統計から5月に上がった業種は?
5月は3月決算企業の通期決算の発表が本格化します。決算の内容しだいで株価が大きく変動する銘柄も見られるでしょう。重要なイベントが控えている5月。この5月相場はどのような傾向があるのでしょうか。今回は、5月の株式市場においてどのような業種が上がりやすいのかについて、過去の株価データから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:1990年3月~2020年3月31日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・4月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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4月末にある業種の銘柄をすべて購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、5月は株価が上がりやすい月となります。反対に損益がマイナスであるならば、5月は下がりやすい月といえるのではないでしょうか。
5月相場で好調な業種ランキング、ベスト3
■1位:水産(2銘柄) 勝率: 68.42 %
勝ち数: 26 回
負け数: 12 回
引き分け数: 2 回
合計損益(率): 152.04 % 平均損益(率): 3.80 %
合計利益(率): 198.85 % 平均利益(率): 7.65 %
合計損失(率): -46.81 % 平均損失(率): -3.90 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 4.248
平均保持日数: 27.00 日
■2位:食品(11銘柄) 勝率: 62.30 %
勝ち数: 152 回
負け数: 92 回
引き分け数: 0 回
合計損益(率): 583.10 % 平均損益(率): 2.39 %
合計利益(率): 996.28 % 平均利益(率): 6.55 %
合計損失(率): -413.17 % 平均損失(率): -4.49 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 2.411
平均保持日数: 27.01 日
■3位:海運(1銘柄) 勝率: 61.97 %
勝ち数: 44 回
負け数: 27 回
引き分け数: 1 回
合計損益(率): 172.84 % 平均損益(率): 2.40 %
合計利益(率): 335.56 % 平均利益(率): 7.63 %
合計損失(率): -162.72 % 平均損失(率): -6.03 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 2.062
平均保持日数: 27.00 日
以上が、5月相場で好調だった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、どれも勝率が50%以上で1トレード当たりの平均損益もプラスになっています。従ってこの3業種は5月に上がりやすい傾向があると言えるでしょう。
今回の検証でご紹介した3業種は、5月相場に上がりやすい傾向にありました。では、これらの業種の中でも上昇傾向が強かった銘柄はどれでしょうか? 最後に、5月相場で特に好調だった銘柄をご紹介します。
5月好成績ランキング
上の表は、先ほどの検証において特に勝率の高い銘柄のランキングです。5月相場は、「マルハニチロ<1333>」「キッコーマン<2801>」「アサヒグループホールディングス<2502>」などが勝率60%を超えており好調です。
5月相場は3月決算の企業による決算発表が本格化しますが、保守的な企業業績予想を受けて、株価が乱高下しやすいです。その中でも特に勝率が高い上記3業種(水産・食品・海運)の銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)