スペイン

スペインの通貨・紙幣の種類や支払い時の注意点

スペイン旅行前に知っておきたい現地の通貨事情。昔は「ペセタ」という通貨が使われていましたが、現在は「ユーロ」で他EU諸国で使われているものと同じです。通貨の種類やクレジットカードやチップ事情、旅費の予算、上手な両替の仕方やタックスフリーを利用する方法もまとめました。

秦 真紀子

執筆者:秦 真紀子

スペインガイド

スペインの通貨(紙幣・コイン)の種類! 

ユーロ

スペインで使われるユーロの紙幣とコインの一部

スペインで使用されている通貨はユーロです。昔は「ペセタ」という通貨が使われていたこともありますが、現在は他のEU諸国で使われているものと同じなので、EU圏を過去に旅行された方は、余っているものがあればスペイン旅行でも利用できます。通貨単位のユーロは、スペイン語でエウロと発音し、硬貨のセントはセンティモと言います。いずれも複数形の場合は最後にスをつけ、エウロス、センティモスとなります。

また紙幣はスペイン語でBillete(s)ビジェテ(ス)、コインはMoneda(s)モネダ(ス)と言います。

紙幣の種類は、500ユーロ、200ユーロ、100ユーロ、50ユーロ、20ユーロ、10ユーロ、5ユーロの7種類。

コインは、2ユーロ、1ユーロ、50センティモ、20センティモ、10センティモ、5センティモ、2センティモ、1センティモの8種類。

たくさん種類があって、支払いの時に手こずりそうと思われるかもしれませんが、心配はご無用。紙幣はそれぞれ色も大きさも異なります。一番小さいものが5ユーロ紙幣。コインは2ユーロ、1ユーロ、50センティモ、20センティモ、10センティモが銀色で、一番大きく重いのが2ユーロ。5センティモ、2センティモ、1センティモは銅メッキの鋼とあり茶色で、1センティモはかなり小さいのが特徴です。
 

クレジットカードは使える? チップは?

ユーロ紙幣

お財布を出したら支払いは速やかに!

慣れないお金で支払いをするのは、最初はなかなかスムーズにできないかもしれません。でもスペインの人々はおおらかで、レジで多少もたついてもそれを迷惑に思う人は少ないので、恐れずに小銭もどんどん使っていきましょう。

注意したいのは、不用意にお財布を人目に出したり、支払い後すぐにお財布にお釣りを入れずにレジを離れてからお財布を出したりすること。スリに合う危険があるので、お金の出し入れはレジでのみにしましょう。

旅行者の行かない小さなお店など以外では、大抵のお店でクレジットカードが利用できます。しかし、スペインで主に流通しているクレジットカードはビザマスターカードです。アメリカンエキスプレスは、手数料の問題で利用できないお店が多いので注意しましょう。ダイナーズやJCBは使えないお店もあります。

チップはアメリカ合衆国のように義務ではありません。しかし、タクシー、カフェ、レストランなどではお釣りの中から少しコインを出すのがマナーです。例えばタクシーを利用して24ユーロだった場合お釣りの1ユーロをチップとして渡します。カフェで1.60ユーロのカフェラテを飲んだ場合、10や20センティモコインをお釣りのお皿に置いておきます。何パーセントを支払わなければならないという決まりはなく、気持ちを少し置いておけばいいのですが、レストランで100ユーロ近く支払ってチップ5センティモなどというのは、ちょっと侮辱的に取られることがあります。
 

エリアで物価が違う! スペイン旅行に必要な金額について

ユーロコイン

コインは貯めずに小まめに使えば、後で増えすぎて困ることがありません

スペインと一言で言ってもマドリードやバルセロナなどの都会と地方都市では物価は大分異なります。コーヒー1杯の価格でも10~50センティモは違ってくるでしょう。例えば庶民的なランチの定食ならマドリードやバルセロナでは15ユーロが目安。地方都市では10ユーロで見つかることは珍しくありません。夕食はランチのようなお得なセットメニューはないレストランが多く、価格はランチより倍以上はかかってきます。バルのタパスは昼も夜も同じ価格ですが、数人で行って少しずつ分け合っていろんなものを食べる場合は、楽しく安くつきますが、一人だといろいろ食べられず価格も安くはないのでお得感は少ないかもしれません。南スペインではドリンクを頼むとタパスが付いてくるというシステムが定着している街もあります。一概に一食いくらくらいと言いにくいのがスペインです。
 

いくら両替すれば良い? 両替のコツ

ユーロの所持金については、日本の空港で1日分くらいのお金は両替しておきましょう。現地の空港の両替所、街中の大手の銀行、両替所などでも両替可能ですが、万が一のためにタクシー代と数回分の食事料金として200ユーロくらい持っておけば安心でしょう。ショッピングは、できればクレジットカードでするほうが現金をたくさん持ち歩かないですむので不安が少ないと思います。

両替の際には、100ユーロ、200ユーロの紙幣をもらうのは避けましょう。100ユーロなら50ユーロ1枚、20ユーロ2枚、10ユーロ1枚とすれば、様々なシーンで使いやすいです。地方の小さなお店の朝一番などでは、もしかしたら50ユーロではお釣りがないと言われることがあるかもしれません。お釣りをごまかす、ということはよくありそうであまり聞かない話ですが、念のため確認はしておきましょう。

注意したいのは、計算が得意な方。日本でよく行われるように細かい硬貨が出ないように計算してお金を渡しても、レジ係の人が面倒くさがって欲しいようにお釣りをくれない場合が多々あります。例えば6ユーロ50センティモと言われて5ユーロ札をもらおうと11ユーロ50センティモ渡そうとしても10ユーロしか受け取ってくれず3.50戻ってくるなど。そういう場合は諦めましょう。
 

タックスフリーを利用するには

スペインの消費税IVAは大体の場合21パーセント。商品の価格に含まれています。タックスフリー加盟店で90.16ユーロ以上買い物をした16歳以上の人の場合、主に8.5~13パーセントの消費税が返金されます(商品によってパーセンテージは異なります)。購入の際にお店で書類を作成してもらい、日本へ帰国する際に空港で未使用の商品、パスポート、タックスフリーの書類(書き込まなければならない箇所をあらかじめ埋めておくこと)、レシート、搭乗券の提示が必要です。

タックスフリーの手続きは利用する航空会社がEU圏以外のものの場合はスペインの空港で、EU圏のものの場合は乗り換え国の空港の税関で行います。

バルセロナの場合チェックインカウンターと同じフロアにVAT OFFICEというタックスフリーカウンターがあるので、チェックイン後そこへ行って手続きをします。その後空港内の銀行で還元金を受け取ります。タックスフリーカウンターで還元金が受け取れる銀行の場所を聞いておくと確実です。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます