亀山早苗の恋愛コラム

女としての「上がり」!? 結局は、結婚・妊娠なのか

小泉進次郎氏と滝川クリステル氏との突然婚で、40代の女性たちがざわついている。何があっても、最後は結婚と出産で「オチ」がついてしまうのが女の人生なんだろうか、と……。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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女としての“上がり”、結局は“結婚”“妊娠”なのか

女の上がり

小泉進次郎氏と滝川クリステル氏との突然婚で、40代の女性たちがざわついている。何があっても、最後は結婚と出産で「オチ」がついてしまうのが女の人生なんだろうか、と……。

 

 

妬みかもしれないけど

「ある意味でショックでしたね、この結婚。人生が思い通りにいっている人の典型を見せつけられたような気がして」

イヅミさん(40歳)はそう言って苦笑いした。大学を卒業後、2度の転職を経てようやく安定した仕事を手にいれたが、私生活はまったく恵まれていないという。

「私自身、どうしても結婚したいというわけではなかったけど、2年ほど前、同じようなことを言っていた友だちがデキ婚したんです。そのとき彼女が『これでようやく一丁上がりって感じ』と笑顔を見せた。『なんだかんだ言っても、結婚と子ども、両方を手にいれた女は勝ちなんじゃない?』って。自分と同じような人生を歩んでいたはずの彼女がそう言ったことにものすごく衝撃を受けました」

そしてイヅミさん自身も、心の隅にそういう価値観が眠っていることに気づかされたのだという。

「その後も、やはり恋愛も結婚もイマイチ縁がなくて。仕事は楽しいけれど、出世する見通しはない。私の“上がり”はどこなんだろうと葛藤する日々です」

同世代女性への妬みもあるし、そもそも、「上がり」を設定するのがおかしいのはわかっているけれどと彼女はため息をついた。

 

 

目標設定の問題?

「結婚しているということは、誰かに選ばれたということ。それが自分の自信につながる。特に女性はそういう意識を持ちやすいのかもしれませんね」

イヅミさんはそう分析する。だが結婚してから、そのままお互いを尊重しあって楽しい生活が送れるかどうかはまた別問題だ。

「周りも配偶者への不平不満が渦巻いているし、離婚も多いです。それを見ているのに、やはり結婚してナンボだと思ってしまう。誰にも選ばれなかった自分が情けなくなったり、誰をも選べないことが人間としてどうなんだろうと思ってしまったり」

結婚がゴールでないことも、結婚してからの関係が重要であることもわかっている。それでも迷ったり悩んだりするものなのだ。

「会社はとりあえず定年までいられそう。今の私は目標がないんでしょうね。だから多くの人がしている“結婚”に目がいってしまう。もっと別の目標が持てればいいんですが、今さら仕事のスキルアップのために何かするのもめんどうだし、それが社内評価につながるかどうかもわからない。じゃあ、別の何かを目標にしようかと思っても、何も見当たらない。そこが問題なのかもしれません」

目標を定めれば、人はそこに向かって邁進できる。だが、目標のない生き方がいけないわけでもないだろう。

「目標……というか、きっと人生でのイベントがほしいんですね。何のイベントもなかった人生だから」

何か好きなものを見つけて、そこを究めていければ人生変わるのかな、とイヅミさんはつぶやいた。人生折り返し地点、まだまだ先は長い。折り返し地点でいったん休憩し、過去を見つめ直すのも悪くはない。

「知り合いに言われたんですよ。人生でいちばん若いのは今日だからねって。それはそうだと思いながらも、何かしなければ、人生に足跡を残さなければと焦りすぎているような気もします」
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