西武新宿線、中央線、東京メトロ東西線のの3路線が利用可
西武新宿線で西武新宿駅から4駅、約10分と新井薬師前駅(中野区)は都心近くに立地しています。駅名の元となっているのは駅から歩いて数分、江戸時代に目の薬師、子育て薬師として信仰を集めた新井山梅照院薬王寺、通称新井薬師。中野区有数の規模、歴史のある寺院で、かつては「西の浅草寺、東の新井薬師」と言われたほど。現在もお彼岸、桜の季節と四季折々に人を集める、隣接して広大な公園もある街の中心地です。
利便性という観点で言うとこの街の魅力は中央線・東京メトロ東西線中野駅へも徒歩圏であるという点。新井薬師から南へ延びる門前町、現在は薬師あいロードと名付けられた商店街を行くと早稲田通りにぶつかりますが、それを渡れば向かい側は中野から続く商店街。歩いて10数分も行けば中野駅です。
足回りの利便性はもちろん、中野駅周辺には多くの商店街、飲食店が集まっており、新井薬師前はその利便性も楽しめる立地なのです。
門前町ならではのレトロな雰囲気に新しい動きも
新井薬師前駅には南口に150店余が広がる新井薬師駅商店街、続いて約130店が連なる、かつての門前町だった薬師あいロード、北口に80余年の歴史のある薬師駅北口商店街があり、店の数、種類なども豊富。特に薬師あいロードは大正創業と歴史ある店舗もあり、業種としても呉服屋、味噌屋、煎り豆屋、履物屋に蕎麦屋などいかにも門前町らしい店が並びます。
その一方でスペインのアートキャンディー専門店パパブブレが日本第一号店を出していたり、テラス席のあるカフェ、独創性の高い蕎麦店など新しい感覚の店もあり、古いだけではありません。
個人的には美味しそうな店が多い点に惹かれます。例えば新井薬師駅前近くには行列の絶えないラーメン屋さんがありますし、都内でも珍しい、持ち帰り専門のキッシュの店、レトロなパン屋、店頭で焼き鳥やほおばっている人がいる肉屋、本店はコンパクトながら周辺に多店舗展開しているもつ焼き店などなど。しかも、高田馬場と近いことから学生向けのアパートが多い街だからでしょう、そのいずれもがお手頃価格です。
公園、桜にも恵まれた生活の楽しい場所
都心近くで利便性に恵まれながら、自然と触れ合うチャンスが多い点もこの街をお勧めしたいポイント。新井薬師に隣接した薬師公園、近くを走る中野通りは桜の名所ですし、1キロ圏内には哲学堂公園、平和の森公園なども。公園の少ない中野区にあっては非常に恵まれている場所なのです。
単身者向け賃貸、コンパクトな一戸建てが主流
住宅では多いのが単身者向けの賃貸住宅。アパート、マンションいずれも多く、賃料はワンルームアパートで6万円半ばくらいから、マンションで7万円~。中野駅周辺に比べるとマンションでは1万円近く、アパートでも数千円程度安いことがあります。他の間取りでは2DKでアパート、マンションとも11万円前後から。ファミリー向けの賃貸住宅はあまり数がありません。
古くから開発されてきた街であるため、まとまった土地は少なく、そのため、分譲物件ではコンパクトな土地でも建てられる一戸建てが中心。価格は駅から徒歩15分圏で5000万円台から。中古では3000~4000万円を中心にそれ以上も。
マンションはこのところ、あまり新築はなく、中古では都心に近いことから、ワンルーム、1DKなど単身者向けの、40平米までの物件が目につくところ。価格は広さにもよりますが、1000万円~3000万円くらいまで。元々は投資用として建てられた物件もあります。それより広い、2人くらし向けの60平米くらいまでの広さとなると2000万円台半ばから4000万円台半ばくらいまでが中心に。さらに広い80平米までのファミリータイプとなると3000万円台から6000万円までとかなり高額に。全体としてそれほど広い物件の多いエリアではありません。
現在、西武新宿線中井~野方間で連続立体交差事業の工事が行われており、新井薬師前駅は地下に新設される予定。現在は非常にコンパクトな駅前ですが、駅舎が無くなることによって新たな整備も行われてくるはず。完成は2020年度の予定で、これにより、街の雰囲気も変わってくることでしょう。
足回り、買い物の利便性が高いことに加え、庶民的な商店街、飲食店が揃う新井薬師前。気取りのない雰囲気があり、寛いだ暮らしを望む人、特に単身者、共働きの夫婦にはお勧めです。
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