2018年注目のガールズロックバンドは?
2018年のガールズロックシーンの注目株をまとめました。キーワードは「同級生」。偶然か必然か、同級生により結成したバンドがメジャー/インディーズを問わずシーンを賑わせています。早速紹介していきましょう。
たんこぶちん
たんこぶちんは MADOKA(Vocal & Guitar)、YURI(Guitar)、NODOKA(Bass)、HONOKA(Drums)、CHIHARU(Keyboard)の5人組。全員が佐賀出身の同級生で1995年~96年生まれですが、バンド結成は小学6年生・2007年なので、今年で11年のキャリア。数々のコンテストに出場し頭角を現すと、2013年に現役高校生ながら「ドレミFUN LIFE」でメジャーデビューを果たしました。たんこぶちんの注目ポイントは、同級生で姉妹、つまり双子のNODOKA(Bass)とHONOKA(Drums)が、それもリズム隊として在籍していること。家族でも友人でも同志でもある、運命共同体のビートが唯一無二のグルーヴに。また、主に作詞・作曲を担当するボーカルのMADOKAは映画『二度めの夏、二度と会えない君』でヒロインを務めるなど多方面で活躍。その表現力の高さにも注目です。
公式サイト:http://tancobuchin.jp/
the peggies
the peggiesは北澤ゆうほ(Vocao & Guitar)、石渡マキコ(Bass)、大貫みく(Drums)の3ピース。1995年生まれの3人は同じ中学校の軽音楽部で結成しました。高校時代にコンテストでグランプリを受賞しさいたまスーパーアリーナに立つと、耳の早いリスナーからその作曲能力とライブパフォーマンスが注目を集め、数々のフェス、イベントに出演。2017年5月10日に「ドリーミージャーニー」でメジャーデビューを果たしました。the peggiesの注目ポイントは、メジャーデビュー後も果敢に楽曲制作を続け、幅広い音作りでファンを楽しませ続けていること。「エモーショナル、かつキュート」を土台としつつ、北澤ゆうほの書く詞は他に類を見ない惹句ばかり。2017年11月には文房具屋の試し書きだけで作った歌が話題となりました。
公式サイト:http://thepeggies.jp/
DROP DOLL
DROP DOLLはU(Bass & Vocal)、I(Guitar & Vocal)、J(Drums & Vocal)の3ピース。2000年~2001年生まれの現役女子高生です。3人とも元々女優業を行っており、ガールズバンドを題材にした映画のオーディションで出会って2016年11月にバンドを結成。わずか1年後の2017年12月にメジャーデビューを果たします。黒ずくめの衣装に下ろしたストレートの黒髪。3人全員がボーカルをとるのも特徴。そのルックスから音楽から、カッコ良さ全開。キャリア3年とは思えない洗練さがライブでは堪能できます。SHOW-YAが好きだというメンバーもおり、ガールズロックの王道を邁進することが期待されます。
公式サイト:https://dropdoll.band/
関西発のメジャー勢もアツい
その他、関西発・全国へと名を轟かせているバンドも押さえておきたいところです。「アボカド」のセンセーショナルなMVが話題を集めたyonige、現役女子高生の"衝動"を全面に出し、男女問わず支持を集めるЯeal、SCANDALを輩出した「キャレスボーカル&ダンススクール」出身で平均年齢18歳(2018年4月現在)ながら王道のロックサウンドで幅広い世代から支持を集めるGIRLFRIEND。いずれもライブのカッコいいバンドです。ちなみにyonigeの牛丸ありさ(Vocal & Guitar)とごっきん(Bass)は同い年、ЯeaLも全員同い年で、Fumiha(Bass)とAika(Drums)は同じ中学校出身です。
「読モ出身」「名古屋発」「2ピース」も新世代続々
ガールズバンドの魅力として多くのファンが挙げるのが、"儚さ"。女性だからこそ表現できる格好良さと可憐さ、そして「今この瞬間しか見られない」「次にはもう見られないのではないか」という刹那的な美しさ。そうした儚い魅力が世代を超えて支持されるゆえんと言えるでしょう。suga/es(シュガレス)はメンバー4人全員が読者モデル出身。「読モ出身のバンド」と色眼鏡で見られそうですが、suga/esの特長を一言で表すなら「多才さ」。ドラム歴8年を超える広瀬ちひろを筆頭に確かな演奏力はもちろんのこと、メンバー自身による曲作り、そしてファッションにも精通し、その多才な表現全てが軽音女子高生たちの文字通り「モデル」として支持されています。
名古屋発のホープ・Baby Sitterや、ファンタジックで自由な2ピース・ミスモペ、刺激的な歌詞と本格的なパンクロックサウンドのギャップに予測不能なライブパフォーマンスが同世代の女性に支持を拡大するSu凸ko D凹koiなど、一口に「ガールズロック」と言っても20年前に比べて音楽性やバンドのオリジナリティなど実に幅広くなっています。
その他、ドラマーに石川ミナ子を迎えますます渋さとスケール感を増しているDrop’sや、ボーカルに元アイドルネッサンスの石野理子を迎えて再出発する赤い公園、4月に6年ぶりとなる新譜をリリースし再始動した日本マドンナなどの動向にも注目したいところです。シーンの最前線、ライブハウスでは常に新たな音楽が生まれ、盛り上がりを見せています。