食と健康

市販のおやつでも問題なし?幼児のおやつは手作りするべきか

【管理栄養士が解説】小さな子どものおやつ・間食は、手作りをするべきなのでしょうか? 市販のおやつにメリットはないのでしょうか? 手作りおやつの市販のおやつ、それぞれのメリットとデメリットについて解説します。

平井 千里

執筆者:平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養ガイド

心身を育む子供のおやつ…エネルギー補給・リラックスの役割

子どものおやつの役割とは

子供にとっておやつは楽しみであり、食事の補佐にもなるたいへん重要なものです。大事なおやつだからこそ「手作りにこだわる」お母さんも少なくないと思います。おやつを手作りにこだわる必要はあるのでしょうか?


「おやつ」は小さい子供にとっては楽しみでもあり、栄養補給のための大切な食事の一環でもあります。特に未就学~小学校低学年くらいの子供は、遊びたい盛りです。大人の我々がついていけないくらいよく動き回ります。そんな活動のためのエネルギーに加えて、成長も著しいため、3回の食事ごとにまだ小さな胃にいっぱいの食べ物を詰め込んでも、エネルギーは足りなくなってしまいます。

日本人の食事摂取基準(2020年版)」では小児のエネルギー必要量を身体活動レベル2(ふつう)で、1~2歳男児950kcal、女児900kcal、3~5歳男児1300kcal、女児1250kcal、5~6歳男児1550kcal、女児1450kcal、8~9歳男児1850kcal、女児1700kcalとしています。

身体活動レベル2(ふつう)の成人男性(18~29歳)で2650kcal、女性で1950kcalですので、体の大きさとの割合を考えれば、小さい子供がいかに食事を一生懸命食べたところでエネルギー不足になることがお分かりいただけると思います。

さらに、「おやつ」の時間は、心や体を休めリラックスすること、家族や友達との交流を深める楽しみの時間でもあります。このようなことから、小さい子供にとっては、おやつは心身をはぐくむ重要な営みのひとつであることがわかります。
 

市販のお菓子は健康に悪い? 手作りおやつにするべきか

「おやつ」の時間は心身ともにリラックスすること、家族や友達との交流を深める楽しみの時間でもあるということを考えると、「親子で手作りおやつを作って食べるのがよい」と考えるお母さんも多いかもしれません。

親子ともに時間があり、子供が興味を示す場合は、確かにおやつを手作りすることは素晴らしいと思います。

しかし手作りおやつに子供が興味を示さなければ、どんなにお母さんが手作りにこだわっても食育的な意味はあまりありません。また、子供が手作りおやつに興味を示したとしても、仕事を持つお母さんの場合、手作りおやつを徹底するのは時間的にも難しいものです。また、最近は核家族の世帯も多いため、せっかく手作りおやつを作っても、子どもがおやつを食べている間にお母さんは夕食の準備に追われ、また、おやつを食べてからあまり時間が経っていないにも関わらず、夕食を食べさせなければならないような状況になるのであれば、子供の栄養補給にとってマイナスにもなりかねません。
 

市販のお菓子を子どものおやつにするメリット・デメリット

一方で、市販のおやつは、袋を開けるだけで食べることができます。一番のメリットは「時短が叶うこと」とも言えるでしょう。作るのに手間がかからず、すぐに食べさせられますし、親もその分一緒にゆっくりすることができます。また、さっと食べられる分、おやつから夕食までの時間もしっかりあけることができるでしょう。

一方のデメリットは、食べているおやつの原材料が分からないところが挙げられるでしょう。

市販のお菓子は子どもの健康に悪そうだからなるべく与えたくないというお母さんもいるかもしれません。既製品を不安に感じるのは、原材料がわかりにくいからではないでしょうか。パッケージを見れば原材料として何が使われているかが表示されていますが、読んでもそれが何なのかよく分からないこともあると思います。そして、自分がよく分からないものを小さい子供に食べさせるのは避けたい、という親心もどこかにあるのではないでしょうか。
 

手作りを「義務」と考えると、母親の精神的負担にも

このように手作りおやつと、市販のお菓子でのおやつのメリット・デメリットは表裏一体です。おやつに限ったことではありませんが、手作りをする時間や精神的な余裕があるのであれば、手作りは食育などの面でもよいと思います。

しかし時間的な余裕がないのに、無理をして手作りをしようと思うのは負担も大きく、手作りが義務だと感じるお母さんには辛いかもしれません。お母さんが辛そうだったり、時間的にも余裕がなくイライラしてしまっていたら、子供も嬉しい気持ちにはなれないと思います。

現代社会においては、食品添加物をまったく使わない食生活は現実的に難しいでしょうし、実際に食品添加物を使った製品は安全性への配慮もしっかりされています。それではできるだけ添加物を少なくしたいというのであれば、上手に選べばいくらでも少なくすることは可能です。

例えば、おやつを「お菓子コーナー」で探すのではなく、果物コーナーで子供と一緒に選ぶようにすれば、旬の果物も覚えることができるでしょう。このように、負担の少ない方法で食べ物に興味を持ってもらうことも、立派な食育のひとつです。

「今日は手作りおやつを作る時間があるから手作りだけど、明日は市販のおやつにしよう」

そんな風に融通を利かせて考えればよいのではないかと思います。
 

幼児にも安心! 市販のおやつの上手な選び方

それでも、市販のおやつを選ぶのに抵抗があるお母さんもいるかもしれません。

市販のおやつが気になる理由は「砂糖の使用量」「食品添加物の使用量」ではないかと思います。これらを極力控えめにしたおやつの選び方をお話します。

最もよいのは、上にも示した果物コーナー。先にもご紹介したとおり、生のフルーツは旬を覚えることもできておすすめです。果物はエネルギー源にもなりますし、ビタミン類を豊富に含んでいるため、おやつとしては最適です。ドライフルーツも比較的、食品添加物が少ないものが多いようです。最近は若い女性を中心にドライベジタブルなども人気を集めているようで、美味しいものがたくさんあります。

次に、乳製品のコーナー。幼稚園などで乳製品を摂っていることも多いでしょうが、3~7歳男児で600mg、女児で550mgが推奨されており、幼稚園で飲んでいる牛乳だけでは、不足していると考えられます。ヨーグルトや時には砂糖が少し多めではありますが、プリンなども「ご褒美おやつ」として適していると思います。

手作り、市販品ともにメリット・デメリットがあります。どちらを選ぶにしても、子供の健やかな成長を願っての親心があれば、子供にとって嬉しいおやつの時間になると思います。

どちらを選ぶにしても、おやつの時間が子供もお母さんも楽しめる時間になることを願っています。
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