人生100年時代は、夫婦生活70年時代
人生100年時代、夫婦生活もどんどん長くなっています
2040年には85歳以上の高齢者1000万人突破予定という我が国の長寿バンザイ状態。今現在のアラフォー世代はそのころ60歳前後になりますが、それでもまだまだ元気なお年頃でしょう。
2040年に還暦を迎え、あと20年どころか40年生きるであろう近未来。国民の健康意識もより高まり、医療もどんどん発達し、健康シニア増加。夫婦ラブラブで過ごす必要性が最重要になってきました。
アラフォーで夫婦仲が微妙にこじれている方々、おそらく多数。そのまま「むかつきながら100歳まで年を取る」のは目に見えています。これでは精神衛生上ノーグッド。アラフォーの今こそ、「パートナーとの愛とセックス・再入門」をする時期だと私は考えます。
アラフォー時代が転換期
疲れがだんだん抜けにくくなるのがアラフォー
アラフォーという素敵なネーミング、仕事も乗りに乗って、プライベートも充実し「大人の自分」を実感する年頃。しかし、体力面では衰えを感じる方が多く出てくるのではないでしょうか。
30代後半になると、お酒を飲んだ翌日はシャキっとしない。以前はオールしても平気だったのに。つまり「疲れが取れにくいカラダ」になるのは避けることができません。
四十路突入で、外見上も変化が見えてきます。女性はお肌の張り減少、目の下のクマ、ほうれい線、白髪。男性は、下腹の出っ張り、性機能の衰え。ぐっすり眠れない現象もまさにこの時期から始まります。
40歳超えの世代を私は「オバフォー」(over 40)と呼び、「この時期に体力の衰えを予防することは性機能退化も予防できるぞ」と提唱し続けています。詳しくは「最新版!夫の「性欲」と「カラダ」のリアル」と「最新版!妻の「性欲」と「カラダ」のリアル」の記事をご覧ください。
アラフォー&オバフォー世代は、夫婦関係もマンネリ化し、セックスレスの割合が急上昇。だからこそ「夫婦の愛とセックス・再入門」を意識しなければなりません。
「終わってしまった寝室事情を再び甦らせるなんて、魔術でも使わない限り無理……」。いえ、そんなことはありません。
アラフォー世代ではっきり分かれる「レス」と「フル」
アラフォー世代で差が出る「レス」と「フル」
「愛は4年で終わる」という論の本があるのをご存知ですか。『愛はなぜ終わるのか―結婚・不倫・離婚の自然史』というタイトルです。著名な人類学者さんが、結婚4年目に離婚する夫婦が多いのは脳科学に基づくと研究・発表したものです。
私が行った妻たちの性調査でも、結婚4年目にセックスレス割合が増加しました。まさにアラフォー夫婦は「寝室クライシス」に直面する世代。しかし愛が終わった関係をあと60年間引きずることはあまりに虚しすぎます。
私の専門のセックス面にスポットを当てて考えてみます。相模ゴムが行った「ニッポンのセックス」調査2018年版では、40代既婚者と恋人がいる層で、1カ月のセックス回数は男女平均1.9回。既婚者で「セックスレスだと思う+どちらかといえば思う」の合計は57.3%という結果が出ています。
さらに、セックスレスだと実感する方が6割もいる現状です。月に2回も営んでいれば上等と思う方もいるでしょう。
いやしかし、アラフォーでもオバフォーでも「うちの寝室事情は花丸です!」と告白してくれるかたも存在します。この「セックスレス」と「セックスフル」差を埋めるためにはどうしたらよいのか?
「うちら夫婦はこのまま一生抱き合うことはないのか」と諦めているアラフォーの方々にセックスレスを克服する方法を伝授しましょう。
夫婦のセックス再入門のためフル夫婦に学ぶ5つの秘策
「フル」な夫婦は健康への意識も高い
■秘策1:子供のことが気にならない部屋作り
40代夫婦というと子供がある程度大きくなり、夜ふかしします。子供部屋と夫婦の寝室が隣接している場合、気になって「営み」どころではありません。大人のプライベートを第一に考えるフル夫婦は防音、遮光カーテン、鍵、音をまぎらわすBGMにちゃんと力を入れています。
■秘策2:それぞれの健康管理
40代は健康に自信がなくなるお年頃。健康診断で何かしら注意ポイントが現れる時期です。フル夫婦は食事内容、定期的な運動をお互いに注意し合う健康志向な方ばかりです。足りない栄養素をサプリで補うなどを徹底しているフル夫婦はやはり若々しい。
健康診断で「医療機関に行きましょう」と警告が出ている場合は無視せず、すぐに病院へ行って改善に努めています。
■秘策3:寝室以外の営む場所作り
同じ家で長年過ごすと、くつろぐことはできますがマンネリになってしまいます。よってフル夫婦は「営みは寝室のベッドの上のみならず」。クローゼット、車庫、バスルームなどなど。「どこでもドア」ならぬ「どこでもベッド」です。
余裕がある場合はビジネスホテル、ラブホテルにも移動します。場所作りに関してはアグレッシブなのがフル夫婦の特徴です。2人で移動することを厭いません。「行っちゃう?」「行こ行こ」というノリの良さ。腰が軽い!
■秘策4:セクシーコンテンツに積極的に触れる
アダルトオンリーコンテンツは、子育て中は遠ざかるものです。しかし子供は大きくなり、家にいない時間も増える。親より友達といる時間が長くなる。フル夫婦はそのタイミングを逃しません。セクシー脳が封印されぬよう、行動を起こします。
映画や動画、雑誌、官能小説などセクシーな文化を取り込んでいれば、セクシースイッチを錆びさせることはありません。大人時間を上手に利用しています。
■異性間会話が途切れない( 愛の言葉を照れずに発信)
フル夫婦は「日本人なんだから、ストレートな言葉ははしたない……」というような、昭和的発言をしません。人前でハグはしないけれど自宅ハグはOK。「好きだよ」「僕も好き」「あなたのうなじにキュンする」など、「異性間会話」を照れずにします。
「夫婦の愛とセックス・再入門」で、グローバル社会に対応した素敵なカップルに!
秘策1~5を実践しているようなアラフォー・オバフォー世代のセックスフル夫婦は、総じて、元気ではつらつとして見えます。ライフスタイルはそれぞれ異なりますが、共通項はお互いを認め合い、異性として大切にしていること。そして「照れない」こと。第3者が見ていて「恥ずかしい」場面があっても嫌な感じではありません。
グローバルな世の中です。五輪ももうすぐやってくる。海外からのゲストを見かけない日はありません。海外でレディファースト場面を見て「俺、無理」と首を振るニッポン夫のみなさん、過度に妻をいたわるのではなく、さりげなくドアを開けてあげる、重いものを持ってあげるというアクションをするだけで妻は嬉しいものです。
もう1つ、フル夫婦の共通ファクターは「夫がナチュラルラテン系」でもあるというのが私の見解です。令和ハズバンドは、妻にニッコリほほえんで、事あるごとにタッチすることを目指しましょう。
アラフォー、オバフォーの今こそ、「夫婦の愛とセックス・再入門」を意識してください。2040年、アラ還になったとき、お互いいたわり合える、グローバル社会に対応したかっこいいカップルになるために!!
【参考図書】
『夫婦のセックス再入門』Kindle版(三松真由美・著)
夫婦のセックス [再入門]
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