「不倫はコスパが悪い」と言っていた20代女子が……

独身女性と既婚男性の不倫関係

独身女性と既婚男性の不倫関係


バブルがはじけ、リーマンショックが起こってからは、あまり20代独身女性と既婚男性の不倫話を聞かなかった。男性たちの経済事情がよくなく自信をなくしたために、同世代の女性に走るケースが増えたからだ。「既婚同士で同世代のほうが話も合うし、気が楽だ」という声をよく耳にした。20代独身女性たちも「不倫はコスパが悪い」と言っていた。


27歳女性、いつか卒業するけど「不倫も恋愛として、精一杯楽しむ」

だが最近、またちらほらと20代独身女性と既婚男性の組み合わせが増えてきたように思う。この1年ほど16歳年上の上司とつきあっているというのは、アミさん(27歳)だ。

「同い年の彼と学生時代からつきあっていたんですが、いろんなことに煮え切らなくてイライラしてきちゃったんですよ。結婚したいんだかしたくないんだか、デートしたいんだかしたくないんだか、いつも優柔不断で決められない。たまたま上司にそんな話をしていたら、なんだか気が合って、ときどき飲みに行くようになって、いつのまにか関係を持っちゃった。いい店を知っているし、話題も豊富だし、正直、同い年の彼よりセックスもいい」

好きな人が会社にいるから、仕事にも身が入る。最初は「家庭持ちと恋愛するなんて不倫じゃん、私ってサイテー」と思ったこともあったが、今は「結婚を考えているわけではないし、略奪する意志もさらさらない」と罪悪感を捨てたという。

「ちょっとお借りしている感じですかね。週末に会いたいなんて言ったこともないし、彼の家庭、特に奥さんに嫉妬もありません。私と彼との関係は、ふたりだけのもの。会っているときに本気で愛してくれればそれでいい」

この関係の大切さは誰にもわからないし、的外れな批判はされたくないからと、彼女は誰にも話していない。

「不倫はいけないことだからやめたほうがいいとか、自分を大切にしなさいとか、そんな正論を言われても今のところは別れる気はないので。いつか彼から卒業する日が来るとは思うけど、それまでは精一杯、この恋愛を楽しみます」


26歳女性、「いつかは結婚を」ゆっくりと一緒になれる方向へ持っていく

少しずつ、彼と一緒にいる時間が増えていけば。

少しずつ、彼と一緒にいる時間が増えていけば。


アミさんのように、ある意味で「割り切って」恋愛している女性がいる一方、「いつかは彼と結婚する」と決めている女性もいる。エリナさん(26歳)だ。相手は仕事で知り合った一回り年上の男性で、つきあって半年になる。

「彼は25歳でできちゃった結婚したそうです。ひとり息子は中学に入ったばかり。息子が成人するまでは責任があるんだよな、と彼がつぶやいたことがあるんです。ということは、あと7年たてば結婚できるかもしれないということですよね。そのとき私は33歳。まだ子どもも産めるし、彼と結婚できるまで待つつもりでいます」

確約があるわけではない。だが、彼女は結婚を考えている。彼とつきあってからすぐに彼女はひとり暮らしを始めた。

「ホテル代がもったいないから。彼も少しだけど家賃を補填してくれています。彼の家が遠いので、最近は遅くなると私のところに泊まっていくようになりました。こうやって少しずつ、彼と一緒にいる時間が増えていけばいいなと思っています」

彼の仕事が週末休みとは限らないのも、エリナさんにとって都合がいい。ひとりきりの週末を過ごさなくてすむからだ。

「週末でも、彼が出勤のときは私は午後から料理を作って待っています。代休などもあるので、そういうときは一緒に遊びに行くことも。彼は美術に詳しくて、よく展覧会にも行きます。同世代の恋人より、彼とつきあっていると自分が成長する気がするんですよね」

彼がおもしろいと言った本は、すぐに図書館で借りてくる。自分から彼に本や雑誌を薦めることもある。人生の経験が自分より豊富であり、知識欲も旺盛な彼と一緒だと、彼女の知的好奇心がさらに燃え上がるらしい。こういう関係は、同世代とはなかなか培えないのかもしれない。

「今、彼に結婚しようと言わせるつもりはないんです。ただ、一緒にいる時間がどんどん増えていけば、7年後には……という期待はあります。だって、一度結婚したら一生その結婚を維持しなければいけないわけではないでしょ。誰と一緒にいるのが幸せか、彼にも考えてほしいと思うんですよね」


不倫に陥った独身女性も、相手に「流されるまま」ではない

20代独身女性の不倫事情もさまざまではあるが、不倫をひとつの恋愛ととらえて楽しもうとするタイプと、結婚を視野に入れて一緒になれる方向へもっていくタイプ。どうやら二極化しつつあるようだ。いずれにしても、我慢しながらずるずると彼の欲望に流されるまま……という話はほとんどない。

男性の方はというと、よくも悪くも習慣と惰性から抜けられない傾向がある。特に私生活での劇的変化は望まない。

だからこそエリナさんの言うことももっともである。今後、彼の意識がどう流され変化していくか、気になってしかたがない。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。