こんな話をすると、『お金持ちって、普通の人と何が違うの?』とよく尋ねられます。そこで今回は、「お金持ち」と「普通の人」を分ける2つの決定的な違いをご紹介します。
違い1:金持ちは大衆の逆を行く
お金持ちは少数派です。少なくとも僕の身の回りで、「一般人と同じことをして金持ちになった」という人の話は聞きません。お金持ちは、必ず一般人とは違うことをしています。分かりやすい例が、ローンに対する考え方です。
一般人は、「住宅ローン」や「自動車ローン」といったものを借りるのに、抵抗感が薄い方も多いようです。「家を買うために借金をするのは当たり前」「自動車を買うためにローンを組むのは当然」と考えている方が多いからです。
しかし、お金持ちは違います。彼らは「ローンを組む=最悪」と知っています。だから、むやみにお金を借りないうえ、一時的に借りたとしても、効率が良い場合にのみ借りるのです。
「周りの人がやっていることに従う」ことや「常識に従う」ことよりも、お金持ちは「理に適うかどうか?」を重視するのです。
違い2:金持ちは心ではなく頭に従う
お金持ちは戦略的です。テンプル大学の研究(1)によると、高収入な人ほど「目先の誘惑に負けない」ことが分かっています。また、スタンフォード大学の研究(2)でも、「目先の誘惑に耐えることのできる子供は、大人になってからもお金持ちになりやすい」ことが分かっています。
たしかに、目先の欲にとらわれて愚かな判断をしてしまう人は、お金持ちにはなれないでしょう。
とくに株式投資では、「なんとなく怖いから投資なんてしない」と、感情的にお金を考えてしまう方も多いようです。あるいは、「なんとなく好きなブランドの会社だから株を買いたい」など、安直な判断をしている個人投資家が多いのが現状です。
しかし、「なんとなく」で成功できるほど世の中は甘くありません。「なんとなく」や「面白そう」といった印象だけで人生を決めて成功できるなら、この世界にいる大半はお金持ちになれるハズです。
「成功は、戦略的に考えて勝ち取るものだ」というのがお金持ちにとっての常識です。心に振り回されるではなく、頭で考える習慣を身につけることが、お金持ちへ近づく最も確実な方法だと言えるでしょう。
まとめ
「金持ちは大衆の逆を行く」「金持ちは心ではなく頭に従う」
言われてみれば当たり前のように聞こえますが、「言うは易し、行うは難し」です。特に、僕ら人間は社会的な生き物なので、「大衆の逆を行く」のは大変です。
しかし、一般人と同じことをしていたら、あなたも一般人になってしまいます。飛び抜けたお金持ちになりたい方は、本記事でまとめた2つのポイントを意識してみてはいかが?
●参考文献
- 論文:William H. Hampton, Nima Asadi, and Ingrid R. Olson, 2018, “Good Things for Those Who Wait: Predictive Modeling Highlights Importance of Delay Discounting for Income Attainment”, frontiers in Psychology, 9(1545), pp. 1-10
- 論文:Walter Mischel, Ebbe B. Ebbesen, and Antonette Raskoff Zeiss, 1972, "Cognitive and Attentional Mechanisms in Delay of Gratification", Journal of Personality and Social Psychology, 21(2), pp. 204-218