肩こり

季節の変わり目の首こり・頭痛に!簡単首こり解消体操

自律神経が乱れやすく体調不良を感じやすい季節の変わり目。肩こりはもちろん「うなじ首こり」も悪化しやすく、それに伴う首の痛みや頭痛などの症状に悩む方も少なくないようです。うなじ首こりの解消・予防のポイントを押さえ、簡単にできる体操で毎日を快適に送りましょう。

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

8割の人が感じる季節の変わり目の不調

季節の変わり目には肩こりを始め不調を感じるという人が多いようです

季節の変わり目には肩こりを始め不調を感じるという人が多いようです

仕事や家庭におけるパソコン使用時間が増え、それに加えてスマホ利用が生活習慣の一部になっている人が多いと思います。これらは、肩こりの悪化やうなじ首こりを招く原因にもなります。

また、これらの症状が元々ある方は、季節の変わり目や春などの生活リズムが変わりやすい時期には特に注意が必要です。株式会社ピップの調べによると、季節の変わり目や生活環境の変化で体の不調を感じる人は約8割もいるとの結果が出ています。

季節の変わり目の不調の原因……気温変化による自律神経の乱れ

2017年の過去データですが、3~5月の3か月間で、平均気温が11度も変化していたことがありました。このように気温の変化が大きくなることは、自律神経の乱れにつながります。自律神経が乱れると筋肉の緊張が解けにくくなり、血流の滞りへ繋がってしまうことがあります。血流の滞りが解消されない状態が続くと、肩こりやうなじ首こりなどの形で自覚症状が表れたりもします。うなじ首こりに関しては、「女性に多い「うなじ首こり」の症状・原因・チェック法」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

さらに心配なのは、こうした気温変化による自律神経への影響と同時に、3~5月頃に多い「生活環境の変化」が加わるケースです。春の転勤や引越し、新しい仕事、子の進学などで生活リズムが変わる人は多いでしょう。「五月病」という言葉もありますが、個人差はあるものの、この時期は不定愁訴が表れやすい時期でもあります。緊張しつつも頑張ってきた疲労が心身に出やすくなる時期なのでしょう。「五月病」は正式な病名ではありませんが、体調や気分がすぐれなくなり、肩こりやうなじ首こりも強く感じ、無気力になってしまうケースも見られます。

■春に起こりやすい心身の不調
2つ以上あてはまる人は、自律神経が乱れ体が緊張しやすい状態になっている可能性があります。肩こり・うなじ首こりが悪化しないよう要注意です。

□ 倦怠感や意欲の低下があり、頑張れる気がしない
□ 朝の目覚めが悪い
□ 集中力が低下して、効率よく作業を進められなくなった
□ 不安や焦りを感じて気分が落ち込む
□ 何かとネガティブ思考になりがち
□ 肩こりがつらい
□ 背中の張りが強く感じる
□ 頭痛やめまいを感じることがある
□ 胃もたれや腹痛など胃腸の不調
□ すぐにイライラしてしまう
□ 寝つきが悪い・熟睡できない


うなじ首こりと併発しやすい症状

株式会社ピップによる働く女性309名(※)への調査では、うなじ首こりに併発する症状として次の結果が出ました。3~5月にかけて自律神経の乱れから、肩こりやうなじ首こりが起きた場合、その他の併発する症状によっても日常生活の不快度を高める可能性があるのです。

※フルタイム勤務でパソコン・スマホを日常利用、肩こり・首のこりを感じている20~50歳代

1位 頭痛(49.8%) 
2位 眼精疲労(48.9%)
3位 肩甲骨の痛み・だるさ(47.2%)
4位 背中の痛み・だるさ(43.0%)
5位 腕の痛み・だるさ(22.0%)

うなじ首こりを悪化させない3つの方法

うなじ首こりを悪化させず、心身の緊張が解けるよう心掛けることが予防に繋がると思います。特にこの時期は、なるべく自律神経のバランスを崩さないよう注意をしましょう。

1.寝る前のスマホタイムを控える
もし、寝る直前までスマホやパソコンを利用しているようでしたら、目の酷使予防と体のリラックスを促すためにも控えましょう。

2.シャワーで肩・首周りを温める
忙しくてお風呂にゆっくりと浸かっていられないという人がいると思います。肩・首周りにシャワーを当て、シャワーの水圧と温め効果で緊張をほぐしましょう。

3.頑張りすぎないようにしましょう
「頑張りすぎているつもりはない」という人でも、スケジュールが詰まり時間にゆとりがない場合は、想像以上にあれこれ気を遣い疲れてしまう恐れがあります。休日は時間に捉われずゆったりと過ごしましょう。

簡単にできるうなじ首こり予防・対策法

肩・首周りの緊張をほぐして、リラックスしやすい状態を目指しましょう。うなじ首こりの悪化防止とともに、併発する症状を抑えることにも役立ちます。仕事の合間や休憩時間、帰宅後・入浴後など、1日数回行うことができると理想的です。時間がない場合は、気が付いた時に行いましょう。

■うなじストレッチ
1. 両手を組み後頭部へ当て、後頭部と手で圧し合うように5秒間軽く抵抗させます。
後頭部を包み込むように組んだ手を当てます

後頭部を包み込むように組んだ手を当てます

2. 手の重みで頭を下へ向け、首の後ろ側を伸ばしていきましょう。5回ほど繰り返します。
頭を力強く押さえつけないようにご注意ください

頭を力強く押さえつけないようにご注意ください


■うなじリラックス指圧
1.首の後ろの中央(頚椎)を挟むように左右の指の腹(人差指・中指・薬指)を当てます。
頚椎を挟むようにして左右の指の腹を当てます

頚椎を挟むようにして左右の指の腹を当てます

2.少し顎を上げ、指の腹で首の後ろ側を指圧します。2秒間押したら力を抜きます。これを5回繰り返します。

真上を向く必要はなく、軽く顎を上げて気持ちよく後頸部を指圧します

真上を向く必要はなく、軽く顎を上げて気持ちよく後頸部を指圧します
 

■首のリラックスストレッチ
1.右肩を上げ後頭部の右側を近づけ首をすくめるポーズをとります。
頭を真横に傾けず、わずかに後方へ倒します

頭を真横に傾けず、わずかに後方へ倒します

2.右腕を背中へ回し腕を固定したまま、頭を左斜めしたへ傾けていきます。10~20秒間かけて首の右後ろ側をストレッチします。左側も行います。(交互に3~5回)
頭と肩を引き離すようにゆっくりと頭を左斜め前へ傾けます

頭と肩を引き離すようにゆっくりと頭を左斜め前へ傾けます



体の不調を訴えやすいこの時期ですが、肩こり・うなじ首こりを緩和させてリラックスしましょう。ふだんより休息を意識して、自律神経の乱れを整えることが不調を乗り切るポイントになると思います。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます