親の役割は「子どもが勉強に専念できるようにする」こと
深夜に学習するよりも、そのぶん早起きして朝に勉強する方が、学習効果が高まります。子どもが早寝早起きするように働きかけてください。
子どもへの声のかけ方にはふだん以上に注意する
入試が近づいてきたこの時期、子どもへの声のかけ方にはふだん以上に気を配る必要があります。気にしていないようでも、子どもは内心不安でいっぱいです。子どもが何か話しかけてきたら聞き役に徹し、不安を煽るような発言はガマンしてください。たとえ模試の結果が悪かったとしても責めたり、志望校のレベルを下げることをいきなり提案したりするのは避けたいものです。どの学校をどの受験日に受験するのが最適か。受験プランを親子で検討してください。もし第一志望校への合格の可能性が低いのであれば、抑えの学校を決めたうえで、第一志望校は子どもの考えを尊重して選択するといいでしょう。
生活面のサポートの注意点
■スケジュールを作って共有受験する学校が多くなると、スケジュールが複雑になります。そこで、受験校ごとの願書の提出日、受験日、発表日、入学手続きの締め切りなどのスケジュールを一覧表にします。そしてこれを壁に貼るなどし、親子で共有することで、子どもは勉強に専念できるようになります。
■朝型生活の維持
お子さまが風邪でダウンしてしまうことがないように、日々の生活習慣と環境も整えたいものです。風邪に対するいちばんの予防は睡眠をきちんととることです。入試が迫ってきたからといって睡眠時間を削り、深夜まで勉強するのはNGです。睡眠時間が減ると、ストレスがかかりやすくなり、免疫力が低下して体調をくずしやすくなります。
睡眠はたっぷりとり、もし遅くまで起きている習慣がついてしまっていたら、今からでも少しずつ、朝型の生活にすることをおススメします。入試は朝から始まるので、朝から頭が働いて実力を発揮できるようにしておきたいものです
朝型生活のメリットはそれだけではありません。深夜に学習するよりも、そのぶん早起きして朝に勉強する方が、学習効果が高まります。子どもが早寝早起きするように働きかけてください。寝る前のスマホも避けたいものです。画面から発するブルーライトは夜に自然と眠くなるサイクルを変調させ、無理やり覚醒させてしまい睡眠が浅くなるという研究結果も出ています。スマホは決めた時間にリビングなどに置き、寝室に持ち込まないなどのルールを決めておくといいでしょう。
せっかく朝型の生活リズムになりつつあるのを、年末年始に崩さないようにすることも気をつけたい点です。学校だけでなく、塾も休みになるところが多い年末年始は生活リズムを崩しがちです。テレビの特番も目白押しで誘惑も多いです。親が「今日ぐらいはいいじゃないか」と気軽に深夜のテレビ鑑賞などに誘って、生活のリズムを崩させないようにご注意ください。
食事サポートの注意点
■1週間単位でバランスをとる栄養バランスの整った食事サポートも大切です。一回の食事でバランスのとれたメニューを考えるのは難しいので、1週間単位で栄養バランスのよい献立を考えるといいでしょう。できるだけ添加物の少ない食材を選ぶなど、常日頃から実践していることを継続すれば特別なことは必要ありません。
■夜食は少量・ダイエットなど無理は禁物
夜食を用意する場合は、できるだけ消化の良いものを少量出すようにしてください。睡眠の質に影響します。
子どもがダイエットであまり厳しい糖質制限などをしている場合は、脳にエネルギーが供給されず、学習効率が低下します。無理なダイエットをさせないようにアドバイスしてあげてください。
健康面のサポートのポイント
■気分転換の運動やストレッチを運動部だった子どもは、受験直前期は一気に運動量が落ちて不健康になりがちです。気分転換程度の運動をすることで、体力低下を防げますし、ストレス解消や風邪予防にもつながります。運動の習慣がない場合は無理に運動しなくても、勉強の合間にストレッチを取り入れることで、集中力が持続します。
■風邪・インフルエンザ予防をしっかり
また、風邪・インフルエンザ対策としてハンドソープやマスクの準備を欠かさない、こまめに加湿器のフィルターを掃除するなど、家族全員が健康でいられる環境づくりも大切です。ただ、もし万が一子どもが入試当日に熱が出てしまっても慌てないでください。学校に連絡して事情を伝えることで、たいていの学校は保健室受験などの対処をしてくれます。
いかがでしたでしょうか。
受験本番で子どもが最大限の力を発揮できるよう、ぜひ具体的なサポートをしてあげてください。