アドバイス1 毎月5万円の貯蓄を今すぐ始め、10年で500万円を目指して

お一人でよく頑張られていらっしゃいます。お子さん3人の学費に加えて、住宅ローンの返済とこれまで貯蓄ができなかったのは仕方ないことですね。でも、ここからは、お金を貯めると決めて家計の見直しをしていきましょう。目標は、毎月5万円、年間60万円、10年で500万円(予備費に100万円)です。
 
まず、家計支出のなかで、大きな出費をチェックしていきましょう。住宅費については、アドバイス3で説明します。食費9万円、通信費3万2000円、保険料2万5000円。ここから5万円を捻出します。
 
食費については、家族4人ということを考慮しても、少しかけすぎのように思います。シークァーサーさんが働きながら家事もこなすのは大変だと思います。大学生のお子さんと協力して節約メニューなどを考えてみてください。通信費についても家族4人分で家族割などのプランを使っているとは思いますが、これもお子さんたちと相談して、スマホの使いすぎがないかチェックしてみてください。
 
保険については、死亡保障1500万円の生命保険と共済は残すとして、収入保障保険は解約しても大丈夫です。働けなくなった場合をご心配されているのはわかりますが、お子さん2人は大学生ですし、第3子の方が成人するまでの保障としては、生命保険だけで十分です。
 
食費で3万円、通信費で1万円、保険の解約で1万円。これで5万円です。水道光熱費はムダをなくすように家族全員が心がけるようにすれば、ここからも貯蓄に回せるお金ができます。一気に全部、解決するのは難しいかもしれません。できるところから、今日からでも始めてください。
 

アドバイス2 あと1~2年で貯蓄のペースは上がるので、それまでは無理しない

とにかく、今は貯蓄ゼロなので、少しでも現預金を残すことが第一です。次のステップは、100万円貯めることができたら、お子さんの保険、共済を解約することです。貯蓄がないうちに、万一お子さんが病気・ケガで入院となると、支払いが困難になりますので、100万円貯まるまではこのままで。100万円貯まったら、共済は不要です。
 
あと1年したら、第1子は大学を卒業、第2子もあと3年。大学卒業して社会人になれば、シークァーサーさんの負担もずいぶん楽になるでしょう。同居のままだとしても、生活費の一部を家に入れてもらうことも考えてみてください。そうすれば、貯蓄のペースも上がり、毎月5万円以上、貯蓄することができるようになるでしょう。近い将来の予定もイメージできれば、今、必要以上に無理することはありません。ご自身の健康に注意して、働けるうちは働き、貯蓄を増やしていきましょう。
 
また、お子さんの奨学金返済をシークァーサーさんがされるような文面で心配です。奨学金返済はお子さんにさせるようにしてください。何から何までシークァーサーさんが負担する必要はありませんよ。
 

アドバイス3 住宅ローンの借り換え、教育費無償化の動きも確認して

家計支出のなかで、大きなウエイトを占める住宅ローンですが、2001年に固定金利で借り入れされています。金利次第では、低金利の住宅ローンへの借り換えや、借入金融機関で金利引き下げの交渉ができるかもしれません。ただ、借り換えができたとしても、借り換えにかかる手数料が必要になりますので、まずは、金利引き下げができないか、交渉してみてください。あと14年返済が続きますので、毎月1万円下がるだけでも、大きな差になります。
 
また、高校1年生の第三子が大学に進学する際は、高等教育無償化、給付型の奨学金が使えるかもポイントになります。ただ、今のところ年収380万円未満の世帯が対象となっているため、シークァーサーさんの年収では難しいかもしれませんが、教育費の支援制度は今後も強化されていくと思われますので、チェックしておくようにしてください。
 
最後になりますが、離婚後、お一人で頑張ってこられたわけです。お子さん3人は、家計状況を十分理解できる年齢だと思います。これをきっかけに、ぜひ、ご家族で話し合いをされてください。大学の学業が優先ではありますが、バイトなどで家計を助ける、自分のスマホ代は自分で負担するなど、お母さまをサポートしてほしいと思います。このままでは、貯金ゼロで、65歳からは毎月13万円の年金だけで生活しなければならないこと、率直に話してみませんか。シークァーサーさんが老後資金を貯めるには、お子さん3人の協力が必要だと思います。
 
毎月5万円の貯蓄目標は、家族全員で達成してくださいね。

 

相談者「シークァーサー」さんから寄せられた感想

先生からのアドバイス、読ませていただきました。もっと厳しく指摘されるかと思っていましたが、励ましの言葉をいただいて涙が出そうになりました。食費については、かけすぎと自分でも思っていましたが、残業があると作る気力もなくなってつい買ってきてしまったりするので、子どもたちにも手伝ってもらいながら、改善しようと思います。通信費や住宅ローンについても検討してみます。なんとか貯金ゼロからの脱出を図りたいと思います。ありがとうございました。


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教えてくれたのは……
深野 康彦さん
 
 

 


マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。近著に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など

取材・文/伊藤加奈子



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