スマホ依存が起きる原因は、使い方の約束が守れないから
子供がスマホ依存にならないようにと、使い方の約束を決めていても、それを守れず、親を悩ませているのではないでしょうか……
「スマホは1日1時間以内」
「食事中はスマホを触らない」
「スマホは自分の部屋に持ち込まない」
……など、子供がスマートフォン依存にならないように、使い方を細かく決めているご家庭も多いかと思います。
スマホの使い方に関する約束を破ると、「スマホ3日間使用禁止・スマホ没収」などと罰を決めている親もいるでしょうが、実はこれが逆に、子供をスマホ依存へと追い込む原因になるのです。
罰がスマホ依存へと向かわせる2つの理由
理由1:親への反発心がスマホへの執着心を高める
親は「スマホ使用の約束を破った」部分のみを見て、スマホ禁止などの子供に罰を与えます。しかし、子供側からすれば何か理由があったのかもしれませんし、その時以外は頑張って約束を守ってきたわけです。ある時、子供なりの事情があって約束を破ってしまったのに、その一部分のみで判断し、スマホを取り上げられれば、子供は親に反発心を持つでしょう。すると子供は、スマホに更に執着するようになります。
理由2:親子のコミュニケーションの減少がスマホ時間を増やす
子供が親に反発心を持った場合、コミュニケーションは減ります。子供は親への不満が高まり、仲間との会話のやり取りに気持ちのはけ口を見つけ、益々スマホを触りたくなる気持ちは強くなるでしょう。このように「スマホ使用の約束 → 破ると禁止 → 没収」は、子供のスマホ制限に何の効果もないばかりか、逆に依存へ向かわせる事になるのです。
子供の年齢が高くなるにつれて、行動範囲も広がり、親の目の届かない所で隠れてスマホを使う手も巧妙になってきます。そうして気が付けばスマホ依存となっている場合が多いのです。
ではどのようにすれば、スマホに依存しない子供に育っていくのでしょうか。次にその具体的な方法をお伝えします。
スマホ依存にしない為にやっておくべき子供との大切な関わり4つ
キャンプやお手伝いもその一つ。実際に様々な事を体験させ、スマホより心惹かれるものと出逢わせるきっかけを親は作ってあげましょう
その1、スマホ使用のルールは、自分で決めさせる
大人でもそうですが、人に決められたりや指図された事は守ったり従う事にかなりのパワーを要します。ですが、自分で決めた事、自分の立てた目標なら実行しやすいですね。スマホを使いすぎると、ドンドン依存し中毒にまでなってしまう怖さを伝え、どのようにスマホと付き合っていけばよいか、子供にルールを考えさせてください。そしてそれを親子の約束事にするといいでしょう。
その2、スマホを触っている時、声をかける
子供がスマホに熱中し触っている時「何を見ているの?」「どうすればそんなに面白そうな画面が出るの?」など興味を示し、語りかけましょう。年齢の低い子供でしたら、嬉しそうにママに話したり、得意気に教えてくれたりします。スマートフォンを親子の共通の話題、コミュニケーションのツールとして使うとよいでしょう。
その3、スマホより興味をあるものと出逢わせる
スポーツや体を動かすことで、スマホより楽しい事をみつけたり、動物園や美術館へ足を運び、実物を見る喜びを感じたり、自然の雄大さ、神秘に触れ感動を覚えさせてあげましょう。スマホより心惹かれるものと出逢わせるきっかけを親は作ってあげたいですね。
その4、約束を破った時は禁止より、振り返りをさせる
もし自分で決めたルールを守らず、親子の約束を破った場合、何故、守る事ができなかったのか、先ずは子供の話しを聞きましょう。必ず子供なりの事情や言い分があるはずです。それは子供の自分勝手な言い訳である場合もありますが、それを自覚させる事が大切です。頭ごなしに叱り禁止、没収、では問題の解決にはなりません。
また年齢が上がるとスマホの使い方も変わってきます。再度ルールの見直しや約束事の立て直しも考えるといいでしょう。
スマホに支配されるのではなく、活用できる子供に育てましょう
今の子供はスマートフォンを扱えないと、友達の輪にも入っていけず、疎外感を感じる事もあるでしょう。社会人になれば必須アイテムも一つにもなってきているスマホ、膨大な情報を手軽に得られる事ができる非常に便利なツールとなっています。親からすれば「スマホ使い方の約束を破ったあなたが悪い」のですが、子供からすれば「約束を守れない何か」があるのです。その原因がどこにあるのかを考えて、子供自身が納得して約束を決めてください。
スマホに支配されるのでなく、うまく使いこなし、活用できる子供に育てたいですね。