ハイスペックを17.9mmに凝縮
薄型スライドにハイスペックを詰め込んだ911T |
911T(東芝)は、2007年の春モデルで「最強」とも言うべき、機能を満載している点が特徴だ。
移動体地上デジタル放送「ワンセグ」や、おサイフケータイ、ワイドVGA液晶、ブルートゥース、HSDPAなど、昨今のケータイに搭載されている機能やスペックをほぼ網羅していると言っていいほどだ(強いて上げればデジタルラジオ、GSMが未対応なくらいだ)。
しかも、これだけのスペックを搭載しながらも、厚さ17.9mmという薄型スライドボディを実現。同等スペックのauの「W52T」と比べて4mmも薄いという特筆すべき点もある。
ワンセグを搭載するも使い勝手に不満残る
ワンセグは、本体側面にある「TV」ボタンを長押しすると起動する(短押しの場合は、ワイド画面で楽しめるテレビ視聴やPCサイトブラウザ、デジタルカメラなどを選択できるメニュー画面になる)。
液晶サイズは3インチのワイド液晶だけあって、ワンセグながらも迫力のある映像を楽しむことが可能だ。
サブメニューからは、録画やキャプチャなどの操作ができる。テレビ番組は、最長5時間20分の録画ができる。
画質設定として、ノーマルだけでなく、ファインやシネマといった選択が可能。ワンセグの音声をブルートゥース対応のヘッドセットなどに出力できるなど、個性的な機能も備わっている。
ただし、タイマー録画には非対応、さらにはminiSDカードにも録画ができない仕様になっている。このあたりは、他機種と比べると、やや見劣りがする部分なので注意が必要だ。
横画面で見ていても、メニューは横表示ならない |
また、使い勝手の部分ではまだ「スライド端末」としてこなれていないのが、ちょっと気になった。ワンセグ利用時、画面を横にして視聴しているとき、サブメニューの文字表示が縦表示のときのままになっているため、ちょっと使いにくいのだ(メニューを操作しようと思ったら、端末を縦にして持ち直さなくてはならない)。
ソニー・エリクソンのW44SやシャープのAQUOSケータイといった、他機種の場合、端末自身が、その端末の形状によって、ユーザーが横画面で見ていると認識できるため、メニュー画面表示も横画面に合わせた切り替えができる。しかし、スライド形状である911Tの場合、そういった判断を端末自身が行えないために、こういった欠点がでてきてしまうのだろう。
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