利益が出ていなければ「儲かっていない」と判断される

不動産投資にしろ、事業買収にしろ、お金を借りて資産規模を拡大しようとするなら、節税しないでしっかり利益を出し、税金を払っておくことです。

お金を貸す側、つまり金融機関は何に注目するかというと、利益(及びキャッシュフロー)です。どんなに売上が多くても、利益が出ていなければ「この人(会社)は儲かっていない」と判断され、お金を貸してもらいにくくなります。

特に自営業者などに多いのが、生活費の一部も経費として計上し、所得を抑えて税金を安くしているケース。しかし金融機関は「収入」ではなく「所得」の金額を見て判断するため、「これじゃ生活するだけでギリギリでしょう。お金は貸せません」となることがよくあります。

一方、所得で黒字が出ていれば「この人(会社)は健全で返済能力もある」と判断され、お金を貸してもらいやすくなります。確かに税金はできる限り減らしたいのはやまやまですが(社会貢献とか富の再分配といった側面はここでは無視します)、この場面では必要経費と言えるでしょう。

ただし、金融機関と相談しながら節税を図る場合であれば、必ずしも所得を多くして税金を払わなければならないとは限りません。つまり取引銀行が「キャッシュフロー上は問題ない」と判断する節税策であれば、節税しながらローンも引っ張ることが可能です。

たとえばとある銀行で聞いたのが、損金計上できる保険への加入。一部経費扱いが可能かつ貯蓄性の高い保険に加入することで、所得を圧縮しつつ払込保険料は金融資産に計上されるため、銀行などから見た返済能力をそれほど悪化させないで済む場合があるようです。

あるいは私も利用しましたが、太陽光発電設備を取得して、それをグリーン投資減税や生産性向上設備促進税制を利用することで節税をするケース。この場合、太陽光設備の減価償却費によって所得が抑えられて節税になるのですが、減価償却費はキャッシュフローには影響しないため、これもやはり返済能力の低下にはなりません。

というふうに、いろいろクリエイティブな方法はあるわけですが、借金をして資産を買うためには、一般的には利益を出して税金を払ったほうが良いと言えるでしょう。