盆棚・精霊棚(しょうりょうだな)とは?どんな意味がある?
盆棚は精霊棚ともいい。飾り方は住む地域や習慣によって異なります
※新盆(にいぼん)は初盆(はつぼん)とも言い、人が亡くなってから初めて迎えるお盆のこと。
そもそもお盆とは何のこと?
お盆とは、仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が正式名称
お盆とは、仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が正式名称です。ご先祖さまを供養する日本の大切な伝統行事の一つ。お盆の期間にご先祖さまの霊があの世から自宅に戻り、私たちが迎え火をたいてお迎えします。そして無事にまた天に帰ってもらうように送り火をたいてお送りします。
※迎え火:お盆の期間にご先祖さまが自宅に帰ってくる時に道に迷わないようにと行われるもの。玄関に提灯を下げて迎え火の代わりにします。
※送り火:ご先祖さまがあの世に無事戻れるようにと送り出すために、麻幹(おがら)をたきます。その火で明るく帰り道を照らして、迷子にならないように送り出してあげます。
盆棚・精霊棚の飾り方・作り方:並べるもの
「盆棚」「精霊棚(しょうりょうだな)」の飾り方や並べ方は、宗派、住む地域、それぞれのお家によってさまざまです。
※浄土真宗ではご先祖様の霊が帰ってくるという考え方でないため、寺院での盂蘭盆会の法要はありますが、自宅では特別に用意することはありません。
■準備するものの例
位牌、りん、香炉、ロウソク、盆提灯、真菰(まこも)、キュウリと茄子、生花、水の子、ほうずき、笹竹、ミソハギの花、果物、野菜、菓子、故人の好物など。
※住む地域によっては違ってきます。
■真菰(まこも)の敷物
盆棚・精霊棚に敷きます
盆棚・精霊棚に敷くゴザ。真菰(まこも)はイネ科の大型多年草で、お釈迦様が編んだゴザに病人を寝かせて治療されたと言ういわれがあります。そのことから真菰を敷いて神聖な土台となったのです。
■キュウリと茄子
折った麻幹か割りばしを4本差せば出来上がり!
■水の子、ミソハギの花
水の子は餓鬼道に落ちた無縁仏のお供え。さまざまな精霊を浄化し供養する役割があります
■ほうずき・笹竹 ほうずきは提灯に似ていることから、ご先祖様の霊が迷わずにその灯りを目印に帰ってこられるように。神社仏閣では聖なる場所と俗なる場所とを分ける境目のことを結界と言います。笹竹に縄を張りめぐらすのは、この結界に見立てたもの。
盆棚・精霊棚の飾り方・作り方:お供えものの位置はどうする?
住む地域や習慣、家庭によって、飾るものまざま。もちろん宗派によっては用意するもの、飾るものも違ってきます。ここではごく一般的な簡単な作り方をまとめてみました。
1:仏壇の前に置いた経机や小机に真菰(まこも)を敷いて祭壇を作ります。
2:仏壇から位牌を取出し、机の真ん中に置き、キュウリと茄子で作った精霊馬、精霊牛や水の子、ミソハギの花、季節の果物、故人の好物だったもの、香炉、お鈴を並べます。
3:盆棚・精霊棚の脇には、盆提灯置き灯りをともします。
宗派によってはそれぞれ決まりやルールがありますが、気にしないでご先祖さまをお迎えして丁寧に供養する事の方が大事だと思います。
盆棚・精霊棚を飾るスペースがない場合
精霊棚を置く場所は、仏壇の脇、床の間、奥座敷、屋外の場合など住む地域によってさまざま。最近は精霊棚を別に作らないで、直接仏壇に飾りを供える家庭が多くなっているようです。マンションなど狭く、置くスペースがないことも考えられます。そういう場合、仏壇のスライド式の棚板、経机、小机を利用して並べてみればよいでしょう。
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