大幅な上昇後、乱高下する日経平均株価
17年9月8日を底に続いた日本と米国の株高局面は異常に長い上下の髭足をつけた11/9日(木)の異常に長い上下の髭足に一段落した可能性もありますが、この間の日本は17.7%も上昇し、米国を圧倒しました。アベノミクスの高値を10月11日に更新、10月23日は1960年の記録を抜いて日経平均の最長連勝記録達成、11月7日には1989年末バブル天井から2年後水準まで回復と、何か大事が起きていることを痛感できたと思います。TOPIXは何度も天井をつけた1800の大台に達し、NTT株はバブル狂乱の中で上場してきた際の株価を分割修正値で回復しました。これらは恐らく日本株の正常化、つまり米国や欧州の主要国と同様に、GDP・企業利益・株価の3つが、毎年最高を同時更新して行くというコースに戻りつつあることを示していると思います。世界経済や企業の規模は毎年大きくなっているのですから、株価も毎年最高値というのが基本あるべき姿です。89年まで日本もアメリカなどと同じくそうなってきました。
日本株の正常化とは日経平均の高値更新、つまり4万円という数字が目標ですが、これはEPS2000円×PER20倍で達成できる現実的な数字です。現在日経平均のEPSは1510円ほどで、7-9月期決算の上方修正だけで80円も増加しました。10-12月期、1-3月期も上方修正ラッシュとなる見込みで、本決算発表頃には1600円を軽く超えているでしょう。そこから来期15%の増益、そして2020年3月期に7~8%程度の増益(いずれも今期よりも控え目な成長)となるだけで2000円到達です。
一方、株価の肝となるPER倍率は、平時は現在のように15倍ですが、3万円を超えるとバブルの芽も出てくるので(本屋に株本が所狭しと並ぶようになります)、控え目に見ても20倍は達成可能です。実際、1980年代のバブル期の日経平均PERは40~100倍、2000年ITバブル期も100倍近く、2007年ミニバブル時でも20倍が付いていましたので、バブルの匂いが出てくれば20倍など簡単に突破します。すると2000円の20倍=4万円が、実際に20年3月期を目標に描け、達成すれば日本もようやく正常の姿に戻れます。
その為に不可欠な要素が先月の衆院選の自民党の圧勝であり、EPS2000円達成の大前提となる成長の持続が、安倍政権信任として確保されたのです。民主党時代の1万2000円からここまで回復できたのもアベノミクス(日銀政策を含む)による企業収益拡大のお陰であり、今後も成長コースの継続が描けた訳です。日銀のETF買いで株価が上がっているのでなく、EPS増大=成長によって株価は上がってきたのです。9月以降の歴史的な上昇は、4万円回復軌道に乗った号砲に過ぎないと思います。
17年11月度最新版の日本株ベストバイ50銘柄を特別に公開します!
もっとも、前述のように短期的には一息ついたところで、目先の株価は乱高下となる可能性があると思います。そこで今回は、2017年10月27日(金)時点の数値で算出した日本株ベストバイ50銘柄17年11月度最新版を特別に公開したいと思います。業績伸び率、ROE、株価推移、業績予想を出しているアナリスト数などから、ファンダメンタルのトップ銘柄を選出したものです。優良銘柄で中期投資を行いたい場合の銘柄選定(その場合、上位銘柄から選出)や、大きな資金をお持ちの方が、10~20銘柄程度のポートフォリオを組む際などに利用できます。2017年も好調な成績を遂げておりますので、きっと皆様の銘柄選びのご参考にしていただけるのではないかと思っております。是非、この日本株ベストバイ50銘柄リストを銘柄選択の際のご参考にしていただければと思います。
参考:日本株通信
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