藤嶋ひじりの恋愛コラム

「自分を受け入れてくれる女性」が好きな男性たち

男性はよく、「自分を受け入れてくれる女性が好き」と言い、好印象を持つことが多いのはなぜなのでしょうか。中には「まっすぐ目を見てくれた」だけでロックオンされてしまう男性もいます。「受け入れてくれそう」、そこに愛のヒントがあるのかもしれません。

執筆者:藤嶋 ひじり

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男性は「自分を受け入れてくれる女性」が好き

しょんぼり男性

男性は言葉に配慮がない傾向が、女性は辛らつでトゲを持った言葉を話す傾向があると思います。遠回しだと気づいてくれないし……と女性にも言い分はあるのですが(汗)


「あの子はちゃんと目を見て話してくれるから」
「メッセージにハートマークがついていたから」

男の人って「自分を好きかもしれない」という思い込みが激しかったり、それで相手に対してドキドキしたりするといいますよね。なぜ、男性は「自分を受け入れてくれそうな人」が好きなのでしょうか。

男友達と話していてつくづく思うのは、女性の想像以上に、男性は全般に「打たれ弱い」なぁということ。

例えば、まだカーナビのない時代のドライブ。地図を見て「こっちのほうが近道じゃない?」と伝えるだけで、傷ついてしまう男性は多いといわれていました。実際、筆者もそれで会社の先輩を不機嫌にさせてしまったことがあります。

より良い方法で行ける提案をしているつもりの女性に対して、男性は「自分の力で辿りつきたい」という気持ちを横からへし折られてしまったように感じるというのです。つまり「ダメ出し」に聞こえるのでしょう。

よく考えてみると、見栄を張る、格好をつけるという男性が多いものですが、それも、自分を守るためでもあるのかもしれません。
 

第一印象で「敵」か「味方」か見極めている

乾杯する男女

公私とも第一印象では、相手との距離を測るためにも敵か味方か無意識に見ています。「自分がどう見られるか」も気になりますが、一歩進んで「どう見せるか」を考えることもセルフプロデュースのひとつ


筆者はコミュニケーション講座で、いつもお伝えしていることがあります。それは、コミュニケーションの原則は「私は敵ではないよ」という姿勢であるということ。

第一印象や外見だけで「嫌だな」と感じるタイプっていませんか?

・派手なファションの人
・目立つほどの美人
・ぶりっこな女
・格好つけの男
・表情が固い人(目が笑っていない)

などが、よく挙がると思いますが、それぞれ

派手なファッションの人=服装でマウンティングしてきそう
目立つほどの美人=自分が劣っているように感じる
ぶりっこな女=男に媚びたり裏表があったりする危険人物?
格好つけの男=女を外見で値踏みしそう
表情が固い人=拒絶されそう、受け入れてくれなさそう

など、嫌だと感じる理由を考えると、その人に対して「敵視」してしまっている……ということはないでしょうか? 

つまり、人は男女を問わず、不快感を感じるのは「敵とみなした相手」である可能性が高いのです。筆者も、昔はファッションやメイクが派手な人が苦手でした。なぜなら、自分のファッションやメイクに自信がなかったからです(笑)。実際、クラスの中ではいつも1番派手なグループではなく、2番目のグループにおりました。


反対に、好感度の高い人はというと、

・表情が柔らかい人・笑顔の人
・スタンダードで尖っていないファッション
・自然体の人(裏表なさそうな人)

など、「自分を受け入れてくれそう」かどうかを、人は第一印象で見ています。

つまり、人がコミュニケーションをするときに、大切なポイントは「私は、あなたの敵ではありませんよ」「私はあなたを拒否しませんよ」というアプローチ。相手に、外見、身振り、言葉などで「味方アピール」を伝えることが大切なのです。

男女の出会いや第一印象から、少しずつ近づいていく過程にも同じことがいえます。冒頭でお話ししたように、男性は「傷つくセリフ」でフリーズしやすいものだと思ったほうがいいでしょう。ゆえに、

・自分の話を聞いてくれる人
・自分に興味を持ってくれる人
・自分を貶したりしそうにない人


そういう女性が求められやすいのです。「控えめな女性」が好きなのではなく「自分を傷つけない女性」が好きなのです。「若い子のほうがいい」のは見た目だけではなく「自分より知識が豊富ではない女性」のほうが自分を攻撃しないだろうからというのもあるのだろうと思います。「年上の落ち着いた女性」が好きなだけではなく「欠点まるごと自分を受け入れてくれる器の大きな女性」がいいというのもあるのかもしれないわけです。
 

「包容力」のある女性=愛のある女性

両手を広げる女性

結局のところ、男性は女性に「かわいさ」と「強さ」という両極なものを求めているように思います。強さがなければ、実際、病めるときも健やかなるときも男性を支えていくのは難しいのですから


そんな男性のことを「ヘタレ」「草食」と否定するのは違うと筆者は思っています。あくまでも「傾向」の話ですが、男性は杉の木のようにまっすぐで柔軟ではありません。まっすぐな分だけ、強い風に弱いのでしょう。その代わりに、慎重に頑固にひとつのことを貫く強さを持っているのかもしれません。

女性は、楓の木のように柔軟に手を広げて新しい考えや価値観を受け入れる傾向にあります。母になる身体を持っているということは、変化に対応できる心身を持っているとも考えられます(もちろん個人差はあります)。

長い間「母親」をしていると「息子を持つ母親」が「男」という生き物を甘やかして育てたから……というのが、男性が打たれ弱い一因である可能性も否めませんが、いっそ「男性ってそんなもの」と思ってしまったほうが「原因」を突き詰めたり、「変化」を求めたりしてイライラすることも減るのではないでしょうか。

弱いのではなく、融通が利かないだけ。
強い部分と弱い部分が、男女では違う。


そんなふうに違いを楽しむ包容力を持つほうが、男性と仲良くつながりやすいのではないでしょうか。

男性のこの「打たれ弱い」に、「愛」のヒントがあるように最近の筆者は思います。「傷つけないでおこう」とする気持ちこそ、相手を「いたわる心」「大切にする心」であり、「愛」の本質だと思うのです。


さて、ここで「そんな弱い男は嫌だ、器が大きい男がいい」という方。器の大きい男かどうかは、女性次第だともいえる……ということをお伝えしておきましょう。

器の大きい男には大きく2種類いるように思います。1つは「護りたい存在」があるからがんばれるというタイプ。もう1つは「安心できる場」があるからのびのび成長できるタイプ。筆者は、意外に後者の男性が多いような気がしています。

女性が「安心できる場」になり男性の「弱さ」も「強さ」も尊重してあげられたなら、出会ったときよりも、ずっと、大きく成長していくのを見ることもできます。愛(大切に思う気持ち)は互いを大きく育てていけます。

今現在「器が大きいかどうか」をジャッジするよりも、「伸び代」があるかどうかを見極めることも重要。「成長」が好きな男性なら、驚くほど変容していきますよ。

あなた自身が「未完成」であるように、男性にも「完成形」を求めずに、お互いに育んでいけそうな相手を見極める目を養えたらいいですね。

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