30代で貧乏だったら、当たり前と思っていたことを見直す
30代は結婚・出産など、生活の変化やイベントなどの出費が多い時期。そのため、ある程度の蓄えが必要だと感じている人も多いと思います。そこでまずは、自分が「当たり前」と感じていることを疑ってみることです。たとえば結婚披露宴や新婚旅行は本当に必要なのか。そんなにお金をかけるべきものなのか。とりあえず入籍して身内で式だけ挙げ、披露宴は余裕ができたときでもいい。昔のように長期休暇が取りにくく、海外旅行費が高額だった時代でもないですから。
懸賞サイトで必要なものをゲットする
子育てはそんなにお金がかかるものなのでしょうか。たとえば懸賞サイトを見ると、妊婦や乳幼児向けのプレゼント応募企画がたくさんありますから、多少は補えるでしょう。子ども服もブランドものである必要はないし。奥様は専業主婦として家庭を守るのではなく、これからは夫婦共働きが基本。出産してもなるべく早く復帰する。ダブルインカムという安定性と引き換えなら、夫も家事育児を分担するのも納得できるでしょう。子どものお稽古はそんなにお金がかかるのか。親のエゴであれこれ通わせるのではなく親は子どもが夢中になれるものを見つける手伝いをして、見つかればそれを全力で応援すればよいのではないでしょうか。
そんな出費の軸を夫婦で話し合い、協力して生活設計を考えれば、貧乏から脱出するのはそう難しくありません。お金がないと不満を持っている世帯ほど、相手の出費には無関心とか、実は夫婦の会話が少ないものです。
しっかり話し合って考え方や家族の方向性を共有すれば、お金がなくても満足できる生活は可能です。つまり客観的には貧乏に見えたとしても、自分たちが納得していればそれは貧乏ではなくなります。自分が貧乏だと感じなければ、貧乏脱出という発想とも無縁です。
独身の場合は収入が自由に使えるという気持ちが出費をゆるくしてしまいがちで、趣味につぎ込んだり大人買いをしたり、あるいは自分へのご褒美といって奮発する傾向がありますが、それはストレス発散のためになっていないか注意が必要です。必要な物はある程度揃っているはずなので、新しく買わなければならないものはそう多くないでしょう。
それに、貧乏貧乏と言っている人は、買いたいものを買えない、我慢しないといけないという不満から来ているわけですから、あれも買いたいこれも欲しいという目の前の欲求に振り回されているだけかもしれないと疑ってみたほうがよいかもしれません。
あるいは貯金が少ないというだけで、自分を貧乏と勝手に定義しているだけかもしれません。貯金が多いとか少ないとかが問題なのではなく、収入と支出のバランスのほうが重要です。また、平均貯蓄額といったニュースに影響されて、平均より少ない自分が貧乏だ、なんて決めつける必要もありません。そこに本人の幸福度は反映されていないのですから。
とはいえ、収入を増やす努力も必要です。30代になれば、仕事にも慣れ、自分の得意な領域、不得意な領域がわかってくる頃だと思います。そして自分の会社の業界の中での位置づけ、市場規模とその推移、将来展望などを見据え、必要であれば転職を考えることも必要かもしれません。というのも、会社の収益構造によって給与の伸びしろはある程度固定されるからです。
成長産業であったり利幅の大きい商材を扱っていて得意先開拓も順調であれば、今後給与アップは期待できます。しかし自社の所属する業界が斜陽産業であるとか下請けなどであれば、なかなか厳しい未来が待ち受けているかもしれません。
もちろん、その会社が楽しくて好きだという人は問題ありませんが、何らかの問題意識を持っているなら、人材需要の大きな30代のうちのほうが転職はしやすい。これは雇用する企業側の視点に立っても当然で、やはり即戦力で長く活躍してもらえるのは20代後半から30代だからです。
40代になると管理職ポジションですから相応の能力を求めるし、人件費も高い。50代になると働ける時間は短く柔軟な発想ができないのではないかという不安がある。現存の管理職より年配なのは使いにくい。などなど様々な思惑が働くからです。
また、私の周りのビジネスパーソンを見ていると、20代後半から30代半ばにかけてのこの時期に、才能が開花する人が多い印象があります。そのため、30代半ばまでは、まだ自己投資へのウエイトを大きくして貯金は少なくても問題ないと個人的には思っています。
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