キャンピングカー

お洒落で高機能!ミニバンベースのキャンピングカー

ファミリーカーの王道といえば「ミニバン」。自動車メーカー各社は、使い勝手や先進安全機能などを競っている。そんな高機能なミニバンをベースにしたキャンピングカーに注目が集まっている。おしゃれで乗り心地もよい、ミニバンベース。商用車ベースのビジネスライクな内装に不満な人にもお勧めだ

渡部 竜生

執筆者:渡部 竜生

キャンピングカーガイド

ミニバンもキャンピングカーに!おすすめモデルを紹介

サイズが手ごろで荷物がたくさん積める。スライドドアで乗り降りの際に長時間ドアを開けても迷惑にならない(場所を取らない)。ミニバンがファミリーカーとして人気の理由はこのあたりか。各社とも売れ筋の車種だけあって、ハイブリッド、自動ブレーキといった最新技術もふんだんに投入されている。

広い室内空間はもちろん、大人数が乗れたり、荷物の形に合わせて変更できたりと、多彩なシートアレンジもアピールポイントのひとつ。最近の車中泊人気を意識してか「フラットモード」など、横になれるシートアレンジも必ずといっていいほど採用されている。とはいえ、そこは乗用車。フルフラットとはいえキャンピングカーのように真っ平らとはいかず、あくまで仮眠レベルだ。

「この車がそのままキャンピングカーになったらいいのに……」

そんな思いをカタチにした、ミニバンベースのキャンピングカーが続々登場している。ミニバンとしての機能はそのままに、「泊れる機能」を強化した車だ。

乗用車ベースだけに内装はゴージャス。商用車ベースの車両はビジネスライクで「そっけない」内装であることが多いので、それだけでも気分が違う。とはいえ「商用バンと違って狭いんじゃないの?」「使い勝手はどうなの?」「乗用車ベースだから高いのでは?」と思われる方もいらっしゃるだろう。そこで今回は、そんなミニバンベースのキャンピングカー4台を紹介しよう。

日産セレナベースのキャンピングカー「日産ピーズフィールドクラフト・セレナP-SV」

P-SV

ポップアップルーフが無ければ、普通のセレナと区別がつかない

「P-SV」は『ポップルーフ・スリーピングバージョン』の意味で、日産セレナにポップアップルーフを装備した車両。ポップアップルーフにもいろんなパターンがあるが、この車両の場合は二重天井のタイプ。天井の一部に開口部があって、ポップアップルーフ部分(ロフト的空間)へはその開口部から上がることになる。開口部を付属の板で塞げば、2人寝られるフルフラットのベッドに。
PSV_UPPER

大人二人が寝られるアッパーベッド

天井下の空間は純正シートのままだが、オプションのベッドパネル(アンダーベッド)を取り付ければ、2列目、3列目シートが2人が就寝可能なベッドに早変わりする。

ちなみにサイズは、
天井上のベッドサイズ 2060mm×1100mm
アンダーベッドのサイズ 1850mm×1200mm
天井部分の開口部のサイズ 900mm×650mm
PSV_HUTCH

天井の開口部

この開口部分の広さなら、大人が立って着替えたりするのにも十分だ。
寝ることに特化した設計なので、それ以外の装備はすべてオプション。シンクなどのキッチンは用意されない。

オプションで取り付けられるのは、サブバッテリー、FFヒーター、アンダーベッドパネル、サイドオーニング。

つまり、ルーフを展開しなければ、乗車定員8人の通常ミニバン。ポップアップルーフを展開すれば、最大就寝4人の車中泊ができるという仕様。普段の使い勝手を重視したい、夜は寝られればいい、という人にはぴったりの一台だ。

参考価格 ベース車両グレード:S(2WD) 324万5400円~

日産ピーズフィールドクラフト
東京都世田谷区喜多見7-35-24
03-5727-1523
https://www.ps-craft.co.jp/


トヨタ・ノアシリーズをベースとしたキャンピングカー「バンレボ・MR」

MR_EXT

外から見ただけでは、キャンピングカーとは全く判らない

トヨタのESQUIRE/VOXY/NOAH、ミニバン三兄弟をベースにしたキャンピングカー。3列目シートを取り払い、そのスペースの両サイドにキャビネットを搭載したモデル(片側はシンク、他方は電子レンジを装備)。サブバッテリーやFFヒーター、2000Wインバーターなど、キャンピングカーとしての生活装備が標準装備されていて居住環境も充実。
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3列目シートを取り払った空間に、収められたキャビネット


3列目シートを取り払った関係で乗車定員は5名(ハイブリッド車は4名)、ポップアップルーフの設定はなく就寝定員は2名だ。さらに装備をシンプルにしたMR-2やMR-Sなどシリーズがあり、好みのベース車両と組み合わせてオーダーできるという選択肢が多さも特徴だ。さらに、現行モデルのESQUIRE/VOXY/NOAHなら車両持ち込み架装も受け付けているので、これらの車を持っている人なら、手持ちの車をキャンピングカー化できるのも嬉しいポイントだ。

参考価格 ベース車両グレード:NOAH X(2WD)3,942,000円~

バンレボ
新潟県上越市七ヶ所新田485-4
(横浜・金沢に支店あり)
025-527-3365
http://www.vantech-niigata.com/


ホンダ・ステップワゴンをベースにしたキャンピングカー「ホワイトハウス・STEPWGN FREE DECK」

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普段は普通のミニバン、週末は遊びのベース基地

ホンダ車の架装を得意とするホワイトハウス社が、ステップワゴンに架装を施したモデル。一番シンプルなのは、ボディーには手を加えず、サブバッテリーやFFヒーターなど必要最低限の装備をしたタイプ。豪華なものになれば、オプションでポップアップルーフ、運転席&助手席の回転シート化に加え、シンクや電子レンジを装備するなど、バリエーション豊富なところが特徴だ。
FREEDECK_int

オプションの運転席・助手席回転シートと併せれば、こんなに広いベッドが

グレードによっては2列目シートをバタフライ式のキャンピングカー用シートに変更される。これは完全にフラットなシートなので、ベッドとしての寝心地は格段に良くなる。
通常の乗車定員は7~8名。就寝定員は2~4名。

ベース車両グレード: B (2WD)2,610,000円~

ホワイトハウス
愛知県愛知郡東郷町大字和合字北蚊谷29-1
オートプラネット名古屋1F
(横浜に支店あり)
0561-37-5336
http://www.whitehouse.co.jp/

三菱・デリカD:5をベースにしたキャンピングカー「西尾張三菱自動車販売・デリカD:POP」

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アウトドアが一番似合う(?)デリカD:5がベース

高い走破性をもつミニバンとして評価の高い三菱・デリカD:5をベースにポップアップルーフを架装したのが、デリカD:POPだ。

標準クラスではポップアップルーフをを装備しただけのシンプルな内装。オプションで、2列目・3列目シートのフルフラットベッド化、運転席&助手席回転シート化、FFヒーター、1500Wインバーター、サイドオーニングなどが取り付けられる。キッチンについてはオプション設定もないので、ぐんぐん走れて、夜は快適に寝られればよい、という使い方の人に最適な設定だろう。
turnseat

オプションの運転席・助手席回転シートとテーブルセットでリビング化

ちなみに4WDなら、クラス唯一のクリーンディーゼルが選べるうえ、クリーンディーゼルならエコカーとして取得税・重量税が免除になるのも見逃せない。

ベース車両グレード: M(2WD)3,342,000円~

西尾張三菱自動車販売 キャンパー事業部
愛知県一宮市末広 2-29-11
TEL:0586-45-2521
http://www.sun-auto.jp/mb/


いかがだろうか。
普段使いに手ごろなサイズ感と機能を厳選したい人にぴったりの、ミニバンベースキャンピングカー。その分、どうしてもキッチンなどの機能には弱く「寝るため」に特化した内容にはなるが、移動中の乗り心地の良さは格別だ。自分の使い方・遊び方を吟味してみよう。もしかするとあなたには、ミニバンベースがぴったりなのかもしれない。

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