今月のイチオシ

アカデミー賞授賞式が終わり、2月に公開された『ラ・ラ・ランド』に引き続き、アカデミー賞関連の作品が続々公開されます。今月のイチオシはナタリー・ポートマンが主演女優賞候補にあがった作品。こちらからご紹介しましょう!


気丈なファーストレディの葛藤に泣く!『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』


ジョン・F・ケネディ元大統領が暗殺されたときからの数日間のジャクリーン夫人を描いた作品。一瞬にして夫を亡くしたものの、悲しみにくれる暇もないファーストレディは、「夫の死を風化させない、夫を米国民の心に永遠に刻み付けたい」と心に誓うのです。

公的には気丈に振舞いながらも、プライベートでは悲しみと苦しみと悔しさではち切れそうな心をあらわにするジャクリーンを演じたナタリー・ポートマンの素晴らしさ! 全編出ずっぱりで、ファーストレディの生き様を、エレガンスを失わずに演じ切っています。正直、彼女がアカデミー賞主演女優賞を受賞した『ブラック・スワン』よりも本作の方が芝居の力は上ではないかと。カメラワークも衣裳も美術もクォリティの高い本作。ヒロインの心の乱れを表現した音楽も印象深いです。(公式サイト

監督:パブロ・ラライン 出演:ナタリー・ポートマン、ピーター・サースガード、グレタ・ガーウィグ、リチャード・E・グラント、ビリー・クラダップ、ジョン・ハート(2017年3月31日公開)


韓国のエロティックミステリー『お嬢さん』

画像は公式サイトより引用

画像は公式サイトより引用

日本領土だった朝鮮半島を舞台に、支配的な日本人華族の館に住む秀子(キム・ミニ)と、彼女の侍女になるスッキ(キム・テリ)と詐欺師の、騙し騙されのミステリー。

『オールド・ボーイ』のパク・チャヌク監督の美麗な映像と女性同士のエロいからみが濃厚な愛の世界を紡ぎ出しています。男たちがみんな変態過ぎて女性は「なんなの、この人たち!」と思うかもしれませんが、秀子とスッキの関係がどう転がっていくのかに好奇心が止められず、のめり込むように見てしまいます。原作はサラ・ウォーターズの「荊の城」。(公式サイト


監督:パク・チャヌク 出演:キム・ミニ、キム・テリほか(2017年3月3日公開)


異人種婚を貫いた純愛夫婦の実話『ラビング 愛と言う名前のふたり』


幼なじみ同士で結婚したリチャード(ジョエル・エドガートン)とミルドレッド(ルース・ネッガ)のラビング夫妻。異人種間の結婚を認めているワシントンD.C.で結婚したけれど、幸せな生活の中、突然二人は捕えられてしまう。

真面目な夫婦の粘り強い訴えと愛の深さを描いた実話の映画化。淡々とした演出ゆえに主演二人の芝居の巧さが光ります。ルース・ネッガが本当に美しくてウットリ。ジョエル・エドガートンは出演作ごとに別人になりきるカメレオンぶりを見せてくれます。(公式サイト

監督:ジェフ・ニコルズ 出演:ジョエル・エドガートン、ルース・ネッガ(2017年3月3日公開)


南の島の少女の成長をファンタスティックに『モアナと伝説の海』


命の女神テ・フィティの盗まれた“心”を取り戻すために大海原へと飛び出したモアナの冒険と成長を描いた海洋ファンタジー。

雄大な海にピッタリの伸びやかなモアナの歌声がとても気持ちいい。相棒の英雄マウイのマッチョさに最初はとまどうものの、機敏な動きとユニークなキャラは愛嬌たっぷり。二人のかけあいも楽しく、アクションも満載。アカデミー賞長編アニメ賞候補になりながら受賞は逃したけれど必見です!(公式サイト)


監督:ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー 声の出演:アウリイ・クラヴァーリョ、ドウェイン・ジョンソンほか 日本語吹替え版/声の出演:屋比久知奈、尾上松也ほか(2017年3月10日公開)


動物たちが歌い踊るハッピーアニメ!『SING/シング』


コアラが支配人を務める劇場で歌手のオーディションを開催。でもその劇場はつぶれかかっており、支配人の再起をかけたオーディションだったのです。そこに集まった動物たちもそれぞれ事情を抱えたアニマルズばかりで……。

ビートルズ、エアロスミス、エルトン・ジョン、バナナラマ、ビヨンセなど、ヒット曲が満載で思わずノリノリ! 70年代~80年代ロックも多いので、意外と中年以降の映画&音楽ファンが楽しめるかも! エンタメが人の心を豊かにし、生活に潤いを与えてくれることを教えてくれるハッピームービーです。(公式サイト)


監督:ガース・ジェニングス 声の出演:マシュー・マコノヒー、リース・ウィザースプーン、セス・マクファーレン、スカーレット・ヨハンソンほか 日本語吹替え版/声の出演:内村光良、坂本真綾、山寺宏一、長澤まさみほか(2017年3月17日)


羽海野チカの名作漫画が実写映画化!『3月のライオン』


両親を事故で亡くした零(神木隆之介)。孤独な彼にとって支えになるものは将棋だけでした。そんな彼の棋士としての闘いの日々と彼をめぐる人間関係を描いた羽海野チカ原作の同名漫画の実写映画化。

神木隆之介が零役を熱演。漫画の世界で生きていた零に魂を通わせて、原作ファンも大納得ではないでしょうか。有村架純が演じるやさぐれた義理の姉との確執、天才棋士の宗谷(加瀬亮)との闘いも見逃せません。対局シーンはスポーツ映画並みに手に汗握ってしまいます。前後編の作品で後編は、4月22日公開。(公式サイト)


監督:大友啓史 出演:神木隆之介、有村架純、倉科カナ、染谷将太、加瀬亮、豊川悦司ほか(2017年3月18日)


宇宙で目覚めた男女を描いたSF映画『パッセンジャー』


新たなる居住地を目指して5000名の男女を冬眠装置で眠らせて120年間の旅へと突き進む宇宙船。その船内でアクシデントが発生し、2名の男女(クリス・プラットとジェニファー・ローレンス)が目覚めてしまう。最初は男、次に女が目覚めるけれど、宇宙飛行はあと90年もあったのです……。

広々とした宇宙船に二人きり、あと90年。どうしたらいいのでしょう? と思ったら、絶望的な気持ちになりながらも、二人の関係の変化はラブストーリーへと変わっていくのです。でもそこからまだどんでん返し! SF映画が苦手女子も本作ならOK。意外とデートムービーかも。(公式サイト)



監督:モルテン・ティルドゥム 出演:ジェニファー・ローレンス、クリス・プラット、マイケル・シーン、ローレンス・フィッシュバーン、アンディ・ガルシアほか(2017年3月24日)


キングコングが故郷で大暴れ!『キングコング:髑髏島の巨神』


未知の生命体の調査のために髑髏島を訪れた学者たちが、その島で遭遇したのはキングコング! キングコングVS人間の闘いの行方を迫力ある映像で描いた究極のアクション映画。

キングコングと闘う面々にはスター俳優がズラリ。トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソンなど演技派の俳優たちがキングコングと対峙するというのも面白い。迫力の映像に度肝を抜かれながらも、クラシックなパニック映画を思い出させる一作。(公式サイト)

監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ 出演:トム・ヒドルストン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・グッドマン、ブリー・ラーソンほか(2017年3月25日公開)


さすがフランス!現代の激愛映画が誕生『モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由』


かつて憧れていたセクシーな男性ジョルジオ(ヴァンサン・カッセル)と再会して愛し合うようになったトニー(エマニュエル・ベルコ)。彼の子供を宿すけれど、ジョルジオの真の姿を知ったとき、彼女が取った行動は……。

フランスらしい濃厚な愛のドラマ。プレイボーイのろくでなしぶりは女性が見たら腹が立つかも。こんな隠しごとするなんて!と思いつつ、それでも惹かれてしまう、諦め切れない、思い出すと胸が痛む。そこが愛のミステリーなのかもしれません。(公式サイト)


監督:マイウェン 出演:出演:エマニュエル・ベルコ、ヴァンサン・カッセル、ルイ・ガレル、イジルド・ル・ベスコ(2017年3月25日公開)


リアルな恋人同士ファスベンダー&ヴィキャンデルが共演『光をくれた人』


孤島で暮らす夫婦(マイケル・ファスベンダー&アリシア・ヴィキャンデル)は子供に恵まれませんでした。しかし、ある日、流れてきた一隻のボートに赤ん坊が。二人は我が子として育てますが、生みの母親が現れて……。

子供に深い情を感じていた故に真実を打ち明けるべきか否かと悩む夫婦……。客観的に見れば打ち明けるべきなんですが、我が子として育ててきたゆえに、手放したくないという育ての母の気持ちもわかる、もう会えなくなるかもしれないわけだから。二人の葛藤が胸に迫って泣ける号泣映画です。(公式サイト)


監督:デレク・シアンフランス 出演:マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィカンダー、レイチェル・ワイズほか(2017年3月31日公開)



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