リタイアリーの海外移住・永住について
日本国パスポートが有事のときに身を守る |
リタイアリーのなかには、海外で起業して雇用を創出する起業家移住や、多額の投資をする投資家移住のスタイルで移り住むひともいます。年齢制限を受けることなく、移住のチャンスを得ることができます。しかし起業には、多額の資金を要するほか、毎年の決算報告などが義務付けられるため、ペーパーカンパニー設立のような安易さで臨むことはできません。ビザ・コンサルタントや弁護士、現地の経営コンサルタントや国際税理士等によく相談をして、手続きするようにします。
「70歳逆算人生」に学ぶあたらしい旅のカタチ
ある男性のライフプランニングを聞いて、驚いたことがあります。海外渡航の限界年齢を自らが70歳と定め、逆算して旅のプランニングを立てたのです。名づけて「70歳逆算人生」。63歳で現役を退いたその男性は、60代半ばまでの自由時間を、体力が要る長距離の旅、スポーツを目的にした旅に重きを置き、アメリカ横断鉄道の旅とスイス・アルプスでのスキー旅を実践しました。そして65歳を過ぎたあたりから、大きな移動をともなわない一ヵ所滞在型の旅スタイルに移行、ロングステイを実行したのです。はじめは2週間程度の滞在に始まり、やがて3ヵ月の滞在を繰り返すようになりました。さらに、大きなトランクはキャビンに置き、寄港地観光を繰り返す客船クルーズにも挑戦しました。船旅は、体力をあまり消耗せず、非日常を楽しむことができるからです。
日本の里山の風景に郷愁を感じるひとは少なくない |
終(つい)の棲家をどうするか、ライフプランニングを逆算的に立てることも重要です。数々の取材を通して知ることに、老齢期になったら日本に完全帰国をして、「骨は日本に埋めたい」とするロングステイヤーや移住者が、圧倒的なのが印象的です。