子供の英語教育/インターナショナルスクール

幼児教育に強いインターナショナルプリスクール増加中(3ページ目)

インターナショナル・プリスクールの人気の秘密は英語教育だけではありません!幼児教育に力をいれる学校も増えており、西宮市の夙川(しゅくがわ)にある「東京インターナショナルスクール 夙川キンダーガーテン」は、国際バカロレアと呼ばれる国際的な教育プログラムをベースにしています。

清水 万里子

執筆者:清水 万里子

子供英語ガイド


夙川キンダーガーテンのクラス編成

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夙川キンダーガーテンの教室風景

このスクールは、1995年に設立された国際バカロレア認定校、東京インターナショナルスクールの教育プログラムの知見と強みを活かしたキンダーガーテンです。一般の幼稚園と同じように、年少(3歳児)、年中(4歳児)、年長(5歳児)のクラスがあります。

では具体的にどんな一日を過ごしているのか見てみましょう。

キンダーガーテン(一日の時間の流れ)

【午前】
 8:50 登園
 9:15 朝の会
 9:40 サークルタイム
10:10 おやつタイム
10:40 Show & Tell(ミニ・プレゼンテーション)
10:55 英語能力の強化プログラム
11:20 テーマ学習
12:00 ランチタイム
12:45 アクティブタイム(お昼休み)

【午後】
13:20 センタータイム(自由に選んで学習する時間)
13:45 午後のサークルタイム(一日のふりかえり)
14:00 グッバイ  *19:00までデイケア(お預かりの時間)

*毎週水曜日には体育の時間があります。
IBとは国際的な教育プログラム。Internatinal Baccalaureate(国際バカロレア)。

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絵を描く延長に文字学習

また、特徴的なのは、Show & Tell(ミニ・プレゼンテーション)の時間があることです。アメリカやカナダなどの幼稚園や小学校で見られるプログラムですが、自分の好きなこと、出来事などを、人前に立ってはっきりと話すことができるようになります。Show & Tell は日本の学校ではほとんど見られません。

英語能力の強化プログラムは、幼児向けに作られた教材で「英語の4技能」を少しずつ育てています。いくつか写真を紹介しましょう。文字学習もこんな感じで進めています。ちなみに、日本の公立小学校でも5年生から英語を学んでいますが「文字学習」は来年から少しずつスタートする予定です。

年少でも文字への気付きの学習がある

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アルファベットの文字学習も遊びの要素を含んでいる

現在(2017)の日本では、アルファベットの文字の読み書きは中学1年生から学んでいます。夙川キンダーガーテンでは、年少児から文字への気付きとして、プログラムの中に遊びながら学べるスタイルでアルファベットの文字に触れています。写真のように、Fを工作で作って楽しみながら学べそうですね。まずは形を認識することからです。教室内にはアルファベットのAa~Zzの文字が壁に飾ってありました。

スクール独自の探究型カリキュラムとは

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夙川キンダーガーテンのエントランスホール。子どもが遊べる仕掛けがいっぱい。

キンダーガーテンで過ごす3年間の学習目標は次のようなものでした。年少の1年間で英語の土台づくりをしていくとは驚きでした。私が過去に訪問したことのある仙台市の明泉幼稚園「英語イマージョンクラス」では2年間で土台を作り、その後、小学生になると週3~5回のアフタークラスで英語力を伸ばしていくスタイルでした。一方、夙川キンダーガーテンでは、まるで、英語圏にいるようなスピードで英語を獲得していくプログラムが組んでありました。
  • 年少:英語の土台づくり
  • 年中:探究力の育成
  • 年長:主体的な人間づくり
もう少し詳しく見てみましょう。
【年少クラス】
  • 1学期:Introduction(自分、友だちについて探究。自己表現を学ぶ)
  • 2学期:Healthy Living(身体と心の健康について探究。)
  • 3学期:Caring(自分自身、家族、ペット、友だちを大切にすることを学ぶ)
【年中クラス】
  • 1学期:Environment(季節、天候が生活に与える影響、環境について学ぶ)
  • 2学期:Cooperation(実行、暮らしの維持には協力が必要なことを学ぶ)
  • 3学期:Safety(安全に暮らしていくための方法を探究。)
【年長クラス】
  • 1学期:A Story to Tell:Nature(自然を題材に物語創作)
  • 2学期:A Story to Tell:Earth(地球規模まで視野を広げて物語創作)
  • 3学期:A Story to Tell:Space(宇宙まで想像して冒険物語を創作)

     

通して育てたいのはグローバル・スキル

私は教育は「学習する過程」が大事だと考えています。子どもへの英語教育も学習する過程で様々なことを学んでいくメリットのほうが大きいのですが、英語教育で注目されるのは結果です。たとえば、幼児が英語検定2級に受かった、小学生で英語検定1級に受かったなどとマスコミが取り上げることが多いですね。試験はモチベーションを高める手段ですが、どうも子どもの英語教育は言語そのものよりも、視野の広がり、考え方、気持ちが大きく育つほうがメリットがあるようです。

このスクールの探究型カリキュラムでは、考える力、表現力、他者を思いやる気持ち、挑戦する力、持続する力などの人種、言葉を超えたところのグローバル・スキルが身に付くのです。私が一番良いと思うところは「問いに答えがない」からこそ「考える」ことができるプログラムだと思います。

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夙川キンダーガーテンで考える力をのびのび育てる

インターナショナル・プリスクールは全国にたくさんありますが、幼児教育を第一に置いて教育をしているスクールと、そうでないスクールの見分け方はあるのでしょうか?

どのスクールも教育的特徴があります。スクールの掲げる教育をわざわざ「英語」で教育する意味は何か、メリットは何かを考えてみましょう。



関連リンク

東京インターナショナルスクール 夙川キンダーガーテン

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