スーツケースのサイズはどう選ぶ?
<目次>
スーツケースのサイズの測り方!外寸と総外寸の違い
無料で預ける手荷物(無料受託手荷物)はエアラインごとにサイズが明確に定められています。例えば、ANAの国際線では無料で預け入れるする荷物については、3辺の和が158cm以下となっています。では、このサイズとはスーツケースのどの部分の長さを指しているのでしょうか?スーツケースの内側部分なのか、それとも外側のサイズなのか。ハンドル部分やキャスターは入るのでしょうか?
ハンドル部分も総外寸に含まれます
ただし、ハンドル部は伸ばしたときのサイズではなく、プルハンドル(一番小さく収納したとき)のサイズです。
「高さ」はスーツケースを手で押すときに使うトップのハンドル部の出っ張りから、キャスターの接地部分までの数字。「幅」には、スーツケースの横についているサイドハンドルの取っ手部分も含まれます。「奥行き」とは手前から奥にかけての寸法のことですが、荷物を詰めてスーツケースが膨らんでいる状態の場合、一番膨らんでいるところから計測します。
国際線の無料受託手荷物のサイズ
エアラインによってサイズの基準は違うので要チェック
ただし、この数字が絶対ということではありません。例えば、同じ日本のエアラインでもANAの場合は158cm以内ですが、JALは203cmとなっています。スーツケースを新しく購入する場合には、自分がよく利用するエアラインが指定する数字をチェックした上で選ぶことをおすすめします。
国際線の機内持ち込み手荷物のサイズ
機内持ち込み荷物は三辺の和が115cm以内が一般的
三辺の和ばかりに加えて、「高さ」「幅」「奥行き」のそれぞれが基準を満たしていなければならないこと、重量も制限されることにも留意してください。ガイドの個人的な経験では、日本のエアラインはこうした基準値に厳格です。日本から搭乗する場合には、基準を満たしたスーツケースを用意した方が間違いありません。
LCCの場合はもっと厳格です。「三辺の和が115cm以内」と定めているところが大半ですが、それぞれの辺の数字は微妙に異なります。
例えばピーチでは、「55cm×40cm×25cm」ですが、ジェットスターは「56cm×36cm×23cm」です。重さ制限もピーチは10kgなのに対して、ジェットスターは7kg。春秋航空に至っては5kgです。
LCCではサイズを超過していると料金を徴収されるので、サイズを厳守するのが一番。余裕を持ったスーツケース選びが欠かせません。
有料受託手荷物のサイズの目安
機種によっても異なる有料受託手荷物のサイズ
また、利用する飛行機の機種によっては「292cm以内」であっても預かってもらえるとは限りません。飛行機が小さい場合、制限がかかるのです。
ANAの場合、ボーイング787-9やボーイング787-8では有料受託手荷物のサイズは「三辺の和が250cm以下」。DH8になると「180cm以下」と制限されています。大きな荷物を短距離の国際線のフライトに持ち込む場合には、機種を確認した方が確実でしょう。
LCCはどうでしょうか。LCCの場合、受託手荷物は基本的に無料で預けられる荷物はなく、すべて有料です。サイズはエアラインによってまちまちですが、ピーチの場合、1個の大きさは「3辺の和が203cm以内」。重さは「20kg以下」と定められています。20kgを超えると(最大32kgまで)、受託手荷物料金に加えてさらに超過手荷物料金が発生するので要注意。
エアアジアの基準は、「119cmx119cmx81cm以内」。重さは「32kg以下」。かなり大きなスーツケースまで預けられますが、料金が高くつくことは覚悟した方がいいでしょう。羽田ークアラルンプールの便では、一番安い予約時に購入しても30kgで5900円かかります。
LCCは「重さは金なり」と心しましょう。
容量にも気を配ろう
スーツケース選びでは、サイズはもちろんですが容量にも注意が必要です。容量が大きなスーツケースというのは、それだけたくさん中にモノが詰められるということ。同じサイズであっても容量が異なるスーツケースはたくさんあります。素材の厚みや重さ、内部の構造などによっても容量は変わってくるので、スーツケースを選ぶ際には必ず容量もチェックしましょう。容量が多ければ、土産物のスペースも確保できますよ。
目安としては1泊だいたい10リットル。2泊3日や3泊4日の旅行の場合には40リットル前後の、1週間の旅行であれば60リットル前後のスーツケースを選ぶと無理なく荷物を詰められます。
10日、あるいはもっと長期間の旅行であれば80リットル以上のスーツケースが理想的ですが、ガイドの場合、2週間の旅行でも60リットルのスーツケースで旅立ちます。
その方がこまわりが効くためと、いつもあまり大きなお土産を買わないためですが、旅行先でお土産物をしっかり買いたいという方は容量の大きなサイズのスーツケースを選び、お土産スペースを最初から確保しておくといいでしょう。
家族旅行でのスーツケースの選び方
家族旅行のスーツケース選びは難しい!?
ガイドの場合、小さめのスーツケースで旅行に出かけ、もしものときに備えて軽くて簡単に降りためるポケッタブルなボストンバッグを必ず持参しています。
友人同士の旅行の場合には、それぞれが最適と思うサイズのスーツケースを選ぶのが一番。友人だからといってスーツケースに相手の荷物を預かったり、預けられたりという煩雑な手間は避け、各自が自分の持ち物やお土産物を想定した上でスーツケースを選びましょう。
ストレスのないスーツケース選びを心がけたい
いずれにしても、航空会社に預け入れするときやスーツケースをパッキングするときに、「もう少し小さななものを選べばよかった」とか「もっと容量の大きなスーツケースを買えばよかった」と後悔しないように、サイズや容量をじゅうぶん考慮した上でスーツケースを選ぶことをおすすめします。
スーツケースで旅行中にストレスが生まれてしまっては元も子もありません。ストレスフリーのスーツケース選びを心がけてみてくださいね。
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