子供に怒るとき、感情的になってしまうママへ
子供のぐずり、イヤイヤ対策、取り入れやすい心理作戦は?
そこで、日ごろの子育てで感情的にリアクションしてしまうことが多く、子供のイヤイヤやぐずり対策が取れずに困っているママに、おすすめの方法をご紹介していきます。
<目次>
子供へのイライラ……「やられたらやり返せ」だと負のスパイラルへ
お子さんからのイヤイヤ、どう受け止めていますか?相手が子供であっても、負の感情を投げられたら、やっぱり気持ちが揺れてしまいがち。頭では分かっていても、子供にイヤイヤされると、ムカッ、イラっとしてしまう……よくありますよね。
でも、「あっちがそう出るなら、こっちも!」と同じ土俵で相撲をとってしまうと、あっという間に泥沼に。子供のイヤイヤにイライラして、つい怒鳴ってしまったら、もっと面倒なことになってしまった! こんな経験、これまでにあるのではないでしょうか?
なぜ頭では感情的になるべきではないと分かっていながら、その場になると反撃してしまうのか……?
人間は、自分を脅かす対象には、「闘争・逃走反応」が働くことがあります。いざというとき、戦うか、逃げるか、という人間の本能的な防御システムのようなもので、それゆえ相手に食らいついてしまう……。「やられたら、やり返せ」の心理です。だれでも、自分が否定された感覚は受け入れがたいので、子供に逆なでされるようなことをされたり言われたりすると、感情が蒸し返されてしまうのです。
やられたら、やり返しているのは、あなただけではありません。むしろ、流れに任せると、その展開になる確率が高いといってもいいと思います。言ってしまえば、人間の自然な心理なのです。
子供に対して感情的にならないでと言われても……できない時は?
子供のイヤイヤに、親もついついイヤイヤ返しをしてしまう。本当によくあるパターンです。だけど、育児書などには、「子供のイヤイヤに感情的にならないようにしましょう」のようなアドバイスが書いてあったりします。読むと、「そうだ、もっともだ」と思うのですが、でも現実は程遠い、そんなことはないでしょうか?子供がネガティブなモードのときに、ママが感情的にならずにいるって、正直、なかなか難しいものです。「分かっているけど、できないから困っている」という方もいらっしゃるでしょう。私も育児相談でよくこのようなケースに出会いますので、頭では理解していても、実地では思い通りにはいかないのをよく知っています。子育ての難しいところです。
そんなママにいつもおすすめしているのが、次にご紹介するアプローチです。その場で感情をコントロールするよりも、ずっと取り入れやすく、しかも子供の発達心理を踏まえた方法なので、ぜひトライしてみてください。
感情的になってしまいそうな時、おすすめは「押されたら、引き寄せよ」
イヤイヤ期のみならず、子供が泣き叫んだり、反抗してきたりするときの対応として効果的なのは、「押されたら、引き寄せよ」のアプローチ。「反抗してプッシュしてくる我が子を引き寄せるだなんて、ムリムリ」と思われるかもしれませんが、そうではありません。かりに、子供が泣きわめきながらイヤイヤしているときに、ママがグッと引き寄せて、「いいよいいよ」と言ってしまうと、逆にイヤイヤを助長してしまうことになりかねません。「お、イヤイヤすればママが言うことを聞いてくれるぞ」とインプットされてしまうからです。ですので、これは心理学的にもNGのパターンです。
ママが引き寄せるのは、その子がイヤイヤをしていないときです。
イヤイヤ期のみならず、子供がぐずりがちな時期は、我が子がご機嫌に遊んでいるのなら、その時間をできるだけ長くキープしたいという心理が働きます。ママも心穏やかな時間をキープしたいからです。その思いから、「下手にかまうのはやめよう」「そのままにしておこう」「1人で遊ばせておこう」と、間を空けることが自然と増える傾向があります。
でも実はこの時間が、格好のイヤイヤ対策のタイミングなのです。このときに、親子の関わりを増やす「引き寄せ行動」を多くすると、イヤイヤが軽減したり、イヤイヤしても何とか解決できるようになったりという「イヤイヤ相殺効果」がもたらされます。
「子供がご機嫌な時間≠ママがかまわなくていい時間」
ぜひやっていただきたいのが、いままでよりも、- 抱っこする、ひざに乗せる、ほおずりをする、のようなスキンシップ系
- 絵本を読む、ごっこ遊びをする、などの遊び系
- ほめ言葉、励まし言葉、などの声かけ系
「子供がご機嫌な時間=ママがかまわなくていい時間」にせず、あえて踏み込み、引き寄せる。ママのせっかくの休息タイムが少し減ってしまうかもしれませんが、普段のなにげない時間の質を濃厚にすると、子供は必ずポジティブな変化を見せてくれます。
「イヤイヤされても感情を乱さないで」というアドバイスよりも、負の感情を伴わない分、ずっと取り入れやすいので、ぜひ実践してみてください。子供たちの変化に驚くはずです。
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