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育休が最長2年まで取得可能に!改正育児・介護休業法

育児・介護休業法は平成24年7月から中小企業も含めて全面施行となり、平成29年10月の育児・介護休業法の改正では、最長2年まで育児休業が取れるようになりました。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

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平成29年1月「育児・介護休業法」改正の内容とは

平成29年1月、10月と続いて「育児・介護休業法」は改正されています。どんな内 容なのか確認してみましょう。1月は育児・介護休業法の育児休業について以下の4点が改正になりました。

・契約社員・派遣社員等の有期契約労働者の育児休業取得要件が「子供が1歳6か月までに雇用されないことが明らかではない限り」に緩和されました。
・子の看護休暇が半日単位で取得可能に。
・特別養子・里親が育てる場合も育児休業が取得可能に。
・マタハラ・パタハラの禁止だけでなく、防止義務も新設。


ちなみに介護休業については「介護対象家族1人につき」以下の4点が改正になりました。

・最長93日の介護休業を3回まで分割取得可能に。
・介護休暇を半日単位で取得可能に。
・最長93日の介護休業と別に利用開始から3年以内2回以上の労働時間短縮が可能に。
・介護の必要がなくなるまで残業免除する制度を新設。


平成29年10月「育児・介護休業法」の改正の内容

平成29年10月は育児・介護休業法では、以下の3点が改正になりました。

・認可保育園に入れない等の理由で最長子供が2歳まで育児休業を取得可能に。
・従業員の妊娠が分かった時、事業主が当人に「育児休業制度」について知らせることが努力義務に。
・小学校入学前の子供を育てている従業員に事業主が「育児休暇制度」を設けることを努力義務に。


最長2歳まで育児休業が取得可能に!

平成29年10月の育児・介護休業法改正、最大の「肝」とも言える「最長2歳までの育児休業の取得」ですが、どのように取得するのでしょう?詳しい内容を確認してみましょう。

育児休業を2歳まで延長するための手続き

希望した時期に育児休業を取るための手続きを確認してみましょう。

1. 1歳誕生日前日までの育児休業取得は、原則、育児休業予定日(出産予定日の翌日)の1か月前までに育児休業を会社に申し出ます。

例外→出産予定日より早く出産した場合、認可保育所に空きがない場合、配偶者の死亡等特別な事情があるときは、育児休業を開始したい日の1週間前までに会社に申し出をします。

特別事情1週間前まで

特別な事情が生じたときは1週間前に申し出を!



*1か月前(または1週間前)までの、育児休業の申し出が遅れた場合、会社が育児休業開始日を指定することができます(育児休業が取れなくなるわけではありません)。

2. 1歳以降の育児休業の繰り下げは、子供の1歳の誕生日の2週間前までに申し出ます。

・認可保育所に申し込んだが入れなかった、配偶者の死亡等特別な事情の場合は1歳の誕生日の2週間前までに申し出て、1歳6か月まで育児休業を延長します。

・認可保育所に申し込んだが入れなかった、配偶者の死亡等特別な事情の場合は子供が1歳6か月誕生日(平成28年3月30日までに出生)の2週間前までに再度育児休業を申し出て、2歳まで育児休業を延長します。

*平成29年10月より子供が2歳に達するまで育児休業を延長できることとなりました。ただし、1歳前に正当な理由と確認書類(市町村発行の保育所入所不承諾通知書等)を提出していても、1歳6か月前にも正当な理由と確認書類(市町村が発行した保育所入所不承諾通知書等)を再提出します。

育児休業給付金も子供が2歳まで受給可能に。

育児休業給付金とは、1歳未満の子を育てる雇用保険加入者(男女、雇用形態 問わず)が、子どもが原則1歳(父母双方が育児休業取得する場合1歳2か月、保育所に空きがない場合等は1歳6か月、子の誕生日が平成28年3月31日生まれ以降は2歳)の誕生日前日までの育児休業期間中、支給される給付金です。

育児休業給付金の金額と支給期間

育児休業給付金はどのくらいもらえるのか確認してみましょう。

育児休業給付金の金額の計算方法とは

育児休業給付金額=休業開始時賃金日額×支給日数×67%(育児休業開始から6か月まで、67%の上限月額29万9691円、その後50%上限月額22万3650円)

育児休業給付金の支給日数=母親が育児休業取得する場合出産後休業56日後から子どもの1歳の誕生日の前日までの育児休業期間中(約10か月間)が原則です。

育児休業給付金の支給日数の例外→認可保育園に入れない等の理由で育児休業が2歳まで伸びると最長2歳まで支給されます。ただし、子供が1歳6か月の誕生日より2週間前まで、2歳誕生日の2週間前まで、と2回とも支給申請手続きが必要です。

ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を考え、出産育児。介護など労働者が家庭環境の変化に応じて働けるように法律が整ってきています。出産後はなるべく早く(育児休業開始予定日の1カ月までに)育児休業申出書で育児休業を取る旨、職場に伝えておきましょう。


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