20余年後に始まる、人生のセカンドステージ。この長期戦に備えるためには、早めの準備が重要だし、課題をクリアするための十分な時間も必要です。住み慣れた街に残るか? それとも新天地に移るか! 今回は、田舎暮らしのための情報収集の達人を目指します。
アンテナショップ:都市にいながら田舎暮らし気分を味わう
東京都内の自治体アンテナショップは55店舗あり、今後も増加の傾向。特産品・自治体のPRが主な目的ですが、およそ半数のショップが飲食施設を併設しており、その形態は本格レストランから気軽に地方の味を楽しめるイートインまで多様化しています。最近では、UIJ等の移住相談窓口の設置や交流会・イベントの開催に加え、ビジネスマッチングのサポート、ベンチャー起業家のためのコワーキングスペースを展開する店舗も出現してきています。
*Coworkingとは、事務所スペース等を共有しながら、独立した仕事を行う共働ワークスタイル。
地方の大都市にも出店が進んでおり、57店舗と急増しています。特に、大阪府内には最も多くの10店があり、続いて兵庫県内が7店、福岡県内6店と続き、西日本に多く開設されています。
(資料:2016年/一般財団法人 地域活性化センターより)
今や、アンテナショップは単なる観光物産案内所を超え、都会にやって来た田舎の出張所・田舎暮らしのための情報発信基地と言えます。足しげく通って、店舗のスタッフさんとも仲良くなりましょう。表には出てこない、レアな口コミ情報が手に入るかも!?
・全国の物産・特産品をゲット!!>>東京のアンテナショップ一覧
・食べログ掲載(写真+コメント付き)>>アンテナショップでプチ旅行気分
タウン誌:地元記者が足を使って集めたディープな情報が満載
日本全国で、その地域の人々に密着した話題や情報を提供しているタウン誌。取材スタッフがわが町を駆け巡って集めた、ディープ&レアな情報がギュッと詰まっています。コレを地元の人だけのものにしておくのはモッタイナイ。田舎暮らしをしてみたい候補地があったら、そのエリアのタウン誌を定期購読してみるのも、情報収集の新しいスタイルです。店舗・結婚・イベント・観光などの切り口で、流行に敏感な若者・独身者を主な読者としていた情報誌も、最近では「大人の羅針盤……」「日々を愉しむ……」「ゆとりあるライフスタイルを実践する……」といった、40代前後をコアターゲットにしたタウン誌も続々と登場しています。
その地域に暮らしているからこそ、発信できる情報はより豊かなものになるはず。そして、魅力ある街には読者を引き寄せるタウン誌があるはずです。ほぼ、ワンコイン(300~500円)で手に入る田舎暮らし情報のカン詰め。さて、北の街から取寄せてみるか、それとも南の島から読んでみるか?
全国のタウン誌を探す>>全国47地域情報・タウン情報全国ネットワーク
その他の、田舎暮らしの関連雑誌
・人生がもっと豊かになる!>>田舎暮らしの本(宝島社)
・人、暮らし、地域をつなぐ>>TURNS((第一プログレス)
・ここから始まるI・J・Uターン>>iju info(全国農業会議所・無料)
ご当地ムービー:シネマのような地方の魅力に浸ってみる
ランダムに眺めていたTV番組も「田舎暮し」の視点で見てみると、役立つ情報がいっぱいです。例えば、2017年1月のオンエアで2339回!を迎える長寿番組「遠くへ行きたい」、都道府県の出身タレントがカミングアウトする「秘密のケンミンSHOW」、第二の人生を見つけた人々が登場する「人生の楽園」、サバイバルな田舎暮らしのノウハウが学べる「DASH島」等々。インターネット環境の高速化や、スマートフォンやタブレット等の様々なデバイスの登場で、ストレスなく視聴できるようになった現在。都市部の広告代理店やテレビ局だけに任せっきりじゃダメとばかりに、地方自治体の移住促進のためのWeb動画づくりが加速しています。
注目される切っ掛けになったのは、2017年1月現在PV数200万超の、あの宮崎県小林市の移住促進をテーマにしたシティプロモーションムービーでしょう。市在住のフランス人が、シネマ風の映像美の中で豊かな自然や食、人情などを語りながら…… そして最後に「やられた!」というギミック。リピート必至です。(以下のリンクでお楽しみください)
宮崎県小林市・移住促進PRムービー>>「ンダモシタン小林」
文字や写真が中心だった情報メディアから、視覚(動き)と聴覚(音声)を駆使したご当地ムービーへ。地域コンセプトを映画風に表現したものから、文化やアート、特産品やグルメ、イベントやお祭り等のカテゴリーに絞ったものまで、次々と登場しています。
野鳥の鳴き声や波の音、地元の人々の語り口や笑顔、村祭りのお囃子、湯気が立ち上る地元料理…… 先ずは、臨場感たっぷりの未来の故郷をバーチャル体験をしてみませんか?
ご当地動画のポータルサイトは>>我が街プロモーション
田舎暮らしの現場:とにかく出かけてライブな情報を体感してみる
情報収集の最後の決め技は、リアルな田舎に飛び込むこと。「うん、ココかな?」と、心惹かれた田舎候補が見つかったら、直接訪ねるやり方が最良かもしれません。自然環境、生活インフラなど、候補地の空間に入らなければ解らないものがあります。40代から始める移住計画ですから、検討する時間はたっぷり。田舎体験イベントに参加したり農家民宿に泊ったりして、地元の人の話を聞きに行きましょう。それも快適な季節だけではなく、厳しい真冬・真夏のリアルな田舎暮らしの環境も体験することがポイント。
できるだけ、移住予定の家族全員で出かけましょう。それぞれの立場からの意見や提案が出てくるはずです。「写真で見た印象と違う」「隣近所が多すぎる」「最寄り駅まで案外かかるなァ」等々。期待していたイメージと現実のギャップに、がっかり……
Never give up!
田舎暮らしの実現のために、家族全員がチームになりましょう。日本のどこかに、あなた達を待っている田舎がきっとあるはずです。リタイアまで、残りたっぷり20余年。焦らず騒がす、人生のセカンドステージを目指しましょう。
■関連記事
あなたの奥さんが田舎暮らしに反対する理由
DASH村実現に必要な費用は?誰とどんな風に暮らす?