貯蓄

たったこれだけ!シンプルで正しい資産運用法

お金の問題は実はシンプルに解決できます。計算をすることもしないで、現実を見ないことこそが、不安を引き起こし、すすめられるままに相応しくない金融商品を持つなど失敗を引き起こします。今回はシンプルで正しい資産運用方法を解説します。

岩城 みずほ

執筆者:岩城 みずほ

学費・教育費ガイド

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お金の問題を解決するための運用方法

前回は、『お金の運用は「効率よく」「より確実」に』ということについてお話しました。今回は、実際にどういった運用をすればよいのかをお話します。

運用はシンプルに正しく

運用はシンプルに正しく



資産のリスクを「360」で評価する方法とは

この方法は、拙著『人生にお金はいくら必要か』(山崎元氏と共著・東洋経済新報社)でご紹介している方法です。

まず、運用するお金を「リスク資産」と「無リスク資産」に分けます。リスク資産は、「一年後に、最悪で3分の1損する可能性があるが、それと同じくらいの確率で、4割儲かることがあり得て、平均的に年率5%くらいのリターンが期待できるもの」と考えます。

さて、あなたは、いくらリスク資産を買いますか?金額的にうまくイメージできない人は、「360」という数字で考えるとよいでしょう。

これは、経済評論家の山崎元氏が書かれている「リスクを「360」で評価する」という簡単な方法です。「360」とは、「人生設計の基本公式」で「老後期間」を30年(65歳になってから、95歳になるまで)とした場合の月数です。

つまり、損失の金額を360で割ると、老後の一月分の取り崩し可能額がどれだけ減るかが計算できます。たとえば、360万円の損失は、老後の一カ月当たりの生活費が1万円減ることに相当します。この金額が許容できるという方は、360万円×3=1080万円まで、リスク資産に投資することが可能です。

拙著では、リスク資産では、外国株式のインデックスファンドに6割、国内株式インデックスファンドに4割に投資することをお勧めしています。

そして、「無リスク資産」は、当面使う予定のないお金は、「個人向け国債変動金利型10年満期」で運用し、何かあれば、今後いつでも使うことのできるお金としては、「普通預金」に入れておきます。

税制優遇のあるiDeCoやNISAを優先的に

おおよそ、以上のような状態を、税制面で有利、かつ、運用のかかるコストが最も小さい状態で実現します。

運用方法はこれがすべてです。

え、こんなにシンプルでいいの?と思われるかもしれませんが、山崎氏によると、「数百万から数億円くらいまではこの方法で十分だそうです。今後、経済や金融の環境が変わると、より良い方法が見つかるかもしれませんが、現在のような低金利が続いている状態では、この方法で問題ない」ということです。

次回は、いよいよ最終回です。人生の中のお金の考え方のまとめです。

【関連記事をチェック!】
1回目「お金って何?お金に振り回されないようにするためにはどうすればよいのか」
2回目「あなたの必要貯蓄率がわかる『人生設計の基本公式』」
3回目「今日から始めたい『貯蓄プロジェクト』」
4回目 どこで運用するかで大きな差がつく「お金の置き場所」
5回目「お金を増やすために知っておきたい3つのキホン」
6回目「お金を増やすために知っておきたいリスクの考え方」
7回目「お金の運用は『効率よく』『より確実』に」

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