株式戦略マル秘レポート/西村剛の「統計で勝つトレード」

7月に下がりやすいのは造船業?

7月は3月決算企業の決算発表が一巡し、新たな株価材料が乏しい月であることから、相場が冷え込みやすい月といわれています。今回はそんな7月相場の中でも特に下がりやすい傾向が見られる業種について、過去のデータから統計的に検証してみました。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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7月に下がりやすい業種は?

7月は3月決算企業の決算発表が一巡し、新たな株価材料が乏しい月であることから、相場が冷え込みやすい月といわれています。今回はそんな7月相場の中でも特に下がりやすい傾向が見られる業種について、過去のデータから統計的に検証してみました。

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検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:1990/03/01~2017/05/31
1銘柄当たりの投資金額:20万円

買い条件
・6月末の最終営業日の寄り付きで買い

売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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6月末にある業種の銘柄を全て購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、7月は株価が上がりやすい月となります。反対に損益がマイナスであるならば、7月は下がりやすい月と言えるのではないでしょうか。

以上のルールで、過去のデータを用いて検証しました。




7月相場で不調だった3業種

その1:造船(2銘柄)
システムトレードの達人

システムトレードの達人

勝率: 33.33 %
勝ち数: 18 回
負け数: 36 回
引き分け数: 0 回

平均損益(円): -6,016 円  平均損益(率): -3.01 %
平均利益(円): 12,407 円  平均利益(率): 6.20 %
平均損失(円): -15,227 円  平均損失(率): -7.61 %

合計損益(円): -324,848 円  合計損益(率): -162.43 %
合計利益(円): 223,328 円  合計利益(率): 111.67 %
合計損失(円): -548,176 円  合計損失(率): -274.10 %

プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.407
平均保持日数: 27.33 日


その2:繊維(4銘柄)
システムトレードの達人

システムトレードの達人

勝率:32.41%
勝ち数: 35 回
負け数: 73 回
引き分け数:0 回

平均損益(円): -3,689 円  平均損益(率): -1.93 %
平均利益(円): 9,195 円  平均利益(率): 4.60 %
平均損失(円): -10,132 円  平均損失(率): -5.07 %

合計損益(円): -417,817 円  合計損益(率): -208.92 %
合計利益(円):321,835 円  合計利益(率): 160.93 %
合計損失(円): -739,652 円  合計損失(率): -369.84 %

プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失):0.435
平均保持日数: 27.33 日


その3:ガス(2銘柄)
システムトレードの達人

システムトレードの達人

勝率: 32.08 %
勝ち数:17 回
負け数: 36 回
引き分け数: 回

平均損益(円):-3,100 円  平均損益(率): -1.55 %
平均利益(円):7,496 円  平均利益(率): 3.75 %
平均損失(円):-8,190 円  平均損失(率):-4.10 %

合計損益(円):-167,404 円  合計損益(率): -83.70 %
合計利益(円):127,436 円  合計利益(率): 63.72 %
合計損失(円): -294,840 円  合計損失(率): -147.43 %

プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失):0.432
平均保持日数: 27.33 日


以上が、7月相場のなかでも下落傾向が強かった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、どれも勝率が50%を切り、1トレードあたりの平均損益がマイナスになっています。従ってこれら3業種は7月に下がりやすい傾向があると判断できるでしょう。

7月の全体相場が下落しやすい要因として、1つには3月決算企業の決算発表が一巡し、新たな株価材料が乏しい月である点が挙げられます。また、ボーナス月である6月の直後であるため、6月にボーナスを使って上昇した相場が一時的に冷え込むということも考えられます。

今回の検証でご紹介した3つの業種は、7月相場に下がりやすい傾向にありました。では、これらの業種の中でも特に下落しやすかった銘柄はどれでしょうか?最後は、7月相場で不調だった個別銘柄をご紹介します。



7月低成績銘柄ランキング

システムトレードの達人

システムトレードの達人

上記の表は、先ほどの検証結果において特に勝率が低かった銘柄のランキングです。7月相場は「ユニチカ(3103)」「帝人 (3401)」「東京ガス (9531)」などが不調のようです。7月にこれらの銘柄を買う場合は注意が必要でしょう。

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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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