おいしいキスってあるの?相性がいいキスの見分け方とは
キスの相性とは
キスの相性は、相手に対する気持ちや好み、経験やテクニック、もしくはタイミングなどによってシチュエーションに変わるものなのか。
恋していたわけではないのに一度のキスで恋愛モードになってしまった、あるいは好感度は高かったのにキスでイヤになってしまった……そんな女性たちの声から、おいしいキス・まずいキス、そして相性のいいキス・悪いキスについて聞いてみた。たった一度のキスで、これからの運命が決まることもある!?
相性がいい、おいしいキスの特徴
「友だちとしか思えなかった人なのに、酔った勢いでキスしてしまったら、それが体に響いて……(笑)。とってもおいしいキスだったんです。気持ちが一気に上がりました」アサミさん(28歳)はそう言って笑う。学生時代の仲間である彼とは、みんなで年に数回会う程度の関係だった。半年ほど前にあった飲み会の帰り、彼が引っ越してアサミさんと同じ沿線になったことを知る。
「じゃあ、一緒に帰ろうということになって。私のほうが手前の駅なので降りたら、彼も一緒に降りちゃった。『遅いから送っていく』と。『かえって怖いわ』とジョークで返したんですが、なんとなく駅前のバーに入って飲み直して。ふたりで語り合ったのは初めてだったけど、冗談ばっかり言ってました」
店を出たところで、彼がぎゅっと抱きしめてきた。何してるのよと笑って振り解こうとしたら、彼の顔が目の前にあり、唇が触れあった。
「ついばむような感じで柔らかく触れたあと、舌先がちろちろって……。ぐっと入ってくるわけでもなく、遠慮がちなんだけど、それがなんともエロティックで……つい私のほうから舌を絡ませてしまいました」
焦らしのテクが、アサミさんを積極的にさせたようだ。
「きつく抱きしめてくるんだけど、唇や舌先はあくまでもソフト。体が強く密着しながら、首から上はほんわりあったかい感じ。全身が感じましたね」
彼はそのままふわりと体を離すと、「じゃあね」と言って消えていった。終電はとっくに終わっている、彼はどうしたんだろうと家に帰ってからようやく気づいたと言う。それほど夢見心地のキスだった。
「それで今、彼とつきあっています。一度のキスでやられちゃった」
アサミさんのはじけるような笑顔が印象的だった。
お互いのタイミングや気持ちが盛り上がるポイントはそれぞれ違う。でも、癒される、気持ちいい、頭がぼーっとするほど幸せな気分になる、キュンとする……など一気に恋愛モードになってしまうのは、「相性がいい、おいしいキス」と感じるキスの特徴かもしれない。
たった一瞬の「片思いのキス」でも相性はある?
相性のいい人とのキスは長時間していられる、飽きない、という意見もあるが、「たった一度の一瞬のキスだったけれど忘れられない」……そんな思い出をもっている人も少なくない。「独身の頃、会社に憧れの先輩がいたんです。彼は結婚していたし、つきあいたいなんて思ってなかった。だけど好きな気持ちは募るばかりでした。そんなとき彼が外国に駐在することが決まって、部署の歓送会があったんです。彼の隣には座ったけれど、うれしいような悲しいような複雑な気持ちでした……。トイレに立って出てきたら、目の前に彼がいました。彼は少し身をかがめて、私の唇にふっとキスして男性トイレに入っていった。夢みたいな一瞬でした」
アカネさん(40歳)はそう振り返る。15年も前の話、そして彼女自身も今は既婚の身で彼とはそれきり会っていないのに、まるで昨日のことのように頬を染めながら話してくれた。
たとえ叶わなかった恋でも、おいしいキスの思い出があれば人の心をほんのり明るくする灯なのかもしれない。
場とタイミングをわきまえないキスはダメ
一方、まずいキス、おいしくないキスとはどういうものなのだろうか。「タイミングが悪い、力が入りすぎている……そんなキスをされると好感度が高かった人でも低くなりますね」
厳しい口調でそう言うのは、リカコさん(31歳)。あるとき、好感をもっている人とデートをしたリカコさん、酔った勢いで別れ際、彼と路上でキスをした。
「なんとなくそういう雰囲気になっちゃったんですが、駅前の人が多い場所だったこと、終電ぎりぎりで走っている人もいたことで、タイミングの悪いヤツだなあと思いました。しかも、いきなりグイッと舌を入れてきたあと、私の口の周りをなめ回したんです」
リカコさんは眉をしかめた。確かに、キスのときに口の周りを舐める男はいるものだが、外でするキスはそのままセックスにつながるわけではないので、粘液度が高いと困惑するものだ、女性としては。
「自分の欲望だけが突出しているようなキスはイヤですね。つきあっている人やベッドの中なら別だけど……」
好感度の高かった彼は、そのままリカコさんの興味からはフェイドアウト。それきりふたりで会うことはなくなったという。
お互いの気持ちや恋愛関係がどうであれ、タイミングが合わない、強弱が合わない、唇がフィットしない、違和感がある、嫌な気分になる、気持ちいいと思えずすぐにやめたくなる、別のことに気が散って余計なことを考えてしまう……などの場合、相性の悪いおいしくないキスと言えそうだ。いずれも決定的に違うというよりは感覚的なもの。女性の場合はとくに、「嫌いじゃないけど、セックスやキスはできない」「好きなのに生理的に無理」と思う例があり、キスをきっかけに婚約破棄したという女性の例もあった。
たかがキス、されどキス。場とタイミングをわきまえたおしゃれなキスなら、女性の心をとらえることができるはずだ。
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