2018年冬のボーナスの預け先は、流動性を考慮して定期預金の利用を
一般社団法人労務行政研究所が、東京証券取引所市場第1部(東証1部)上場企業のうち203社から回答を得た結果によれば、2018年冬のボーナス妥結額は、全産業平均で75万8339円です。過去10年間で最高額となるようですが、来年以降の景気動向を見据えると財布の紐を緩めすぎるのは禁物のようです。株式市場も乱高下していることから、ひとまず様子見(休むも相場)が賢明と思われます。そこで今冬のボーナスは、当面静観するためにキャンペーン(特別金利)を利用して定期預金に入れておくのも一つの手です。「個人向け国債」を購入するという考え方もありますが、状況次第で直ぐ動かせる流動性を考慮すれば定期預金に軍配が上がるでしょう。
折しも、各銀行から冬のボーナスキャンペーン(特別金利)がほぼ出揃ったことから、その内容をご紹介することにしましょう。結論から言えば、今冬のキャンペーンも2018年夏のボーナスと同じく不発、言い換えれば魅力的な金利を提示している銀行は少ないようです。
キャンペーンを行う銀行の顔ぶれに変化
ソニー銀行は「円定期特別金利」として、2019年2月28日までキャンペーンを行っています。対象となるのは6ヵ月、1年、2年の円定期預金、1年、2年の積み立て定期預金で、金利はすべて年0.15%となっています。楽天銀行は「円定期預金 冬のボーナスキャンペーン」として、1年物を年0.13%(2019年1月15日まで)で扱っています。
ジャパンネット銀行では「冬の特別企画」として、2018年12月28日まで新規に口座を開設して、3ヵ月物定期預金の合計預入金額に対して最大金利年1%分相当の現金がプレゼントされます。2019年1月末時点で定期預金の残高を保有していて、残高が10万円以上30万円未満:250円、30万円以上100万円未満:750円、100万円以上:2500円の現金が通常の金利とは別にプレゼントされます。
じぶん銀行では「冬の特別金利キャンペーン」として、2019年1月31日まで1年物円定期預金の金利を年0.20%にしています。
あおぞら銀行インターネット支店では「冬金利↑キャンペーン」として、2019年1月31日まで1年物の円定期預金の金利を年0.25%としています。
商工中金では「ウインターキャンペーン」として、インターネットバンキングを利用して1口50万円以上の預け入れで、1年物、2年物、3年物の金利が年0.27%になります。取扱いは2019年2月12日までとなっています。
なお、住信SBIネット銀行、オリックス銀行、セブン銀行はこの記事を書いている時点ではボーナスキャンペーンを行っていません。
キャンペーン以外の金利も確認
残念ながら、2018年冬のボーナスキャンペーン(特別金利)も同年夏と同じく低金利に甘んじています。甘んじているというより、通年で好金利を提供している銀行より低い状況です。簡単に代表的な地方銀行のインターネット支店の金利も見ておきましょう。
香川銀行のセルフうどん支店「超金利トッピング定期預金」、愛媛銀行の四国八十八カ所支店「だんだん定期預金」、共に預入期間は1年、預入金額は1口=100万円の金利が年0.27%です。
トマト銀行のももたろう支店「スペシャルきびだんご定期預金」が年0.25%、高知銀行のよさこい おきゃく支店「よさこいおきゃく定期」が年0.20%、共に預入期間は1年、預入金額は1口=100万円です。
以上の4銀行の好金利預金は、1人100万円までと制限されていますが、好金利以外の預金でもインターネット専用定期預金であれば、常時キャンペーン並みの金利を得ることができます。
また、オリックス銀行では随時募集で「eダイレクト金銭信託」を募集しています。現在は、2019年1月22日までの募集で「ソフトバンクグループ株式会社第24号」、預入期間1年、予定配当率年0.48%が募集されています。