朝立ちは睡眠中の最後の勃起
朝立ちはレム睡眠時の生理現象で、目覚めの直前に訪れる、性的興奮とは関係のない勃起
人間の眠りは同じ深さで保たれているわけではありません。よく知られているように眠りについてから目覚めるまでには浅い眠り(レム睡眠)と深い眠りが交互に訪れます。このレム睡眠時に健康な男性の多くは勃起しています。
レム睡眠時に起きる勃起は性的な興奮とは無関係の生理現象です。レム睡眠は就寝中、何度も訪れます。ですから、理屈の上では10回レム睡眠があれば10回勃起していることになります。朝立ちは一定の周期で繰り返されるレム睡眠の最後に起きる=目覚めの直前に起きる勃起です。
朝立ちがないのはEDの兆し?
朝立ちは小学生から還暦を過ぎた人まで、幅広い年代の男性が経験します。子どものころはさほどでもありませんが、働き盛りになると、その現象そのものが文字通り、自らを奮い立たせる励みと感じられるようになります。逆に若いころは隆々とそそり立っていたのに、年と共に朝立ちを確かめにくくなることがあります。そんな時を迎えると、性の最前線からの撤退を強いられたような気分になり、落ち込む男性は少なくありません。朝立ちの衰えは勃起力の衰えを意味します。
朝立ちがないのはED(勃起不全)の兆しという見方があります。性的な引退にまったく未練がないと考える男性にとって、朝立ちの有無は大きな問題ではありません。しかし、いつまでもアクティブでありたいと願う男性にとっては一大事です。朝立ちが男の健康のバロメーターといわれるのはそのためです。
朝立ちしてもEDであることは珍しくない
朝立ちの有無とEDは無関係。だから、朝立ちしても性行為がうまくいかないことは珍しくない
朝立ちするのにうまくかない。これこそ典型的な心因性のEDです。すると「立派に朝立ちする力があるのだから、EDとはいえないのではないか」と反論したくなる人もいるでしょう。
しかし、すでに触れたように、同じ現象でありながら、パートナーとの円滑な性行為を営むための勃起と朝立ちとは、そこに至るメカニズムが違います。ですから、朝立ちをする力があってもEDであることは珍しくありません。
EDは単に勃起しない(できない)のでなく「性交時に十分な勃起が得られないため、あるいは十分勃起が維持できないために満足な性交が行えない状態」を指しているからです。
朝立ちとも性的勃起とも付き合うために
簡単にいえば、脳内で起きた性的な興奮が伝わることで起きる通常の勃起と、一種の生理現象である朝立ちは、まさに似て非なるものの分かりやすい例でしょう。朝立ちがなくても性的な勃起があればよいのか、性的な勃起がなくても朝立ちがあればよいのか、朝立ちとも性的な勃起とも末永く付き合いたいか。最初からネタばれのような問いかけですが、心身の「心」に働きかけるならED治療薬が有効です。ジェネリック商品などのED治療薬を使用した翌朝は、朝立ちまで復活することが多く、「久々の朝立ちが嬉しかった」と喜ばれることもあります。
朝立ちの衰えは主に加齢に伴う現象と考えられますが、EDをもたらす原因となるさまざまな生活習慣病が関係している場合も少なくありません。自らの健康管理の1つとして、バロメーターとしての朝立ちと上手に付き合っていきたいものです。
>>朝立ちは、男の健康のバロメーター