お歳暮やクリスマスは大丈夫?
お歳暮は喪中でも大丈夫ですが、相手の状況を踏まえてタイミングや品物に気を遣いましょう。
しかし喪中の方に贈る場合は、先方の状況も考慮しましょう。例えば直近の訃報だったり、喪中はがきで訃報を初めて知った場合など、品物を線香、ロウソク、花といった弔事アイテムにするなどひと工夫を凝らすと弔意の気持ちが相手に伝わります。
クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝うお祭りでおめでたい行事なのですが、戦後に日本で定着した行事のため何の取り決めも制約もありません。
羽目を外しすぎるのはどうかと思いますが、家族や友人で静かにパーティーをしたり、イルミネーションを鑑賞するなど、日本の恒例行事として楽しむ分には問題ないでしょう。
神棚の注連縄の交換や正月飾りはどうする
神道では忌明け(没後五十日)までは神棚に白紙を貼って「神棚封じ」を行うため、一切の神事ができません。その間は注連縄の取り換えも行うことはできません。しかし忌明け後であれば、喪中期間であっても取り換えることができます。門松や鏡餅などはお祝いの意味があるので避けたほうが良いという意見と、忌明け後ならかまわなという意見がありますが、喪中の家は避けているケースが多いように思います。神社によって考え方が異なりますので、氏神神社に直接尋ねてみてください。
喪中の方に「よいお年を」は是か非か
年末が近づくと、「よいお年を」と別れ際に発するケースが増えてきます。喪中とわかっている方に「よいお年を」と言って失礼にあたらないのでしょうか。「よいお年を」というのは、「皆様にとってよいお年をお迎えくださいますように」と相手をねぎらう言葉ですから、本来は失礼にあたりません。しかし縁起言葉と捉え、NGワードとして使用を控えるべきとする人もいますので、「来年もよろしくお願いします」程度にとどめておいたほうが無難です。
除夜の鐘はたたいても良い?
12月31日大晦日の夜に、多くの寺院では除夜の鐘を鳴らしています。除夜の鐘には108の煩悩を払うという説や、平家物語に「祇園精舎の鐘の音(こえ)、諸行無常の響きあり」とあるように、鐘の音に仏法を聞くという説などがあります。仏教では穢れの概念がありせんから、忌中でも喪中でも基本的に参拝は可能です。年末は除夜の鐘をたたいて厳かに過ごし、年始はお墓参りからスタートしてみてはいかがでしょう。
年越しそばやおせち料理は食べてもいいのか
年越しそばの風習は神事ではないので、喪中であっても食べてかまいませんん。
おせち料理は年神様へのお供えでもあるため、没後五十日間の忌中だったら避けるべきでしょう。おせち料理等、喪中時の正月料理の考え方は神社によって異なりますが、最近はあまり制限せず正月料理を召し上がっている人も多いようです。
期中・喪中・服喪の考え方は、時代背景や立場の違い、地域、環境によってさまざまであり、一様に示すことができるものではありません。根底にあるのは、忌中は「穢れ・気枯れ(ケガレ)である死を忌む期間」であり神社への参拝や神事は控える、という考え方。一方喪中は「残された人が死者を偲ぶ期間」とし一定期間慎んだ生活に身を置く、という考え方になります。
喪中にあたる服喪期間はいつからいつまで
常識のウソ!喪中時の年始は初詣もOK?