おいしい話の裏を見抜けるかがポイント
「タダより高いものはない」と言われますが、それは本当でしょうか。これは万人ではなく、相手の真の目的を見抜けない人に当てはまる確率が高くなります。企業や他人が持ち込んでくるタダ話は、裏があるものです。たとえば投資の講演会などは、講師のギャラや会場代などコストがかかっているはずなのに、なぜ無料で開催されているのでしょうか。それは開催する側が「あとでセールスしたい」という思惑があるからです。
かつて催眠商法が話題になったことがありますが、来場者に洗剤やティッシュペーパーを何度もタダで配り、「ここまでしてもらって何も買わないのは申し訳ない」と思わせて、高額な羽毛布団セットや磁器健康器具などを買ってもらう手法です。
さらに、会場の誰かが買い始めると自分も買わなきゃという気持ちになり、それが臨界点を超えると我先にと買うようになるのも、集団心理をよく捉えた主催者のテクニックです。
あるいは、投資用ワンルームマンションで頭金1万円などでセールスする場合があり、「そのくらいでマンションが買えるならいっか」と思わせる効果があります。つまり、マネーリテラシーや裏を取る習慣のない人には当てはまるといえます。
タダをうまく活用して楽しむ手もある
一方、そんな相手の裏事情を認識して冷静に取りに行く場合は、タダは本当のタダになります。たとえば化粧品はすべてオンラインショップのサンプル品で賄っている女性の話では、家族にも取り寄せてもらって複数セットをゲットするそうです。住所がかぶると1セットしかもらえないケースもあるようですが、あとで届く大量のDMやセールス電話をガン無視できる人には使えるかもしれません。
ちなみに私は不動産の仕事をしていることもあり、ときどき住宅展示場やマンションギャラリー、不動産関係のフェアに行きます。そこでアンケートに記入すると、商品券やクオカードなどをもらえることがあります。
家族で新築マンションのモデルルームに行ったら、商品券を5000円をもらえたうえに、託児施設があって子どもも見てもらえました。不動産投資フェアに行ったときは、クオカードや出展企業の地元特産品をもらえました(※)。
住宅展示場では連休などに子ども向けイベントをやっており、子どもは楽しめるし、ジュースなどももらえたりします(※)。もちろんそこで何かを買うことはありません。
これをエグイと感じる人もいるかもしれませんが、主催者側にとっても閑古鳥が鳴くよりは、人が来たほうが賑わってマシだろうと考えれば、心置きなく楽しめるというものです。
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