疲労回復法

朝スッキリを実感!首・背中のコリ取りエクササイズ

毎朝の目覚めは快適ですか? 朝のコンディションは一日の充実度にも影響するもの。心も体も気持ちよく、スッキリと目覚めたいものです。首や背中、肩甲骨の慢性的な緊張やコリは、快眠と清々しい目覚めの大敵! 今日から試せる簡単な3つのエクササイズをご紹介します。

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

1日の調子は起床時に分かる!? 無視できない朝の快調度

起床した女性

今朝は、目パッチリ、頭スッキリ、身体も軽やかな目覚めでしたか?

その日の調子がなんとなく分かる瞬間、それは「朝、目覚めた時」ではないでしょうか? 起床時の体調は、心身のコンディションチェックの目安。冴えない朝のスタートでは、仕事のモチベーションもなかなかあがりにくいものです。充実した1日をスタートできるような「快調スイッチ」がONになっているか、チェックしてみましょう。 

■快調スイッチONの目覚め
  • 目がパッチリ開く
  • 頭の中がスッキリしている
  • 布団から起き上がる動作が軽い
  • 食欲がある
  • やるべきことがデキパキとはかどる
■快調スイッチOFFの目覚め
  • 目がなかなか開かない
  • 頭が重くてスッキリしない
  • いつまでも横になっていたい
  • ボーとしたまま、半ば強制的に支度を始める 
  • 本日の予定をパッと思い出せない

目覚めの悪さは「首と背中のコリ」が原因のことも……

目覚めの悪さの原因はさまざま。前日の夜更かしや過労などの場合は、根本的な生活リズムを見直す必要がありますが、私がよく耳にする訴えは、「朝起きると首が痛い」「目が覚めたときに背中がバリバリに張っている」といった不調です。このような肉体的な不快感があると、当然眠りの質も、朝の快適度も下がってしまうもの。首や背中の筋肉の過度な緊張は気持ちがよい朝の大敵です。

首や背中の筋肉が緊張から解放されないと、リラックス状態になりにくく、疲れも回復しにくくなります。緊張とリラックスのアンバランスが起こると、副腎からのアドレナリン分泌にも関係し、心臓のドキドキや血圧上昇など、心身ともに活動的な状態が続くことになってしまうのです。アドレナリン分泌が続くと、睡眠の質も低下し疲れが溜まっていくため、さらに首や背中の筋肉のコリを強める要因となってしまいます。

また、首や背中の筋肉が慢性的に凝り固まると血流も悪くなるため、血流停滞が起こります。筋肉の過度な緊張を取り除けば、姿勢を楽に保てるようになり、頭部への血流までも改善されます。

筋肉の緊張をほぐして、調子の良さを実感しましょう!

まずは首や背中のコリを取ることが第一です。寝姿勢での負担が軽減されると、頭のスッキリ感や、疲れやすさ、枕のしっくり感などの不調改善が実感できると思います。

冒頭で解説した「快調スイッチ」がONになりやすい状態で目覚められるよう、ここでは首や背中の筋肉をリラックスさせる、簡単なエクササイズを3つご紹介します。

その1:頭を左右に動かし、首の筋肉をリラックスさせる

首こりや肩こりがある人は、首の筋肉を圧すと痛む場合があります。強く圧さずに軽く当てる程度で大丈夫です。

頭を動かした際に、当てた指の腹がズレないようにご注意下さい。
右手で後頚部を覆い、指の腹を頚椎よりも左側に当てましょう

右手で後頚部を覆い、指の腹を頚椎よりも左側に当てましょう

1. 後頚部の中央にある背骨(頚椎)をまたぐように、人差指・中指・薬指を頚椎よりも左側に当てます。

ゆっくり顔を左へ向けますが、少し動かすだけでも指圧可能です

ゆっくり顔を左へ向けますが、少し動かすだけでも指圧可能です

2. 頚椎よりも左側に当てた指の腹は、軽く圧をかけておきます。そのまま顔を左側へ向けると、筋肉が気持ちよく指圧され、左頚部の筋肉を緩めます。少しずつ上下で位置をずらし、同様にほぐしていきましょう。左側が終わったら右側も行いましょう。

※肩こりの人は顔を動かせる範囲が狭い場合がありますので、痛みにも気をつけながら無理のしないようにご注意ください。


その2:首を下に曲げ、首の筋肉をリラックスさせる

指の腹を後頚部に当てる時は、強く圧さないようにご注意ください

指の腹を後頚部に当てる時は、強く圧さないようにご注意ください

1. 頚椎を左右の手で挟み写真のように指の腹を当てます。この時、皮膚とその下の筋肉をイメージしながら、頸椎の横にある筋肉を軽く上方へ指圧します。


下を向く際、指で押さえつけずに軽い上方圧で載せておくだけでも大丈夫です

下を向く際、指で押さえつけずに軽い上方圧で載せておくだけでも大丈夫です

2. そのまま顔を下へ向け3秒間キープします。指を当てている部位が上方へ引かれつつ圧がかかります。1か所が済んだら、指の腹を当てる部位を上下へずらしながら、同様に緩めていきます。


その3:壁を使った肩甲骨運動で、背中をリラックスさせる

壁と向き合いますが、手の位置により肩甲骨の動かしやすさが異なる場合があります

壁と向き合いますが、手の位置により肩甲骨の動かしやすさが異なる場合があります

1. 肘を伸ばして壁に手を着きます。

肩甲骨を寄せる動きは、一度コツをつかめば簡単にできると思います

肩甲骨を寄せる動きは、一度コツをつかめば簡単にできると思います

2. 胸部を壁へ近付けながら肩を後方へ引きます。この時、肩甲骨を寄せるように意識し5秒間キープします。

肩甲骨がしっかり動くととても気持ちよくストレッチされます

肩甲骨がしっかり動くととても気持ちよくストレッチされます

3. 壁を押すように腕を前方へ動かし、肩甲骨の内側を伸ばします。5秒間キープします。反対側も行いましょう。


以上、ご紹介した3つのエクササイズは、朝や日中はもちろん、夜の入浴後に身体がポカポカ温まっている間に行うとさらに効果的です。リラックス効果が得られると、夜の眠りもスムーズになり、朝はスッキリ目が覚められるようになると思います。また、肩こり・首コリ・背中の張りが気になる時に行うと、一時的に血流の回復が得られますので、コリ悪化防止にもぜひお試し下さい。
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