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記事例:「なんで結婚しないの?」に答え続けるのにもう疲れました

「こんなときどうしたらいいですか?」は危険?

「どうしたらいい?undefined正解は?」と悩んでいませんか?

「どうしたらいい? 正解は?」と悩んでいませんか?


コミュニケーション講師の仕事をしていると、さまざまな相談を受けます。

「こういう場面のときはどうすればいいですか?」「こう言われたらどう返せばいいですか?」という恋愛相談はもちろん、小学生の保護者向けの講演会で「反抗期の子どもたちに対して、上手くコミュニケーションをとる方法は?」という質問をいただくことも!

でも、コミュニケーションで一番知っておいて欲しいこと、それは「正解はない」ということ。

この医学が進歩した今でも絶対に治る薬はありませんよね。人によって合う、合わないがあります。コミュニケーションはもっと人それぞれ。これを使えば絶対に大丈夫だよ、なんてものは薬以上にありません。だから正しい接し方なんて、正直言って“ない”のです。


正解はない? コミュニケーション講師として目指すもの

相手はどんな状況か?

相手はどんな状況か?


もちろん、私はコミュニケーション講師なのでいくつかの案はお伝えします。

「こういう考え方もありますよ」
「もしかしたら、お相手はこういう状態かもしれませんね」
「こういうコミュニケーションをとってみたらどうでしょう?」

というすぐに実践できる考え方やテクニックは持っています。けれど、それをむやみに教えることがよいことなのかとも思うのです。

なるべく相手と一緒に悩んで欲しいし、相手を信じて待ってみて欲しい。相手がどういう状態なんだろう、自分はどうすればいいんだろう、と相手に心を傾けて欲しいからです。

コミュニケーションで大切なのは、これをやればいいとか、これをやれば間違いないとか、これをやっていれば大丈夫とか、こういうことをすべきとか、そういうテクニックを学ぶことではなく、どれだけ相手に心を傾けられるか。

そして、「“反抗期だから”これをする」とレッテルを貼るのではなく、「今“うちの子”は何を考えていて、どういう状況なんだろう」と考えること。わからなくて不安な時こそ、相手を信じてみましょう。ここで大切なのが、“信じて待つ”ということです。


“信じて待つ”ことの重要性

最初からコミュニケーションの答えを求める人は、相手を信じて待つことができていないことが多いように感じます。

「なんとかしたい!」という気持ちはわかります。でも、「私が何か手助けすればきっとよくなるはずだ」、むしろ「私が何かをしてあげなければ、この子はどうにかなっちゃうんじゃないか」とすら思っている……これは相手の可能性を信じていない状態かもしれませんよ。

そうではなく、相手の可能性をちゃんと信じて「うちの子だから大丈夫」。会社の場合には「うちのスタッフだから大丈夫」。恋愛なら「彼なら大丈夫」……まず信じてみましょう。


10代で夜遊びをする私をとがめなかった母の気持ち

悩んでいるときこそ、心配な気持ちをおさえて、信じて待つを実践してみては。

悩んでいるときこそ、心配な気持ちをおさえて、信じて待つを実践してみては。


“信じて待つ”ってすごく難しいことだけど、すごく大切なことなんです。

ここで私の過去と家族のことをお話しさせてください。私は、男性として生まれて、女性になって結婚をした経験から、男女本音を引き出すことでコミュニケーションマナーの講師をしています。でも、実は私、10代の頃から「新宿二丁目」に入り浸っていました。

新宿二丁目は言わずと知れたゲイタウン。今でこそ観光地にもなっていますが、当時はもっと夜の印象が強い街でした。毎週末、いえ、多い時では平日にも通い、親に黙って朝帰りをすることもありました。でも、うちの親は「今どこにいるの? 何時に帰ってくるの?」と私を問いただすことはありませんでした。

そのことがずっと気になっていて、成人してからふと「なんでお母さんは、夜遊びをする私を止めなかったの? とがめなかったの?」と母に聞いてみたことがありました。すると母はこんな風に答えてくれました。

「あなたはあの時、悩んでいたでしょ? 自分のことがわからなくて苦しかったんでしょ? そんな時に、何のために何をしているのか、なんて答えの出ないことを聞かれたら、あなたは家を“自分の居場所”だと思えなくなってしまうかもしれないと思った。もちろん不安だったし、心配もしたけれど、“うちの子だから大丈夫”と信じて待つことにしたの」。

母の偉大な愛を感じ、今改めて感謝しています。そして、私自身はまだ“信じて待つ”ができていないな、まだまだだな……と思わされました。


悩んでいる人にはすぐ手を差し伸べるのが愛って本当?

一方、当時の私はまさに“信じて待つ”ことができていないと気づかされました。自分のスタッフが悩んでいることにいち早く気づき、いち早く声をかけることがいいことだと思って行動していたからです。

「あなた今悩んでいるよね? なんかあったら言ってね!」
「もしかしてこういうことで悩んでいるんじゃない? こうしたらいいんじゃない?」――こんな風に先回りしてアドバイスをしてしまっていました。すぐに手を差し伸べる、これが“愛”だと思っていたからです。

でも、母の言葉を受けて、本当は悩んでいる人に悩ませてあげる、考えさせてあげる。そのほうが相手のためになると思うようになったのです。「心配だから」と言い訳して、自分のために聞いているだけだったのではないか? と猛省しました。


いかがでしょうか? 良好なコミュニケーションのためには、近道の答えを探すのではなく、例え遠回りでも相手に寄り添い、相手を信じることが重要です。これが本当の、相手のためのコミュニケーションになるのです
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