三菱自動車の新型車は、アウトランダーより小型なSUV
この数年、「守り」の状況だった三菱自動車ながら、東京モーターショーで久し振りの新型車『エクリプスクロス』を発表する。写真を見て頂ければ解る通り、アウトランダーとよく似たイメージのSUVで、ポジションとしては「RVRの後継モデル」ということになるようだ。
日本仕様エンジンのスペックが気になる所
コンセプトカーとして発表された時はディーゼルやPHEVもラインナップされるということだったが、途中で計画変更。日本仕様についていえば、1500ccターボエンジン搭載モデルだけになる。アウトランダーPHEVのシステムをそのまんま搭載してもよかったのに、と思う。
ちなみにハイオク指定の輸出仕様車は163馬力/250Nmと発表されており、ターボ無しだと2500cc相当のパワーを持つ。日本仕様をレギュラー使用前提のスペックにした場合、160馬力/230Nmを下回るスペックになるだろう。どちらになるか、現時点では公表されていない。
変速機だけれど、アウトランダーで使われている6速マニュアルモード付きCVTから少しグレードアップした8速マニュアルモード式CVTを組み合わさせる。三菱自動車は欧州向けにツインクラッチATを販売していたが、どうやら当面CVTを採用することに決定したらしい。
アップルカープレイ(CarPlay)を採用
また、最近ニーズが増えているコネクティビリティにも対応。アップルカープレイ(CarPlay)を採用し、アイフォーン持っているユーザーであれば、Siriを使ったナビのコントロールまで可能。ただ自動車メーカーは乗っ取り防止の観点から外部から車両の制御などは許していない。メールやナビ機能だけ使える。三菱自動車にとって難しい価格設定。モーターショーでのアピールに注目
エクリプスクロス最大の注目点が価格だろう。マツダCX-5やトヨタ・ハリアーに代表されるDセグメントに属すアウトランダーより一回り小さいため、高い価格は付けられない。ライバル関係で言えば、Bセグメントホンダ・ヴェゼルとマツダ・CX-3といったあたりだろうか。三菱自動車も高い価格設定にしたら売れないと考えているかもしれない。となれば200万円+アルファの価格展開と言うことになる。値引きのある一回り大きいアウトランダーが実質的に220万円程度で買えるため、なかなか難しい値付けを迫られるんじゃんばかろうか。繰り返すが高ければ売れない。
ヨーロッパ向けに輸出されるエクリプスクロスは10月初旬のラインオフしており、すでに輸出を開始。日本向けも東京モーターショーで発表の後、12月に発売するようだ。これといった特徴を持っていない上、このカテゴリーの人気車であるスバル・フォレスターのモデルチェンジも近い。どうアピールしてくるか?
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