緑あふれるポートランドのベストシーズン

forest park

市内の巨大な公園「フォレストパーク」の入り口

ポートランドは、北緯約45.5度に位置し、北海道の北端、稚内(わっかない)とほぼ同緯度に当たります。しかし、暖流の影響で氷点下を下回る日はほとんどなく、一年を通して温暖な気候です。ポートランドの北に位置する大都市シアトル同様、降水量の多いことで知られ、そのうち9割が10月から5月の間に降ると言われています。秋、冬、春まで、雨空が続きますが、そのかわり街には緑があふれています。

ちなみに、ポートランドっ子は「傘をささない」ことで知られています。雨が降っていても、フード付きのレインジャケットで凌ぐのがポートランド流です。

6月後半から9月半ば頃までは、他の月とは打って変わり、カラリと晴れる日が続きます。地元っ子は夏を待ちわびており、イベントも数多く催されます。当然ながら、観光のベストシーズンはこの時期です。けれども、自然豊かなこの街では、四季折々の様々な楽しみがあります。季節の行事とともに、気候や服装を見ていきましょう。


ポートランドの春 気候・服装・行事

sakura

ウォーターフロントの桜並木


ポートランドに春が訪れるのは、3月半ば頃。東京と同じ3月末頃には、ウォーターフロントの桜並木が満開を迎えます。まだシトシトと雨が降る日は多いものの、たまに晴れて、気温がグッと上がる日も出てきます。桜が終わると、4月にはチューリップ、5月頃には、ツツジやシャクナゲ、アヤメ、牡丹や芍薬などの花が街を彩ります。住宅地の庭先はもちろん公園や農場を訪ねると、一面の花畑を楽しむこともできます。中でも「ウッデン・シュー・チューリップ・ファーム(Wooden Shoe Tulip Farm)」のチューリップ・フェスティバルや市内のツツジで知られる公園「クリスタル・スプリングス・ロードデンドロン・ガーデン(Crystal Springs Rhododendron Garden)」は、よく知られています。

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ウッデン・シュー・チューリップ・フェスティバルの風景


服装は、日本の春とそれほど変わりませんが、雨に備え、レインジャケットや防水の靴が必須です。初春は、レインジャケットに加え、雨に濡れても乾きやすい薄手のウールのセーターやソックス、ビーニーが地元っ子の愛用アイテム。

6月中頃までは、15度程度までに冷え込んだと思ったら、翌日は30度近くまで気温が上がる、などということもありますので、重ね着ができる組み合わせをおすすめします。


ポートランドの夏 気候・服装・行事

farmers market

市内最大のファーマーズ・マーケット

5月の最後の月曜日、メモリアルデーの祝日頃から、ポートランドでは夏が始まる期待感が高まっていきます。まだまだ天候は安定せず、雨の日や、気温がグッと下がる日もありますが、6月の初旬には、日も長くなりますし、公立学校も夏休みに入り、夏を待ちきれない雰囲気です。町のあちこちでファーマーズマーケットも開催されています。とはいえ、実際、毎日晴天が続くようになるのは、7月4日の独立記念日以降、という声も少なくありません。
rose garden

バラが咲き誇るローズガーデン

「バラの街」の異名を持つポートランドが、様々なバラの花に彩られるのは6月がピークです。「ローズガーデン」こと「国際バラ試験園(International Rose Test Garden)」はぜひとも訪ねてみてください。

また、ポートランド最大のイベント「ポートランド・ローズ・フェスティバル」もこの季節。毎年5月末から7月初旬にかけて、60以上ものイベントが行われるのですが、ハイライトは6月初旬に開催される花で飾られた山車が街を練り歩く「グランド・フローラル・パレード」。他にも、6月はウォーターフロントに遊園地「シティ・フェア」が出現したり、コンサートやドラゴンボートレースが開催されたり、と賑やかです。詳しくはサイトのイベントカレンダーをチェックしてくださいね。

6月後半には、「ネイキッド・バイク・ライド」も開催されます。この頃には、晴天の日も増え、夏を感じられるはずです。
jamison square

夏場は水で遊べるジェイミソン・スクエア

7、8月は夏のピーク。ファーマーズマーケットに行くと、ダリアの花やトマトなど夏野菜の鮮やかな色彩にあふれています。動物園や各地の公園で、夕方のコンサートや映画上映などのイベントもたくさんあります。7月はまだ9時頃まで明るいので、長い夕べを楽しむことができます。また、7月は「クラフトビールの月(Oregon Craft Beer Month)」なので、ビール好きはこの月を狙ってもいいですね。
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8月に満開のダリア

 

平均最高気温は26度と言われていますが、30度を超える日も少なくありません。日差しが強いので、日焼け止めやサングラスを忘れずに。湿度が低いので、日中も日陰は涼しく、また夕方気温が下がり、この時期の日本よりも過ごしやすいかと思います。服装は基本、日本の夏と同じで問題ありませんが、屋内の冷房や、夕方涼しくなる日に備えて、羽織れるものがあると便利です。


ポートランドの秋 気候・服装・行事

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9月、雨空のダウンタウン

9月の第一月曜日は、レイバーデイ(労働者の日)。この祝日が終わると、夏もそろそろ終わり、という雰囲気です。とはいえ、まだまだ夏日も多く、夏の服装+雨の準備、という服装が基本になります。イベントは、アート系や食事に関するものが増えてきます。
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ハロウィーン用のカボチャを販売する農場

10月に入ると、スポーツ観戦やファッションショー、そしてハロウィーン関連のデコレーションやイベントが増えてきます。街路樹や山の木々も色づき、紅葉の美しい季節です。また、ビールの原料であるホップの収穫時期なので、フレッシュホップを使ったクラフトビールを楽しめるのもこの時期です。

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ただ、そろそろ雨の日も多くなり、平均最低気温は10度を下回ります。レインジャケットや防水の靴が欲しいところです。
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きのこフェスティバル

11月の第4木曜日は、サンクスギビング(感謝祭)。これが終わると、街はホリデーシーズンに向けて、様々なイルミネーションで彩られます。動物園のイルミネーション「ズーライト」も始まります。この頃には、気温も5度から10度にまで下がり、肌寒い日が続きます。

ポートランドの冬 気候・服装・行事

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動物園のイルミネーション「ズーライト」

12月は、クリスマスデコレーションが街を飾り、華やかなムードです。 ただ、同時にポートランドで最も寒い月だと言われています。平均最高気温は7度です。ポートランドは通年、雪が降る日はほとんどないものの、最も可能性が高いのが、12月末頃。ウールのセーター、ビーニー(ニットの帽子)、分厚い防水のジャケットや防水のブーツを準備したいところです。

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冬空のポートランド

1月、2月もまだまだ雨が多く、気温も10度以下の日が続きます。音楽や映画、食を楽しむインドアのイベントが多い時期です。ダンジネスクラブ(Dungeness Crab)というカニが美味しい時期で、多くのレストランはもちろん2月の「オレゴン・シーフード&ワイン・フェスティバル(Seafood & Wine Festival)」などで楽しむことができます。
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中国庭園のチャイニーズ・ニューイヤーイベント

屋外では、2月には、「伝統的中国庭園(Lan Su Chinese Garden)」でチャイニーズ・ニューイヤーや「ウィンター・ライト・フェスティバル(Winter Light Festival)」が開催されます。たまに晴れる日はあるものの、まだまだ、厚手の防水ジャケットやブーツは必須アイテムです。
また、「街の雨は、山の雪」と認識されていて、フッド山のスキー場のハイシーズンでもあります。


ポートランド近郊:オレゴンコースト

oregon coast

オレゴンコースト、ネハレム湾

オレゴン州の海岸部は、ポートランドに比べて風が強く、気温が5度ほど低い、と言われています。ポートランドが晴天であっても、山を越えると急に曇り空になることも珍しくありません。コーストに出かける際は、あらかじめポートランドではなく、キャノンビーチやマンザニータといった目的地付近の天気をチェックしてください。

オレゴンコーストの海の水は冷たいので、真夏日以外は海水浴に不向き。海岸の美しい景色を楽しみながら散歩やトレッキング、ドライブをしたり、凧揚げをしたり、という楽しみ方をする人が多いようです。服装は、夏場でもウィンドブレーカーがあると重宝します。

また、12月と3月はホエールウォッチングができることでも知られています。興味のある人は、「ホエールウォチングセンター」のサイトをチェックしてみてくださいね。


ポートランド近郊:コロンビアリバー峡谷、フッドリバー

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美しい眺望の楽しめるビスタハウス

コロンビアリバー渓谷(Columbia River Gorge)は、氷河期後期のミズーラ大洪水によって削られてできた崖や滝など雄大な景色の広がる国定景勝地域です。中でもポートランドに近い西側(West Columbia River Gorge)の「マルトノマ滝(Multonomah Falls)」や美しい眺望が楽しめる国定史跡「ビスタハウス(Vista House)」は人気があります。また、川沿いを更に東へ1時間弱走ったフッドリバー周辺には、果物狩りの出来る果樹園や、試飲のできるワイナリー、ブルワリーが数多くあり、多くの観光客が訪れます。

コロンビアリバー渓谷、フッドリバーの気候は、ポートランドとそれほど大きく変わりません。ただ、コロンビア川のフッドリバー市のすぐ傍は、世界各国からウィンドサーファーが訪れるウィンドサーフィンの名所で、夏季はほぼ全ての日で15-35ノットの風速になるそうです。服装は、ポートランド市内と同じで構いませんが、舗装されていない道でも平気な歩きやすい靴をおすすめします。

おすすめ記事:オレゴンの大自然を満喫! マルトノマ滝の楽しみ方


ポートランド近郊:マウント・フッド

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11月初旬のマウント・フッド

ポートランドのシンボルとも言われるマウントフッドは、1年を通して様々な楽しみがあります。天候は、ポートランドと似ていますが、標高が高くなる分、気温が下がります。冬場の雨はマウントフッドでは雪という具合で、通常11月のサンクスギビング頃からスキーシーズンが始まります。

また、夏場でも夜間はかなり涼しくなります。お出かけの際は、ポートランドではなく、ガバメントキャンプなど、現地の天気をチェックしてください。

なお、アクティビティについては、こちらをご参考ください。
オレゴンの“富士山”、マウント・フッドで遊ぼう!


ポートランドの近郊:セントラルオレゴン

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1月初旬のパウエル・ビュット

マウントフッドのあるカスケード山脈を超えた東側に当たるオレゴン中部は、年間を通して晴れの日が多いことで知られています。山脈の西側で雨が降るため、冬場でも、山を越えるとからりと晴れた青空が広がります。マウント・バチュラーを始めとするスキー場では、パウダースノーを楽しむこともできます。
もちろん夏場も、ベンドを中心に、ウォーター・ラフティング、カヌー、ハイキング、乗馬などのアウトドアが盛んです。青い湖面が印象的な「クレーターレイク国立公園」、ロッククライミングの名所として知られる「スミスロック州立公園」、岩肌の美しい「ペインテッドヒルズ」も賑わいます。
高地砂漠地帯のため、日中の日差しは強く、夜間は夏場でも冷えこみます。アクティビティに合わせた服装はもちろん、帽子やジャケットがあるといいですね。

※地球温暖化による異常気象などが原因で気候が大きく例年と異なる年となることもあります。

参照:「トラベルポートランド」、「トラベルオレゴン



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