかの女性とデートしたりベッドインしたりする想像を続ける。ほかの女性に夫がクラリとする場面の積み重ねで「そんなのイヤ」という芽が出てくればしめたもの。
妻より夫の方が恋心は再燃しやすい!?
夫への恋心はそれほど簡単に再燃しないでしょうが、夫側から妻への恋心が再燃した事例をいくつも聞いています。
喧嘩ばかりしていた妻が、重い病気になって弱っていく姿を見て、自分がしっかり支えなければと感じた。子供が小さいうちは子供中心で怖いお母さんにしか見えなかったが、子供が成長すると、落ち着いて夫にやさしい妻に戻った。妻が友達に誘われてダイエットジムに通い始めるとクビレが戻り、みるみるきれいになってハッとした。年老いた親が転倒して骨折したとき、妻が数カ月サポートしてくれて女神に見えた。……などなど、挙げればキリがありません。
ということは「妻が変われば夫の気持ちがゴトンと動く」のか!? そうなればしめたもの。惚れた者の弱みではありませんが、妻に惚れ直した夫なら、あなたの気持ちを取り戻そうと頑張ってくれることでしょう。
妻が自力で夫への恋心再燃を努力するよりも、まず夫の自分への恋心を再燃させ、その上で夫に惚れ直すような男になってもらう。
つまり妻より夫のほうが単純で変化しやすいということになりますか、これが案外、近道かもしれません! チャレンジあるのみ。
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