2人以上の世帯での平均貯蓄額の調査結果は?金融資産無しが31.2%!
将来のためにお金を貯めるのは大切。一体、みんなはどれくらい貯めているのでしょうか? 2人以上の世帯での金融資産事情についてみてみましょう(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査] (2017年)より)。※2人以上の世帯での世帯主の年齢別、金融資産の有無(単位:%)
金融資産無の世帯が、全体でも31%。特に若年層の割合が高くなっている 出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2017年)
これらが全て無い世帯が3割近くもあるということは厳しい現状といえるでしょう。前年2016年は30.9%、前年比増となっています。
金融資産無しを年齢別にみると、世帯主20歳代が一番多く35.6%と3割以上が貯蓄ゼロという事態に。またどの年代も30%前後となっているのは、年代に関わらず金融資産が無い世帯が一定数いるということのようです。
平均貯蓄20代321万、30代470万、40代643万円
次に、金融資産の保有額を世帯主の年齢別にみてみます。全体の平均は1151万円、中央値は380万円。平均値は前年(1078万円)より増え、中央値は前年(400万円)より減りました。中央値とは金額順に並べた時の真ん中になる値。この中央値380万円が世間の実態をより強く反映していると考えられます。
世帯主の年齢別に平均をみると、20代321万、30代470万、40代643万と着実に増やし、50代1113万、60代1411万と50代で1000万円超えと順調に増やしています。
一方、中央値をみると20代77万円、30代200万、40代220万と30代まではなんとか増やしているものの、30代から40代は横ばいといったところ。マイホーム購入、教育費の増加のタイミングで貯蓄を増やしづらい といったところでしょうか。50代400万、60代601万と50代以降はまた増えてはいますが、500万円をやっと超えたという実態に多くの家庭では、思うように貯蓄額が増えていない状況です。
貯蓄有の最多層は40代で1000万円超え
上の表は、世帯主の年齢別の金融資産額の割合です。年齢別で一番割合が高かった層を色付けしています。20代では100万未満が多いですが、30代では500~700万、40代50代は1000~1500万、60歳以降は3000万以上が最多層となっています。金融資産をもつ中でのメジャー層は、しっかりとお金を貯めていることがわかります。年収1000万円以上でも貯蓄ゼロが1割?
最後に収入別の状況もみておきましょう。収入無の60.7%が金融資産ゼロという結果に。また300万未満は39.1%、300~500万未満は29.6%と収入に比例して金融資産が形成されている様子がわかります。同様に平均、中央値も収入が高くなると高額になる傾向が。
収入がなければ貯蓄もできないわけですから、当たり前といえば当たり前。ただ、年収が1000万以上でも金融資産ゼロが1割前後いるのは不思議なところです。収入金額にかかわらず、収入の何割かは貯めるという習慣をもつことが大切ですね。